ネット動画配信された作品がすべて録画またはダウンロードできないのかといえば、そうでもない。一部、スマホやタブレットなどの携帯端末については、ダウンロードが許されているケースもある。例えばNetflixでは、一つのデバイスで最大100点までダウンロードを認めている。今回は、専門家に詳しく解説してもらった。

番組は録画できるが、ネット動画はなぜダメ?

読者からの質問

最近のテレビ番組の録画は、BD(ブルーレイディスク)レコーダーよりもテレビにUSB HDD(ハードディスクドライブ)を接続して行うのが当たり前のようですが、あれはどういった方法で録画しているのでしょう? また、いわゆる「テレビ番組」は録画できますが、ネット配信の動画は、テレビに映っているのに、なぜ録画できないのでしょう?(M.Sさん 神奈川県 69歳)

編集部:
この質問は、AV評論家の藤原陽祐さんに聞きましょう。

専門家の回答

専門家:
「確かに最近のテレビは汎用のUSB HDDを接続すれば、EPG(番組表)予約で録画できるモデルがほとんどです。仕組みとしては、放送のストリーム信号(MPEG-2)をそのまま記録するタイプと、MPEG-2から高効率のMPEG-4へ再変換することにより、2〜3倍の長時間モードで録画するタイプに分けられます。パナソニックなどはテレビで記録した番組をBDレコーダーにムーブして、BD化もできます。

次に、ネット動画配信について。信号圧縮の手法は多少異なりますが、その仕組みは放送と大きくは変わりませんから、技術的には録画できない理由はありません。ただ実際は、テレビに接続したUSB HDDによる録画はほとんどの場合、不可能です。つまり技術的な理由ではなく、配信元が意図的に録画を制限しているわけです。

これにはいくつか理由が考えられますが、まず動画配信サービスの場合、録画しなくてもいつでも見られる仕組みが確立しているためです。定額見放題のNetflixやAmazonプライム・ビデオでは、LAN環境があれば、いつでも自由に見られるわけですから、録画の必要はありませんね。

Amazonプライム・ビデオには有料タイトル(購入とレンタル)もありますが、これも、購入すれば、いつでも視聴できるというわけです。アップルの映像配信サービス、Apple TV+(アップル ティービィ プラス)では、一度購入すると、その作品がHD、4Kと高画質化したとしても、追加料金なしで、最新の高画質作品として楽しむことができるシステムを実用化しています」

編集部:
なるほど。ネット動画ならいつでも見られるということで、サービス提供者側が録画を制限しているということですね。

専門家:
「ただし、ネット動画配信された作品がすべて録画またはダウンロードできないのかといえば、そうではありません。一部、スマホやタブレットなどの携帯端末については、ダウンロードが許されているケースもあります。

例えばNetflixでは、一つのデバイスで最大100点までダウンロードを認めています。ダウンロードした作品にはそれぞれ有効期限(視聴期限)があり、期限を過ぎると視聴することができなくなります。すべての作品がダウンロードできるわけではありませんが、オフラインで視聴したいという要望にこたえているというわけです。

同様のサービスはAmazonプライム・ビデオでも行われていますが、こちらもスマホやタブレット限定で、パソコンやテレビではダウンロードができません」

編集部:
うーん、やはりテレビの外付けHDDでの保存はできないんですね。了解しました!

画像: 番組は録画できるが、ネット動画はなぜダメ?

◆イラスト/はやし・ひろ

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