なぜ朝の起き抜けにヨガ?
朝、目が覚めた直後は、体も脳もぼんやりしています。その時間帯にヨガをすることで、心身をゆっくりと、しかも確実に、目覚めさせることができるのです。朝ヨガはカラダの血行を促進し、リラックスタイムの副交感神経から、日中に活動するために交感神経へ、スムーズに切り替えてくれます。
ここでは、朝の時間帯におすすめの4つのポーズを、写真と共にご紹介します。梅雨の時期はなんだかスッキリしない……。そんな時期こそ朝ヨガで心身を目覚めさせ、シャキッと1日をスタートしましょう!
キャットアンドカウ(マルジャリアーサナ)
睡眠中に固まった体をほぐすのにぴったりなポーズです。 普段あまり動かさない背中を、猫(キャット)のように丸めたり、牛(カウ)のように反らせたりすることで、背中のコリをほぐすことができます。
効果
・自律神経を整える
・背中のこわばり、肩こり、腰痛の緩和
・血流改善 など
禁忌と注意点
ひざに痛みや違和感がある場合は、下にクッションやタオルなどを敷くようにしましょう。また、手首に重心が乗りすぎないように、手を置く位置や、腰の反りすぎに注意して行いましょう。
やり方
床に両手と両ひざをつく姿勢をとります。肩の真下に手首、脚の付け根の下にひざが来るようにしましょう。両手の指は大きく開き、中指がマットの前を向くようにします。足の甲は寝かせます。

太ももと腕が床と垂直になるように。
そのまま息を深く吐きます。
次の吸う息で、ゆっくりと背中を反らせます。普段刺激することがない胸も、大きく前に開くように意識していきます。目線は天井方向へ向けましょう。

背中を反り、胸を開く。
次の吐く息で、おへそを覗きこむようにし、ゆっくりと背中を丸めていきます。骨盤は立てましょう。

おへそを覗き込むようにして、背骨全体を丸めます。
呼吸に合わせて、5~10回繰り返しましょう。
鳩のポーズ(エーカ・パーダ・ラージャカポタ・アーサナ)
少々難易度の高いポーズですが、さまざまな効果が期待できます。体の前面を大きく開くことで、気持ちも前向きになっていきます。交感神経をオンにしたい朝の時間帯に行うと、体も心も上向きます。「鳩のポーズ」に至る途中のポーズでも胸やおなかは十分伸びるので、無理せずチャレンジしてください。
効果
・肩関節、胸部、腹部、背中、股関節の柔軟性を高める
・背中、お腹、下肢のひきしめ
・肩こり緩和
・骨盤や股関節のゆがみの改善
・むくみ改善
・泌尿器系の不調を整える
・冷え性改善 など
禁忌と注意点
股関節に問題がある方は、このポーズは控えましょう。また、胸ではなく腹部を前に突き出しすぎると、腰に負担がかかります。胸を意識して行いましょう。また、両手をつなぐ最終的な「鳩のポーズ」を完成させるには、全身の柔軟性が必要です。無理はせず、呼吸が落ち着いているところでポーズを深めていきましょう。
やり方
床に両手と両ひざをつく姿勢から、左足のひざを両手の間へ入れます。左足のかかとは、恥骨の方へ引き寄せましょう。
右足は後ろへ伸ばし、足の甲を床につけて、つま先までまっすぐにします。

左足のひざを両手の間に入れる。
上半身をしっかり伸ばして、胸を開きましょう。骨盤も正面に向けて、立たせます。そのままゆっくりと呼吸しましょう。
余裕があれば、右足のひざを曲げて、右手で足の甲をつかんでみましょう。ここでゆっくり呼吸します。

骨盤は正面に向けて、立たせたまま。
さらに余裕があれば、足の甲を右腕のひじに引っ掛けるようにして、ひざ下を自分の方へ近づけましょう。このポーズでゆっくり呼吸します。
まだ余裕がある場合は、両手をつなぎ、斜め上を見てください。下腹部を引き締め、上腹部と胸周りの伸びを感じましょう。これが「鳩のポーズ」です。

ここまでやるには全身の柔軟性が必要。
吐く息で、ゆっくりと手足を開放し、同じ手順で反対側も行いましょう。