1,000円カットフリークの筆者が、1,000円カットの魅力と1,000円カットで失敗しない方法についてご紹介します。安かろう悪かろうのイメージがつきまとう1,000円カット。しかし、いざ門をくぐってみると、街の美容室と遜色ない仕上がりにおどろくことでしょう。1,000円カットならではのメリットやデメリット、1,000円カットで失敗してしまう原因について、1,000円カット歴5年の筆者が解説します。
1,000円カットで切るとこうなる
ネットで検索をすると、「1,000円カットで切ったら失敗した」という情報を頻繁に見かけます。
そのため、「1,000円カット=危険」と思っている方も多いはず。
しかし1,000円カットを日常的に使用している私からすれば、危険なんてことはありません。
たとえば、こちらの画像は3日前に1,000円カットで切ってもらったばかりの髪です。
オーダーは「全体を短く、切りっぱなしボブにしてほしい。でもハサミを横に入れて終わりじゃなくて、動きが出るようにしてね。あと、すきすぎないで。収拾つかなくなるから」と伝えてきました。
オーダー通り、動きのある切りっぱなしボブに仕上がり満足しています。
1,000円カットで失敗したことは1回だけ
私の場合、2か月に1回ほど1,000円カットに通っています。
かれこれ3年ほど、あちこちの1,000円カットにお世話になっていますが、失敗をしたのは1度だけ。
すごくていねいな美容師さんにあたったのですが、丁寧にあちこちすいてくれたおかげで、髪にうねりが生じてしまったのです。
しかし同じ美容師さんに、前髪のセルフカットで失敗をした時に助けてもらったこともあります。
すかれすぎてしまった以外は、1,000円カットで失敗はありません。
バーのママみたいなおばちゃんに切ってもらった時は、おどろくほどきれいに仕上がったものです。
失礼ながらも、美容師は若くておしゃれでないと信頼できない、という自分の中の常識を覆された経験でした。
1,000円カットのメリット
とはいえ、まだまだ世間では1,000円カット=危険のイメージが強いようです。
技術自体は美容室に劣らないと実体験から感じていますが、それ以外にも1,000円カットには美容室にはないメリットがあります。
とにかく安い
1,000円カットというくらいですから、カット代は1,000円です。とにかく安い。
通常ならカット代は3000円以上かかる美容室が多い中、1,000円カットは1/3の値段で済みます。
頻繁に美容室に通う方にとって、このコスパの良さは大きなメリットとなるでしょう。
カット代にお金をかけない分、カラーやメイクといった別の美容部分にお金をかけられます。
早い
1,000円カットはお店についたら要望を聞かれ、クロスを巻かれ、すぐにカットが始まります。
事前のシャンプーはもちろん、カウンセリングもほとんどありません。
そのため、お店に入って15分後にはお店を出ている場合が多いです。
1,000円カットはカットサービスに一点集中なため、早く安く技術を提供できるのだそう。
夜に髪を洗うのだからシャンプーは必要ない、時間がないから早く終わらせてほしいと思う方にとって、1,000円カットのスピード感は重宝します。
美容師と話さなくて済む
美容室に行って、美容師と話すのが苦手な方も多いのではないでしょうか。
1,000円カットはスピーディーに仕上げなくてはならないため、話をしている暇はほとんどありません。
ただひたすらと、もくもくと髪を切ってくれます。
もちろん話しかければ、会話に乗ってくれます。しかし美容師側から話しかけてくることは、経験上あまりないと感じます。カット中のコミュニケーションの量を自分で調整できるのは、他人と話すのが苦手な方にとって嬉しいポイントです。
美容室と同レベルのカットが期待できる
1,000円カットの美容師は、何らかの理由があって元の美容院を辞めた方が多いようです。
つまり、もともとは街にあるようなおしゃれな美容室で働いていた美容師だった可能性が高い、ということ。
ブランクはあれど培った技術が衰えることはありません。1,000円で元おしゃれ美容室の美容師に髪を切ってもらえるのは、お得と言えるでしょう。
1,000円カットのデメリット
一方で、1,000円カットには1,000円カットならではのデメリットもあります。
休日は結構待つ
