【玄米いなり開発秘話】祇園で行列の料亭「八代目儀兵衛」の社長はお稲荷さんが嫌いだった…

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健康志向が高まるなか、京都・祇園で行列の絶えない米料亭「八代目儀兵衛」が、プレミアム玄米を使った新商品「ひめいなり」を開発。テイクアウト専門店「玄米 京都ぎへえ」の1号店が7月15日、京都駅地下ポルタにオープンします。発売に先駆けて開催された試食会に参加して、その美味しさとこだわり、開発秘話を取材しました。

「究極の銀シャリ」を提供する米料亭

八代目儀兵衛は、江戸寛政に京都の地にて創業。200年以上にわたり、米卸商として祇園の料亭やホテル、飲食店を中心に、厳選したお米を提供してきました。2009年10月、「美味しいお米を多くの人に食べて欲しい」という想いから、京都・祇園に米料亭を初めて開業。オリジナルの土鍋釜「Bamboo!!(バンブー)」を使い、職人が最高の状態で炊き上げた「究極の銀シャリ」は、お米本来の甘さが口の中に広がると評判を呼びました。2013年10月には東京・銀座店に2号店をオープンし、ともに行列の絶えない人気店として、数多くのメディアにも注目されています。

佐賀有田の窯元と3年以上の歳月をかけて開発した土鍋釜「Bamboo!!(バンブー)」。

京都・祇園店は八坂神社の目の前に立地。夜は月替わりで「米ざんまいコース」を提供しています。

栄養価の高い玄米で作ったいなりずし

近年、特に若い女性を中心に「白米は太る」というイメージが浸透。糖質制限ダイエットや炭水化物抜きなどの偏った食生活による米離れが深刻化しています。八代目儀兵衛では、そんな人たちにもカロリーや糖質を気にせず、お米の美味しさを味わってほしいと考え、3年前から玄米を使った商品開発をスタート。噛むほどに甘みを感じ、栄養価の高いプレミアム玄米「金のいぶき」に、国産の雑穀8種をブレンドして炊き上げ、ミニサイズの酢飯を京風おあげに包んだ「ひめいなり」を完成させました。7月15日(木)にテイクアウト専門店「玄米 京都ぎへえ」の1号店を京都駅前地下街ポルタにオープンし、店内で作りたてを提供。今後は東京をはじめ、全国に出店する予定です。
▼玄米 京都ぎへえ(公式サイト)

ひめいなり詰め合わせは8個入り1000円(税込)。

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京都発のテイクアウト新業態「玄米 京都ぎへえ」が京都駅地下にオープン。

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健康食「ひめいなり」のココに注目

プレミアム玄米「金のいぶき」を使った「ひめいなり」は、健康的で美味しい新しい食のスタイルを提案。おしゃれなパッケージは、手土産にもおすすめです。その魅力を詳しく紹介します。

栄養価が高い玄米に8種の雑穀をブレンド

「ひめいなり」で使う玄米は、八代目儀兵衛が主催する「お米コンテスト」で最優秀賞を受賞した「金のいぶき」。滋賀県の若井農園がつくっています。噛むほどに甘みが感じられ、「これが玄米!?」と思うほど。「玄米はヌカ臭い」というイメージが一掃されます。

栄養価が高いのも特長です。白米と比べると、食物繊維は8倍、ビタミンEは26倍、GABAは5倍。一般的な玄米と比べても、多種多様な栄養素がバランスよく豊富に含まれています。

一般的な玄米と比べても「金のいぶき」は栄養成分が多いのが特長です。

(玄米 京都ぎへえの資料より)

さらに国内産の8種の雑穀をブレンドすることで、香ばしさや甘さ、食感がさらにアップ。この相乗効果で冷めても硬くならず、翌朝でも美味しくいただけます。

黒米、緑米、米粒麦、丸麦、もち麦、はだか麦、たかさび、ひきわり小豆の8種類をブレンド。

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濃厚な出汁で炊いた「おあげ」は甘さ控えめ

京風のきめ細かないなり揚げを使用。うるめ、いわし、サバ、宗田節、かつおの5種類をブレンドしたお出汁を使い、砂糖は35%カット。通常の約3倍の出汁の量で炊いたおあげは、酢飯やそれぞれの具材を引き立てる上品な味わいが特長です。

