「VAIO Z SIGNATURE EDITION」を実際に使ってみたが、軽量・高性能・堅ろうの三拍子がそろった、最高クラスのモバイルノートだと言える。米軍MIL規格に加え、数十項目にわたる独自の品質試験もクリアした堅ろう筐体を実現しているから毎日の携行でも安心だ。
今回のテストアイテムはこちらVAIO「VAIO Z SIGNATURE EDITION」
実売価格例:35万4200円~(※カスタマイズモデル最低価格)
●プロフィール
立体成型のフルカーボン筐体を採用したモバイルノート。最上位機では14・0型の4Kディスプレイをはじめ、第11世代Core i7-11375Hプロセッサーを備えるなど、ハイエンド級の高性能を実現している。
SPEC
【今回試用したモデル】●OS/Windows 10 Home 64ビット●プロセッサー/Core i7-11375H(3.30GHz/最大5.00GHz)●メモリー/16GB●ストレージ/512GB SSD●ディスプレイ/14.0型ワイド(16:9)、3840ドット×2160ドット●通信機能/Wi-Fi6準拠、5G(nanoSIM)、Bluetooth●生体認証/指紋、顔●インターフェース/HDMI出力×1、USB Type-C×2ほか●電源/リチウムイオンバッテリー、ACアダプター●サイズ/幅320.4mm×高さ12.2~16.9mm×奥行き220.8mm●重量/1028g~ *上記、価格例の仕様とは異なります。
桁違いに剛性が高く、バッテリーのもちもいい
VAIOシリーズにおいて、最上位のフラッグシップモデルのみに許される「Z」の銘を冠する本機。スペックも素晴らしいが、何より目を引くのが、世界初となる「立体成型」を駆使したフルカーボン製の軽量筐体だ。
パソコン内部の精密機器を強じんなカーボンファイバーですべて覆い尽くすことで、桁違いの剛性を実現。そのタフさは、なんとマグネシウム合金の約2倍にも匹敵する。事実、片手で持ってみても、たわみのない確かな強じんさが指先から伝わってくる。
■毎日の携行でも安心の堅ろうな筐体
フルカーボン筐体の恩恵は剛性のみにとどまらず、軽量筐体(最小で約958グラム)の実現にも大きく貢献。バッテリーのもちは、最大34時間と圧倒的なスタミナを確保する。モバイル通信の5G対応モデルも選択可能だ。
処理能力だけでなく、使い勝手にもこだわる
一方、肝心のスペックも、モバイルノートで実現しうる最高級の性能を詰め込んでいる。例えば、最上位モデルの場合、CPUにはCore i7-11375Hプロセッサーを搭載し、最大5Gヘルツ(ターボブースト時)にも及ぶ処理性能を叩き出す。一般的なノートパソコンよりワンランク上の「Core H35」シリーズを採用しているだけあって、動画編集など、高負荷なパソコン作業もまったく問題ない。
さらに、使い勝手にもこだわりが見られる。1.5ミリのストロークを確保したキーボードをはじめ、片手で180度まで開閉可能なディスプレイなど、実によく練り込まれている。
過剰なまでの高性能と思えなくもないが、そうした徹底ぶりこそがVAIOらしさでもある。少々値は張るが、パソコンまわりのストレスを払拭したいと切望する人には最良の一台といえるはずだ。
■VAIOらしい創意工夫が満載
おすすめ度…A
強じん、かつ軽量なフルカーボン製のボディに注目。スペックも最高級レベル
ココが〇
軽量・高性能・堅ろうの三拍子がそろった、最高クラスのモバイルノート。打鍵感のいいキーボードなど、使い勝手のよさも光る。
ココが✖️
卓越した高性能を考えれば納得できるが、一般的なノートパソコンと比べると価格は高め。目的意識がないと、持て余すかもしれない。
※文中の「オススメ度」は、「A+」から「C-」までの9段階評価になっています。
※価格は記事作成時のものです。
●解説/篠原義夫 (ガジェットライター)