世界No.1スコッチウイスキーブランドジョニーウォーカー飲み比べ!「レッドラベル」と「ブラックラベル」の味の違いは?

レビュー

世界No.1スコッチウイスキーといえば「ジョニーウォーカー」。四角いボトルに、傾いたラベルなど意識しなくても、記憶している方も多いでしょう。そんな「ジョニーウォーカー」の「ジョニーウォーカー レッドラベル」と「ジョニーウォーカー ブラックラベル 12年」をまじめに飲み比べてみました。

世界No.1スコッチウイスキー「ジョニーウォーカー」

「ジョニーウォーカー レッドラベル」。世界でもっとも売れているスコッチウイスキーということで間違いないのでしょう。

スコッチウイスキー界の圧倒的No.1

1820年にジョン・ウォーカーがスコットランドで食料品店を開業したことから、その歴史がはじまる「ジョニーウォーカー」。スコッチウイスキー業界No.2の「バランタイン」の設立が1827年であることを考えても、その歴史は長いのです。

 

そして、それ以上に「ジョニーウォーカー」が業界の圧倒的なNo.1であることを示すのが、販売量です。2023年のデータによると「ジョニーウォーカー」の販売量は2,200万ケース。2位の「バランタイン」が820万ケースであることを考えると、不動のNo.1であることがよくわかるでしょう。

 

なお、販売量3位の「シーバスリーガル」が460万ケース、4位の「グランツ」が440万ケースであることを知ると「ジョニーウォーカー」と「バランタイン」が傑出したスコッチウイスキーの2大ブランドであることがよくわかります。

「ジョニーウォーカー ブラックラベル 12年」は実勢価格がほぼ3,000円超えてくるので、これをどう考えるかがキーポイントでしょう。

そんな「ジョニーウォーカー」を代表する銘柄が1900年代初頭から続く「ジョニーウォーカー レッドラベル」(以下「レッドラベル」)と「ジョニーウォーカー ブラックラベル 12年」(以下「ブラックラベル」)です。

 

実勢価格は「レッドラベル」が1,400円前後、「ブラックラベル」が3,000円前後と2倍以上の差があります。実勢価格が3,000円を超える「ブラックラベル」に対して、「レッドラベル」が1,400円前後とライバルブランドのスタンダードボトルに比べて、200〜300円程度の差しかなく、コストパフォーマンスが高いのも特徴といえるでしょう。

 

筆者はデイリーユースの晩酌用としては「レッドラベル」がかなりお気に入りで「ブラックラベル」はコストパフォーマンスが悪いと思っていたのですが、この2本を真面目に4種類の飲み方で飲み比べてみました。

 

「レッドラベル」と「ブラックラベル」そのままストレートで飲んでみた

今回はストレートでの試飲に「ロゼオール シンデレラdeナイト」を使ってみました。味わいの差がわかりやすくなったように感じています。

「ブラックラベル」の洗練された味わい深さを再発見

「ジョニーウォーカー」の「レッドラベル」と「ブラックラベル」なら、筆者は「レッドラベル」を2本買った方がお得だと思っていました。「レッドラベル」で十分味も、香りもすると思い込んでいたのです。

 

そこで、今回からはストレートでの試飲に「ロゼオール シンデレラdeナイト」を導入しました。トライタンという特殊な樹脂を使用した超大型のワイングラスで、飲む際に顔全体を覆うため、鼻はもちろん顔全体でワインやウイスキーなどの繊細な味や香りが楽しめるというものです。

 

「レッドラベル」と「ブラックラベル」をそれぞれ30mlずつ「ロゼオール シンデレラdeナイト」に注いで、香りを確認して、実際に味わいました。すると、さほどの変わらないと思っていた香りすら「レッドラベル」に比べると「ブラックラベル」の方が濃くて、豊か、さらにスモーキーで複雑。これに対して「レッドラベル」はアルコール臭を含むスパイシーさはあるのですが、単調で香りの複雑さが不足する印象。

 

さらに味わいについては「レッドラベル」は飲んだ瞬間のスパイシーさと甘みの強い余韻は感じるものの、中間部が弱く感じるのです。逆にこれまではあまりインパクトのないと思っていた「ブラックラベル」は飲み始めの口当たりはスムーズなのですが、中間部は複雑で重厚感があり、スパイシーでスモーキーな余韻が楽しめるのです。

 

メリハリがあるという意味では「レッドラベル」もいいのですが、飲みやすく複雑な味が楽しめるという点では「ブラックラベル」が1歩も2歩も先に行っている印象です。

 

「レッドラベル」と「ブラックラベル」溶ける氷を楽しみながらロックで

自宅の自動製氷機で作った氷を入れて「バランタイン 7年」と「バランタイン ファイネスト」を楽しんでみました。

氷が溶け出しても薄くならない印象の「ブラックラベル」

ストレートで味わうと「ブラックラベル」に比較すると、かなり差を感じてしまう「レッドラベル」。しかし、筆者は1,000円台前半で普通に購入できるウイスキーのなかで、もっともお気に入りは「レッドラベル」です。

 