ミニサイズの「ひめいなり」。口の中に入れた瞬間、京風の優しいお出汁の味わいが広がります。

しば漬けやおじゃこなどの京都の味が全6種類

おいなりさんの味わいは、京都ならではの厳選素材を使った6種類。どれから食べようか迷ってしまいそう。

ひめいなりは6種類の味わい。

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【ごま】
希少な国産ごまの産地として有名な山口県萩市の塩ごまに、煎りごまの香ばしさをブレンド。玄米と雑穀にごまの風味とプチプチ食感が加わり、クセになる美味しさです。

【しば漬け】
しば漬けは京都を代表する漬物のひとつ。酸味が強く、食感がしっかりとした名店・ニシダやさんのしば漬けは、玄米いなりとの相性抜群です。

【わさび】
シャキシャキした食感と、鼻にツーンとくる茎ワサビに、香り高い大葉を組み合わせたインパクトのある爽快な味わい。

【おじゃこ】
八代目儀兵衛に代々伝わるちりめん山椒は、市販品よりも優しい味づけ。大きめの実山椒が、ピリッと味を引き締めてくれる大人の風味です。

【ゆず】
マリネ風に漬け込んだ国産柚子と生姜のすっきりした味が特徴。食べる前から、ふんわりと香る柚子の風味がたまりません。

【牛しぐれ】
国産牛の旨みとおあげの出汁が、口の中にジュワッと広がります。食べ応えのあるおいなりさんは、男性にも好まれそう。酢と牛肉の組み合わせが新感覚です。

雅なパッケージは手土産にも最適

「ひめいなり」は、1個18gの“ひめ”サイズ。これは、一般的なおいなりさんの半分以下です。自分自身や家族の健康のために、朝食や昼食、間食に取り入れるのにピッタリな一口サイズです。

また、十二単の姫君が描かれたバッケージは、古式ゆかしい世界観を演出。箱を開けると色とりどりの透明フィルムに包まれた「ひめいなり」が愛らしく並んでいます。このフィルムは手を汚さずに食べられるように工夫されているので、差し入れや手土産にもおすすめ。健康食「ひめいなり」は、お子さんから若い女性、高齢者まで幅広い年代の方に喜ばれるはずです。

姫君が持つ扇と「ひめいなり」の透明フィルムには、八代目儀兵衛の家紋が入っています。

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先端2か所をつまんで引っ張ると、斜めにフィルムが切れるので手が汚れません。

商品&お店情報

「ひめいなり」について

■セット販売
ひめいなり詰め合わせ(8個入り)1000円(税込)
※箱・手提げ袋付き
■単品販売
ごま、ゆず 各110円(税込)
しば漬け、わさび、おじゃこ 各130円(税込)
牛しぐれ 150円(税込)
※好きな組み合わせを4個から購入可能

「玄米 京都ぎへえ」京都ポルタ店について

■住所 〒600-8216京都市下京区東塩小路町 京都駅前地下街ポルタ
■電話 075-365-8181
■営業時間 10:00~20:30(年中無休)※ビルの定休日に準じて変更あり
■アクセス JR・地下鉄京都駅北改札口に直結
■URL

「ひめいなり」開発秘話を社長に直撃取材!

「ひめいなり」試食会に潜入!社長に直撃取材

「ひめいなり」の発売に先駆けて、京都・祇園店の米料亭で試食会が開催されました。橋本社長に直接取材をして、商品のこだわりや開発秘話などをお聞きしました。

試食会では丁寧なエスコートを受けました。中央が代表取締役社長の橋本隆志さん、左は最高業務執行役の松下祐さん、右は商品開発担当の川きみよさん。

社長は玄米とおいなりさんが苦手!?

「ひめいなり」開発のきっかけを教えてください。

今、若い女性を中心に「白米は太る」というイメージが先行し、白米よりも玄米を選び、なかには炭水化物を一切取らない偏った食生活を送っている人もいます。これまで「究極の銀シャリ(白米)」一筋で勝負してきましたが、「玄米」を使った新しい食スタイルを提供することで選択肢を増やし、健康的で美味しい、長く食べ続けられる商品を提供したいと思いました。

玄米商品は初めての取り組みだったのですか。

そうです。私自身、白米は大好きですが、玄米は皮が口に残る感じが苦手でした。また、炊き立ては美味しくても時間が経つと硬くなったり、独特の匂いが気になったり、商品化が難しい食材です。全国各地を調べましたが、なかなか美味しい玄米が見つかりませんでした。

