boco「PEACE TW-1」は、耳をふさがない骨伝導イヤホンで完全ワイヤレスタイプだ。音の情報量も豊富になり、音楽用として不足はない。テレワーク中に音楽を聴いていても、固定電話の着信や、家族からの呼びかけがわかる。パソコンとつなげば、オンライン会議などにも利用できていい。
今回のテストアイテムはこちらboco「PEACE TW-1」
実売価格例:2万1780円
●プロフィール
音を、空気の振動ではなく、骨を直接振動させて聴覚神経に届けるのが骨伝導。左右独立の完全ワイヤレス骨伝導イヤホンとしては世界初となるのが本製品で、2019年にクラウドファンディングで成功し、一般販売も開始された。
SPEC
●デバイス/10mm径骨伝導デバイス●Bluetooth/ver.5.0●対応コーデック/SBC●連続使用時間/約5時間●充電時間/約1.5時間(本体)、約2時間(クレードル)●電源/充電式リチウムイオン電池●防水/IPX7●サイズ/本体:32mm×27mm×30mm、クレードル70mm×43mm×36mm●重量/本体:9g(1個)、クレードル:43g●カラー/ホワイト、ブラック
◾️バッテリー内蔵のクレードルで充電可能
フィット性はいいが、好みが分かれそう
補聴器の分野では以前から活用されてきた骨伝導技術。骨を振動させることで聴覚神経に音を届けるため、一般的なイヤホンのように耳穴をふさぐ必要がないのが特徴だ。内耳に向かって大音量を流すわけではないので、難聴を引き起こすリスクも低い。
本体は、ユニット部分とバッテリー・ボタン部分をU字アームでつないだ構造で、バッテリー側はそれなりに大きいが、装着すると耳の後ろに隠れる。左耳側のボタンでは音量調整、右耳側では再生操作などが可能だ。
耳を挟み込むように装着するイヤカフ構造で、最初は戸惑ったが、すぐ慣れて手探りで着けられるようになった。本体はそれなりのサイズと重量があるが、締めつけているわけではないのにフィット性はよく、頭を振っても落ちることはない。ただ、装着感については好みが分かれそうだ。
◾️しっかりと固定され、ずれない
中高音の情報量は豊富。装着位置で音が変わる
実際に音楽を聴いてみると、以前に試した旧来の骨伝導イヤホンに比べて、中高音の情報量がかなり豊富だ。楽器のディテールもわかり、音楽用として不足はない。
ただし、一般のイヤホンに比べると低域は弱い。装着ポジションを調整することでも音質はかなり変わり、例えば、耳穴の奥側へユニットを押し付けると低域も太くなったが、筆者の耳では、手を離すとその位置で固定することはできなかった。使う人により、装着感と音質の評価は変わるだろう。
耳をふさがないので、外音が聴こえるのも特徴。テレワーク中に音楽を聴いていても、固定電話の着信や、家族からの呼びかけがわかる。ブルートゥース接続なので、パソコンとつなげば、オンライン会議などにも利用可能だ。音楽に限定せず、さまざまな使い途が考えられる。
おすすめ度…A
耳を挟むように装着するスタイル。音楽だけでなく、テレワークにも便利
ココが〇
耳をふさがない骨伝導イヤホンで、ついに完全ワイヤレスタイプが出た。音の情報量も豊富になり、音楽用として不足はない。
ココが✖️
人によっては耳に痛みを感じそうな独特の装着感。音質についても、耳の形などで個人差が出てくる可能性がある。低域の音が弱い。
※文中の「オススメ度」は、「A+」から「C-」までの9段階評価になっています。
※価格は記事作成時のものです。
解説/大坪知樹(フリーライター)