1,000円カットは予約なしが基本です。そのため休日はお店を訪れたお客で、長蛇の列ができていることも。
並ぶのが嫌な方は平日や閉店間際に行く、もしくはお店に電話をして混雑状況を確認してから行くとスムーズです。
定番スタイル以外は博打
わが家の近くの1,000円カットは、中高年男性がメインの客層です。
そして9割型、ツーブロックにして帰っていきます。今はやりのマッシュルームカットやセンター分けを見たことがありません。
9割おじさん客の1,000円カット店では、街の美容室とは違い、おしゃれなオーダーは頻繁には入らないでしょう。
個性的なおしゃれヘアもできないとは限りませんが、経験値にやや不安が残ります。
ヘアスタイル剤はなしで挑まないといけない
1,000円カットではシャンプーがないため、店舗でヘアスタイリング剤を落としてからカット、というのはできません。
ヘアスタイル剤がついたままだと髪のボリューム感がわからず、理想通りにカットをしてもらうのが難しくなります。
そのため1,000円カットではヘアスタイル剤はつけていかないのが暗黙のルールです。
学校帰りや仕事帰りに1,000円カットに寄る予定の方は、朝からヘアスタイル剤なしで過ごすか、店に行く前に落としてから向かいましょう。
美容室だと思ったら理容室なことがある
1,000円カットは、美容室登録をしている店と理容室登録をしている店があります。
美容師は美容室登録をしている場所でしか働けません。当然、理容師も理容室登録をしているお店のみの勤務です。
とはいえ、理容室だからおしゃれなヘアスタイルができない、美容室では男性のヘアカットは不向き、ということはありません。大事なのは、経験とカットの腕前です。
「髪を切ってもらうのは絶対に美容師(理容師)でなくちゃ嫌だ!」という方以外には大きなデメリットにはなりませんが、気になるのであれば事前に確認をしてから行くと良いでしょう。
1,000円カットは下手な美容師が多いの?
インターネットで「1,000円カットで失敗された!」という方を見かけます。
画像を開いてみると、なるほど悲惨なヘアスタイルです。
失敗してしまった原因は「1,000円だから下手だった」というのではなく、たまたま経験不足のスタッフにあたってしまったのが原因と考えられます。
経験不足の美容師とは、1,000円カット勤務の経験がない美容師と、美容室そのものの勤務経験がない美容師の2通りです。
本来、1,000円カットの美容師は街の美容師よりも経験値が高いです。
街の美容師が1人のカットを終わらせるのに30分かけるのに対し、1,000円カットは1人10分が平均値。30分もあれば、3人をカットし終えています。このことから、1,000円カットの美容師は一般の美容室の美容師よりも、カット経験が豊富だと考えられます。
しかし1,000円カットに勤めている美容師全員が、カット経験が豊富とは限りません。別の美容室から移ってきたばかりの美容師がいる可能性もあるでしょう。美容師経験はあっても1,000円カットで働いた経験がなければ、うまくできないこともあります。
また、1,000円カットは新卒美容師を募集している店舗も少なくありません。
美容室勤務経験のある美容師ではなく、美容師なりたてほやほやのスタッフにあたれば、失敗をしてしまう可能性も高くなります。
1,000円カットで失敗しない方法
1,000円カットで失敗しないようにするには、「難しいヘアスタイルは頼まない」というのが大切です。
1,000円カットは薄利多売な商売なため、カット時間は10分ほどしか設けていません。難しいヘアスタイルを10分で終わらそうとすれば、失敗してしまう可能性も上がります。
強すぎるこだわりは持たず、チャレンジした方が良いでしょう。
また、スタイリング剤はつけていかない、混雑する時間を避けるといった点も大切です。
スタイリング剤は元の髪の癖がわかりにくくなり、失敗の原因になります。混雑時もスタッフが店の回転数を気にする可能性があるため、1人に必要以上の時間を割くのが難しくなります。
まとめ
1,000円カットは、安い・早いの美理容室です。「安かろう悪かろう」で、不安に思う方もいるかもしれません。しかし実際に行ってみれば、普通のお店と差はない仕上がりです。時間もなくお金もかけたくない方は、ぜひ、1,000円カットを活用してみてください。一般の理美容室にはないメリットに、「もっと早く行ってれば良かった」と思えるはずですよ。