そこで出会ったのが、「金のいぶき」だったのですね。

滋賀県の若井農園さんがつくる「金のいぶき」は、白米のように家庭用炊飯器で炊けると聞いて試したところ、目からウロコの美味しさだったのです。この「金のいぶき」をどうしたら、より美味しく食べてもらえるのか。試行錯誤をした結果、おいなりさんに行き着きました。

先ほど、社長は「おいなりさんが嫌い」とおっしゃっていましたが…。

甘いおあげと油でベタついた酢飯が苦手だったので、自分が食べて美味しいと思える商品にこだわりました。おあげは京風の上品な味付けに、玄米に雑穀をブレンドすることで酢によく馴染み、いろんな食感が楽しめる酢飯に仕上がりました。冷蔵庫に入れて翌朝に食べてもモチモチ、つぶつぶ食感が美味しい、玄米やおいなりさんが苦手な人にもぜひ食べてほしい自信作です。

3年間で250種もの試作品をつくる

「ひめいなり」の味は6種類ですが、それ以外にも試したのですか。

和風はもちろん、カレーやクリームチーズ、ドライトマトなどの洋風具材、くだものやチョコレートなど、3年間で250種類の試作品をつくり、スタッフと一緒に試食を繰り返しました。玄米の酢飯は、味や食感が強いので具材が負けてしまったり、おあげとの相性もあるので、とても苦労しましたね。その中で「金のいぶき」との相性が良く、飽きずに食べ続けられるものを厳選した結果、和のスタンダートな味が残りました。

具材一つひとつにも、ずいぶんこだわったそうですね。

例えば、わさびは時間が経つとツーンとした辛さと風味が消えてしまうため、素材を厳選してレシピなども研究を重ねました。また、京都名物のしば漬けは数多く試しましたが、酸味が強くて食感がしっかりしたニシダやさんのものが「金のいぶき」との相性がよく、私の好きな味のひとつです。

ほかにも社長が好きな味はありますか。

牛しぐれは、ぜひ商品化したいと思いました。ボリュームがあり、男性にも好んで食べてもらえると思ったからです。「ひめいなり」は6種類で詰め合わせは8個入り。ごまとわさびを2個ずつ入れていますが、これから全国各地に出店する際には、2個はご当地オリジナルの味を開発して入れたいですね。

流行を追うのではなく、次世代のスタンダードをつくりたい

商品開発に3年もかける企業は希少だと思います。

消費者ニーズが多様化し、目まぐるしく市場が変化する時代、これほど手間暇をかけて商品開発ができる企業は少ないかもしれません。けれども、流行しているから商品化するのではなく、他社がやっていないことに挑戦する。次世代に求められ、ずっと愛され続ける商品をカタチにして事業をスタートさせることが、当社の使命だと考えています。

最後に全国のみなさんへのメッセージをお願いします。

「美味しくて体にいいものを」というコンセプトで作った「ひめいなり」を、多くの人に食べてほしいですね。「玄米 京都ぎへえ」京都ポルタ店では、店内でスタッフが作りたてを提供していますので、京都周辺にお住まいの方、京都に旅行やビジネスでお越しの際には、ぜひご利用ください。

まとめ

「ひめいなり」は、あっさりとした上品な味付けのおあげと、甘みとつぶつぶ食感が特徴の酢飯との相性がよく、まさに京都発のおいなりさんという印象。栄養価も高く、パッケージもおしゃれなので、家族や友人への手土産に利用したいと思いました。それぞれのおいなりさんには個性があり、口の中に入れたときに広がる香りや味わい、歯ごたえや食感、余韻に残る味わいなど、まさに五感で楽しむことができます。個人的には噛むたびにプチプチと香ばしさが増していく「ごま」が一番好きです。

今回の試食会で特に印象に残ったのは、八代目儀兵衛の「多くの人にお米の美味しさを伝えたい」という熱意です。流行を追うのではなく、時代の一歩先をいき、長年愛される新しい商品をつくる。そのために妥協せず、何百回も試作を繰り返すという姿勢には感服し、これからもずっとファンであり続けたいと感じました。ぜひ、みなさんも一度食べてみてください。

■取材・文/藤田美佐子
京都市在住。フリーランスの編集兼ライターとして観光、食、求人、医療、ブライダルなど幅広い取材・執筆活動を行う。1児の母。趣味はマラソン・トレラン、美味しいものを食べたり、つくることが大好きな食いしん坊。健康のため、朝昼は玄米食を実践中!

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