【ゲイターとは】靴に入ってくる小石や泥をブロックするアイテム 着け方は?蒸れない?ズレない?徹底レビュー

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ランニングをしていると、シューズのなかに小石や小枝、葉っぱなどが入ってしまうことがあります。立ち止まってシューズを脱ぎ、取り出せばよいのでしょうが、筆者はその度に止まりたくないのです。最近、シューズに異物が入るのを防ぐ「ランニング用ゲイター」というアイテムを知りました。早速入手しましたので、使い心地について報告します。

執筆者のプロフィール

齋藤千歳(さいとう・ちとせ)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータ元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラバッグなどのカメラアクセサリー、車中泊グッズなどの記事も執筆している。目下の悩みは月1以上のペースで増えるカメラバッグの収納場所。

「靴に小石が入る不快感」を解決するには

足関節のためには土や芝のコースを走りたい

筆者はランニングを趣味にしていますが、過去に何回か、走る習慣が途絶えたことがあります。
原因は2つ。気候とケガです。

筆者の住む北海道は、冬になると雪が降り、最低気温がマイナス20度に達することがあります。そういう時期は、しばらく走れなくなります。これは地理的な条件なので、やや特殊です。

もう一方のケガは、多くのランナーが悩まされているのではないでしょうか。ランニングの中止を余儀なくされる、大きな原因だと思います。
筆者の場合、舗装された道を走っているうちに、ひざや股関節、足首などを痛めがちです。痛みがおさまるまで休むつもりが、そのままランニング習慣から遠ざかってしまったことが、過去に何度もあります。そのため、関節への負担が少ない土や芝など、やわらかな地面のコースを走りたいのです。しかし、こうしたコースでは、舗装された道以上に、小石などが靴の中に入ってきます。

ほかのランナーはどうしているのか

舗装された道でも、ある程度の距離を走っていると、なぜかシューズに小石が入ります。ジョギングを習慣にしている人のほとんどは、経験があるでしょう。

そこで、日本にいるランナーの人数を調べてみました。「あの不快な状況を、どのくらいの人が我慢しているんだろう」と思ったのです。
この手の統計としてはもっとも有名だといわれている笹川スポーツ財団の推計によると、2018年度で「1年に1回以上ジョギングやランニングを実施する人」は964万人だそうです。
多くの人が「靴に小石」を経験しているとしたら、「靴に小石が入らないようにするアイテムが存在してもいいのに」と思いました。

上記のほかに、週1度以上、週2度以上ジョギングを実施する人の統計結果も掲載されています

www.ssf.or.jp

登山用があるならランニング用もあるはず!

ランニング中、シューズに入った小石を取り除くには、立ち止まってシューズを脱ぐ必要があります。ランナーならわかってくれると思うのですが、走っている途中で立ち止まると、元のペースに戻るのに気力と体力が必要です。特に長距離の場合は、その時点で気力が尽きてしまうことがあります。

そのため筆者は、シューズに小石が入っても足が痛くなるほどでなければ、そのまま走っていました。ランナーは皆そうだと思っていたのです。

転機は意外なところで訪れました。友人と登山に出かけた際、彼が登山靴にカバーのようなものをつけていたのです。それは「ゲイター」というもので、靴と足のすきまを覆うことで、靴の中に小石や砂、泥、雨、雪が入るのを防ぐアイテム。パンツの裾を汚れから守る役目も果たします。「スパッツ」「ゲートル」とも呼ばれるようで、登山用品としては一般的なものです。
それを見た筆者は、「ランニング用もあるにちがいない!」と確信し、すぐに「ランニング ゲイター」で検索しました。

使い勝手がわからないときは安い物を買う

使い勝手のわからない未体験アイテムを買うのは、なかなか勇気が入ります。

アマゾンで見る限り、価格はピンキリ。安いものは1,000円程度、高価なものは1万円位するものもありました。こういう状況での筆者の判断はシンプルです。

気に入らずに捨てても後悔が少ない、低価格の商品を選択します。非常に便利でよく使う場合には、さらに良い物に買い替えることも考えられます。躊躇なく買い替えを検討できるように、最初は安い物の方がよいという判断です。

そうして選んだのが「Azarxis ゲイター」、1,599円(税・送料込み)です。ちなみに筆者が購入したタイミングではパープルのみが1,099円(税・送料込み)でした。いちばん安かったパープルを注文したことはいうまでもありません。

