セキュリティソフトは複数を使えれば理想的。だが、いざパソコンに複数のソフトを入れると、機能などが干渉して不具合を起こしてしまう。おすすめはGoogleの「VirusTotal(ウイルストータル)」だ。指定したファイルやサイトを数十個のセキュリティソフトのデータベースで一斉診断できるのが特徴。
セキュリティの最強極意(9)
マルウェアやフィッシングをあぶり出す!
コンピューターウイルスの感染ルートとして典型的なのが、メールやウェブ閲覧などがきっかけとなるケースだ。サイトやメール経由で入手したファイルにウイルスが潜んでいたり、怪しげなサイトを閲覧して感染したりするケースも少なくない。
感染を防止する対策としては、セキュリティソフトをパソコンに入れておくのが基本となるが、新しいウイルスや悪質サイトは日々生まれている。そのため、一つの対策ソフトだけでは対応が追いつかないのが実情だ。
例えば、あるファイルをセキュリティソフトでスキャンしたら安全だと判定されたのに、別のセキュリティソフトでスキャンしてみると、実はウイルスだったと判明することもある。
このように複数のセキュリティソフトを使えれば理想的だが、いざパソコンに複数のソフトを入れると、機能などが干渉して不具合を起こしてしまう。そこでおすすめしたいのが、Googleが提供している「VirusTotal(ウイルストータル)」というサービス。指定したファイルやサイトを数十個のセキュリティソフトのデータベースで一斉診断できるのが特徴だ。
●「VirusTotal」でサイトの安全性を調べる
例えば、サイトの安全性を調べたい場合は、URLを入力して診断するだけで結果を一覧表示。危険性のある場合は、赤いマークで示してくれる。
また、ファイルの安全性を調べたい場合はファイルをアップロードして診断を行える。
●ファイルを調べる場合はアップロード
ただし、VirusTotalの有料会員になると、ほかのユーザーがアップロードしたファイルを参照用にダウンロードできるので、個人情報などが含まれる秘匿性の高いファイルはアップロードしないほうが賢明だ。
あくまでも怪しげなサイトから入手したり、不審なメールに添付されたファイルを調べる目的に限定して使おう。
解説/宮下由多加(ITライター)