その理由は、おそらく、この価格帯のウイスキーのなかで、もっともパワフルでスパイシーだからでしょう。刺激的なウイスキー、それが「レッドラベル」というわけです。ですが、氷を入れただけのロックで、この「レッドラベル」と「ブラックラベル」を比較すると、やはり「ブラックラベル」がおいしく感じます。

 

筆者は、これまで「ブラックラベル」をあまり高く評価していませんでした。理由は「レッドラベル」と比較しても派手さがないからです。よく出来てはいるけど、強烈な個性を感じとることができませんでした。

 

しかし、ゆっくりと「レッドラベル」と飲み比べてみると、派手さはあるものの「ブラックラベル」のほうが地味ながら、味わいの複雑さや奥行き感があり、ロックの場合は氷が溶けてきても、味わいが薄くなるというよりも、やわらかになっていく印象なのに対して「レッドラベル」は普通に水っぽくなってしまう印象なのです。

 

「レッドラベル」と「ブラックラベル」普段もっとも飲むハイボールで試す

今回は「ブラックラベル」のおまけに付いていたグラスを使ってみました。普段はノベルティにあまり興味はないのですがジョニーウォーカーだとちょっとうれしいのです。

ハイボールにしても味わいの傾向がまったく違う

何度もいうようですが、筆者は普段飲み用のウイスキーとして「レッドラベル」を高く評価していますし、実際普段からよく飲んでいます。そして、もっともよく飲んでいるのが「レッドラベル」のハイボールです。

 

スパイシーで力強い味わいの「レッドラベル」は炭酸で割ってハイボールにすると、グイグイいけるおいしさです。ですが「ブラックラベル」と飲み比べると、味わいの傾向の違いに愕然としてます。

 

「レッドラベル」のハイボールが夏のビーチでガンガン飲みたい味わいなら「ブラックラベル」はこぢんまりとした清潔でちょっと緊張感のあるバーのカウンターで味わうハイボールといった印象。

 

「レッドラベル」のわかりやすいおいしさに比べて「ブラックラベル」の派手さはないものの、繊細で奥深い、しっかりとした味わいは、ハイボールにしても、ある程度の明確な差として現れます。

 

「レッドラベル」と「ブラックラベル」水割りで飲むならどっち?

濃いめに作った水割りが、今回もっとも味の差を浮き彫りにしてくれたように感じました。
「ブラックラベル」は本当に地味旨なのです。

いうまでもなく「ブラックラベル」がおすすめ

ハイボールに比べると水割りは普段はあまり飲まないのですが、筆者はウイスキー1に対して水2くらいの割合で作った濃いめの水割りが好きです。ウイスキーをちょっと水で伸ばしたような加水具合というのでしょうか。

 

濃いめの水割りではあるのですが、水割りにすると「レッドラベル」と「ブラックラベル」の差がよりはっきりとする印象です。「レッドラベル」は力強い飲み口と甘みのある余韻はいいのですが、中間部というか、ボディが弱く感じるのです。水割りにすると、これがよりはっきりしてしまうのです。

 

一方「ブラックラベル」は味わいのバランスがよく、全体に静かですがしっかりとした味わいを持っているので、加水しても水っぽい印象にならないのです。リッチな味わいを維持したまま、軽く、優しくなるといった印象でしょうか。

 

結果、筆者は水割りにするなら、迷うことなく「ブラックラベル」を選択します。

 

確かにうまい!「ジョニーウォーカー ブラックラベル 12年」

2倍を超える価格差をどう考えるかがキーポイント!

毎日の晩酌のメインは「レッドラベル」。ちょっとうれしいときの「ブラックラベル」といった感じでしょうか。

今回は世界No.1ブレンデッドスコッチであるジョニーウォーカーの「ジョニーウォーカー レッドラベル」と「ジョニーウォーカー ブラックラベル 12年」をまじめに飲み比べてみました。

 

結果、筆者の普段用として、もっともお気に入りの「レッドラベル」に比べても「ブラックラベル」は、まじめに味わうほどにおいしいという結果でした。圧倒的な個性は感じないが、複雑で奥深く、バランスがとれたリッチな味わい、洗練された甘みと余韻と、まぁ、よく出来たスコッチといえるでしょう。さすが。

 

ただし、問題は3,000円前後という実勢価格「レッドラベル」を2本買ってお釣りが来る値段です。予算3,000円となると選択できるウイスキーのバリエーションはかなり豊かになりますし、少しプラスすればシングルモルトという選択肢すら出てきます。

 

筆者個人は約3,000円の「ブラックラベル」を毎日の晩酌のメインに据えるのにはちょっと抵抗がありますが「レッドラベル」をメインで、最初の1杯は「ブラックラベル」という飲み方も楽しいかと思っています。

 

さらに約3,000円以上のウイスキーを試していくのに、1つの自分のなかの基準として「ブラックラベル」をしっかりと味わっておくことは、ウイスキーを楽しむうえで重要なことに感じました。1度「レッドラベル」と「ブラックラベル」をまじめに飲み比べてみてはどうでしょうか。おすすめです。

 

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レビューグルメ・レシピ酒類
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齋藤千歳(フォトグラファーライター)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在はキャンピングカーを「方丈号」と名付け、約9㎡の仕事部屋として、車内で撮影や執筆・レビューなどを行っている。北海道の美しい風景や魅力を発信できればと活動中。

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