「スマートロック」とは鍵のコントロールシステムです。今ある鍵に後付けすることができ、住まいを自在に使うことができるツールといえます今回、ユーシン・ショウワの「SADIOT LOCK」を自宅で試すことができる機会がありました。レポートします。
自宅の鍵に後付けできるスマートロック「SADIOT LOCK」
スマートロックでできること
いろいろな調査データを見ると、IoT家電でユーザーの期待が強い分野に「セキュリティ」分野があります。しかし、オーディオの記録媒体が、カセットテープ、CD、MDと、切り替わってもなかなか切り替えられなかったように、クルマ、家などは、家電のように10年で新しくなるわけではありません。時間がかかります。このため注目されているのが後付けモデル。今回、ユーシン・ショウワの「SADIOT LOCK」を自宅で試すことができる機会がありました。レポートします。
「スマートロック」。最近よく聞く言葉ですが、実際はどんなモノなのでしょうか?
単純にいうと、新しい鍵ではありません。鍵のコントロールシステムです。このため、今ある鍵に後付けすることができます。具体的にどんなシステムかというと、手の働き、つまり鍵を外すつまみ(以下 サムターン)を持ち、くるりと回す機構を動かすということです。
あまり難しく考える必要はありませんね。
このように、スマートロックがまずできることは、鍵の開閉です。これは実キーと同じです。
そして、スマート化されたためにできることとして、自分が近づいたときのオートでの開閉。そして別設定すると、遠くにいても鍵の開閉をすることができます。また、鍵が誰に何度開け閉めされたのかを確認することができます。そして合鍵を自分で作り他人に渡し、使用することができます。そして時限無効化することも可能です。
今ドキの持ち物で一番重要なのは、スマートフォンです。鍵は、スマホほど重要とされてません。極端な言い方をすると、1万円も出せば鍵家さんに開けてもらえます。そして、多くの場合、行方不明になった鍵が悪事に使われることはないようです。
なくなって困るのは、鍵よりスマホでしょう。スマホの中にはたっぷり個人情報が詰まっています。その個人情報の一元管理としてのスマートロックもあると思います。
後半戦は、使いようにより、とても重宝するモノですね。
SADIOT LOCKの設置方法
まずはメジャーで徹底的に寸法をチェック
本体は、サムターンを回す回転部と、その制御部と回転部を回すモーターを持ちます。要するにサムターンがえぐれた直方体です。
このため、サムターンにセットできるか、ドアに取り付けるスペースがあるのかが、まず問題になります。というのは、鍵には実にいろいろな意匠があります。後付け品で、それを全部ケアすることはできません。とは言うものの、人の手のサイズは決まっていますし、摘みのような機能部にはあまり装飾はしません。かなりの鍵に対応できると思います。
そして、SADIOT LOCKの電源は電池。なくなれば交換する必要があります。このため電池ボックスを出し入れするスペースが必要です。それも確保しなければなりません。
このため、まずはメジャーを持って、チェック、チェック。ちなみに「取付に必要なスペース詳細」はホームページにバッチリ掲載されています。
設置はわりと楽にできます。問題があるとすると、固定方法ですね。専用の両面テープです。薄いゴム板にゴムのりを付けた感じです。私の家は、スチール製の扉ですが、取り付けてもびくともしなかったのと、1週間のテストでは、きれいに剥がれたことを付記しておきます。感触としては、予想以上にガッチリ固定されるなぁと言う感じとなります。
スマホにアプリをダウンロード
SADIOT LOCKは、スマホでコントロールします。まずアプリ「SADIOT LOCK」をダウンロードします。最初にできたのは、iPhone版。Android版も3月中にはサポート予定です。
まずは、接続。Bluetoothですからあっさり終わります。次に行うのが、「どの位置が解錠」かと言うこと。これが決まると、鍵を回す方向は決まっていますので、すぐ使うことが可能です。
ただし、この時、使えるのは、開け閉めだけです。以降、自分の生活を振り返り、細かく設定していきます。
例えば、オートロック。5秒から5分まで、時間は決められていますがセットが可能です。私がセレクトしたのは5分。これはゴミ出しの時、鍵を持って行かないので、その往復時間を考えたものです。要するに、鍵なし、スマホなしで、外にいられる時間と言うわけです。これが、ホテルのように即だと、ちょっとした時にも、スマホが必需品となります。ゴミ捨てにスマホを持っていくなんて、ちょっといやですよね。
あと、その逆も真なりで、スマホを持ってドアに近づくとオート解錠します。買い物で大荷物がある時などは、超便利。特に、高齢で目が悪くなった人は、鍵を開けるのにも一苦労と聞いていますが、それがなくなります。
ちなみに、あとどのくらい電池が使えるのかも、アプリで確認することができます。電池がなければ、ただの厄介物になるのは家電製品の常。ここだけは、気をつけてください。
遠距離操作には、SADIOT LOCK Hubが必要
遠隔操作には、本体だけでなく、SADIOT LOCK Hubが必要となります。家にあるWi-Fiでは、アプリが動作しません。+約5000円(正確には、4950円・税込)。一葉さんが1枚必要ですね。
しかし、これは、あとで不安になった時、外からでも、チェックができるので便利です。外出時の不安は、火と鍵。片方でも、これが外からわかるのは嬉しい限りです。
まとめ
多分、現時点で業界最安値
※Android対応は2021年3月中予定でございます。
安全・安心は新しいカタチへ。外出時もしめ忘れ防止機能で安心。セキュリティチップ搭載でハッキング対策を施したスマートロック。
【ハンズフリー】スマホがドアに近づくだけで、手ぶらで簡単解錠 【オートロック】2つの選べる機能、タイマーで自動施錠機能としめ忘れ防止機能【合カギシェア】対面でのカギの受け渡し不要、最大20名まで合カギ付与可能 【履歴確認】…
SADIOT LOCKは、ユーシン・ショウワの製品です。鍵のメーカーとして、きちんとした実績を持つメーカーです。シェアはトップメーカーではありません。冒頭の通り、鍵の業界の動きは緩やかです。しかし、スマートロックは新しい概念。新しいシェアを取ることが可能です。メーカーとして、その時の最もポピュラーな戦法は、いいモノを安く!
SADIOT LOCKは、そんな製品です。
IoT化もついに家の鍵まできたかとありますが、今までしたくてもできなかったことができるので、すごく便利です。例えば、自分が外出している時に、妹夫婦がやってきたとします。近くの喫茶店にいてと言うことも可能ですが、時間制限付きのコピーキーを送れば、入ることができ、より楽に(心理負担なく)、待ってもらうことができます。
このように、住まいを自在に使うことができるツールということができます。正直、同じようなキッチン家電を増やすなら、スマートロックを入れた方が絶対的にいいです。
SADIOT LOCKは、よく工夫されている上に、安い。1stトライとして使うスマートロックとしてもお勧めできます。
◆多賀一晃(生活家電.com主宰)
企画とユーザーをつなぐ商品企画コンサルティング ポップ-アップ・プランニング・オフィス代表。また米・食味鑑定士の資格を所有。オーディオ・ビデオ関連の開発経験があり、理論的だけでなく、官能評価も得意。趣味は、東京散歩とラーメンの食べ歩き。