Azarxis ゲイター ランニング 登山ゲイター ショート メンズ レディース
【フィット感抜群】:伸縮性のあるLYCRAストレッチ素材を採用していて足の可動部分にストレスを与えないトレイルゲイターです。薄い生地がフィットしているので装着感が全くしません。
【ズレにくい】:シューズ底当たる固定バンドはHYPALONゴム素材で耐摩耗性が優れています。靴の後ろに滑り止めゴムがあって、ゲイターがズレにくい。靴紐との固定フック付き、全方位足と合わせます。
【足首保護】:汚れや小石、雪の侵入を防ぐことができます。足首部分は高分子スポンジ素材を加えて外力衝撃から足首を守ります。
2020-08-24 13:39

ゲイターを装着して走ってみた

装着は簡単で手間も少ない

「ランニング中のシューズに小石が入ってくる問題」の救世主になるかもしれないと、購入したAzarxis ゲイター。実をいうと、「どんなものか体験できれば十分」と思っていたので、品質や性能にはほとんど期待していませんでした。届いたAzarxis ゲイターが、ジッパー式の専用ビニール袋に入っていたことに感心したほどです。期待値の低さを理解してもらえるのではないでしょうか。

また、8月の夏場にゲイターをつけてランニングすると、小石がシューズに入ってこないことの快適さよりも、足が蒸れて暑くなることの不快さを心配していました。

ジッパー付きのビニールに梱包されてきたAzarxis ゲイター。

Azarxis ゲイターの構造は単純明快です。円筒状になっているので、つま先から通して足首部分に装着します。小さなフックがついている方が前です。シューズを履いたら、ゲイターから出ているストラップをソール(靴底)に回して反対側で留めます。最後に、ゲイターの前側についているフックを、シューレース(靴ひも)に引っ掛けて完成です。上部に通っているひもを調整することで、ずり落ちを防止できます。写真で見ていきましょう。

シューズを履く前に、足首にゲイターを通します。小さなフックがついている方が前です。先にシューズを履いてしまうと面倒なことになります。

シューズを履きます。ゲイターからストラップが出ています。次にこのストラップを装着します。

ストラップをソールに回し、反対側で固定します。しっかりと固定され、安定感があります。

ゲイターの前部分に用意されたフックをシューレースに引っ掛けて固定します。

ゲイターがずり落ちないように上部のひもを調整します。

最初は、ゲイターを足に装着する前シューズを履いてしまったり、ゲイターの前後を間違えたりと、やや手間取りました。しかし、一度手順を覚えてしまえば簡単です。

蒸れもズレもせず予想以上に快適

Azarxis ゲイターを装着して走るに当たり、実は心配していることが2点ありました。
まず、時期が8月ということもあり、「足が蒸れて不快になるのでは」ということ。もう一つが、「ゲイターがズレてくるのではないか」ということです。

しかし、どちらも杞憂に終わりました。

ゲイターを装着した状態で、10kmのランニングを2回行いましたが、思った以上に通気性がいいようで、蒸れることはありませんでした。また、走っているうちにズレることもなかったのです。

もちろん、シューズの中に小石が入ることもありませんでした。シューズの異物を気にせず走れたのは、はじめての経験です。それだけで快適に走れます。

ゲイターを装着して走り終わったところ。ゲイターの表面に多少汚れは付着していますが、シューズ内への小石などの侵入はなくとても快適でした。

まとめ

雪道を走る際にも使いたい

シューズに入った異物は、ランニングの快適性を確実に低下させます。Azarxis ゲイターは、約1,000円(筆者が購入したときはセールで1,099円でした)で、この問題を解決してくれました。
ゲイターは、登山やトレイルランニングなどのアイテムとしてのほうがメジャーですが、山の中だけで使うには惜しいほどの快適さを与えてくれます。夏でも蒸れない通気性に感動しましたが、冬の北海道を走る際にも、雪や泥が靴に入るのを防いでくれそうです。
唯一、シューズのソール部分にストラップを装着する構造なので、このストラップの耐久性は心配です。ここが切れたら使えません。ただ、Azarxis ゲイターの価格なら、消耗品と割り切ってもいいでしょう。
シューズに入ってくる小石で不快な思いをしていている多くのランナーに、ぜひ試していただきたいアイテムです。

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齋藤千歳(フォトグラファーライター)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在はキャンピングカーを「方丈号」と名付け、約9㎡の仕事部屋として、車内で撮影や執筆・レビューなどを行っている。北海道の美しい風景や魅力を発信できればと活動中。

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