自分のリンパが滞っているかを確認する方法、深部リンパ節開放を行う際の注意点、そして鎖骨・顔・頭・首・わきの下の「深部リンパ開放マッサージ」のやり方を、書籍『やせスイッチを押せば驚くほど細くなる 深部リンパ開放マッサージ』(西東社)の著者、夜久ルミ子さんに解説していただきました。
著者のプロフィール
夜久ルミ子(やく・るみこ)
主な保持資格:薬剤師、臨床検査技師、はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師、CIDESCO国際エステティシャン、一般社団法人日本エステティック協会認定TEA、一般社団法人日本エステティック協会認定指導講師、同協会ソシオエステティシャン、エステティック業協会認定講師、AEAJ認定アロマインストラクター・アロマセラピスト、WATCHスペシャリスト、深部リンパスペシャリスト、等。
▼RUBYZ(ルビーズ)(公式サイト)
▼深部リンパ開放「ルミちゃんねる」(YouTube)
本稿は『やせスイッチを押せば驚くほど細くなる 深部リンパ開放マッサージ』(西東社)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。
イラスト/コタケマイ(asterisk_agency)、ミヤモトヨシコ、ラウンドフラット
リンパのツマリ具合がわかる リンパは滞っているか2つのポーズで確認!
リンパの流れが滞っていると、その周辺の筋肉や関節が硬くなって動かしづらくなります。まずは自分の状態を知るところから。深部リンパ節開放を行う前と後でも比べてみると、効果が実感できるでしょう。
▼前屈
手と床の距離をチェック
チェックポイント
立った状態から前屈をします。床から10cm以上離れてしまう人はわきの下、おなか、脚の付け根のリンパがかなりツマっている状態です。
▼背中で手を合わせる
手と手の距離をチェック
チェックポイント
片方の手は上から、もう片方の手は下から背中側に回して、背中で両手を合わせます。手が届かない、もしくは片側は届くけれどもう一方が届かない人は、胸・背中・わき・肩のリンパ液の流れに関係するわきの下のリンパがツマっています。
深部リンパ節開放を行う際に注意してほしいこと
深部リンパ節開放を行う際に気をつけたいマッサージの強さや回数を確認しておきましょう。
はじめの2週間
1日2回 軽めの圧で
深部リンパ節開放を始めたばかりの頃は、リンパ節まわりの筋肉が硬くなっていることが多いです。強く圧をかけるというよりも刺激は軽めにして、回数を多くします。痛気持ちいいくらいを目安にゆっくり動かします。痛みが強い場合は無理をしないでください。おすすめのタイミングはお風呂上がり。このときはリンパが流れやすい状態になっています。また、朝起きて体が重いと感じたときや、1日の疲れを取るため、寝る前に行ってもよいでしょう。
2週間経ったら
1日1回 圧を強めて
痛みが少なくなってきたら、筋肉がほぐれて老廃物のツマリも取れてきている証拠。だいたい2週間が目安です。ここからは圧を強くして、大きく動かすことを意識しましょう。ただし、強度の強い運動をしたときは老廃物が溜まりやすくなっています。そんなときは軽めのマッサージを1日2回行うなど、調整しましょう。
※「リンパのツマリ具合」をチェックして変化を感じながら、1日の回数を調整してもOK。
こんなときは深部リンパ節開放NG
深部リンパ節開放は、基本的に健康な人がキレイになったり、ボディラインを変えたりするために行うものです。体調がよくないときに深部リンパ節開放をすると、細菌類がリンパ節を通過し、全身に巡りやすくなってしまいます。
次のような人はマッサージを避けましょう。また、不安がある人は医師に相談するなどしてから行ってください。
- 熱がある
- 生理中
- 風邪を引いている
- 妊娠中
- 胃腸の調子が悪い
- 悪性腫瘍がある
- 循環器系に疾患がある
注意事項
▼深部リンパマッサージを行っている最中に気分が悪くなったときは、すぐに止めて休んでください。
▼深部リンパマッサージにおける効果は、個人差があることをあらかじめご了承ください。
本稿は『やせスイッチを押せば驚くほど細くなる 深部リンパ開放マッサージ』(西東社)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。
スイッチ1 鎖骨のリンパ節
全身を流れるリンパ液は鎖骨周辺のリンパ節(静脈角)に集合し、静脈に流れます。最初にココを刺激すると全身のリンパ液の流れがよくなり、効果がアップします。
(1)両手を軽く握り、首の前側を押す
のどの中央を避けて、あごの下、首の中央、首の付け根の順で3カ所に圧をかける。
両手各3秒
(2)鎖骨の上側を押す
親指と小指以外の3本の指を、鎖骨の上側の骨のキワに置き、垂直に軽く押す。
両手5回
(3)鎖骨に老廃物を流す
左右交互5回
スイッチ2 顔、頭・首のリンパ節
頭部のリンパ液は耳まわりや首にあるリンパ節に集合します。耳まわり・首の筋肉に圧をかけることで深部リンパ節が開放され、滞っていたリンパ液が流れます。
(1)「アー」と言いながら、耳たぶを引っぱる
両耳をつかみ、口を大きく開けて声を出しながら、斜め上・横・斜め下にゆっくり引っぱる。
両手各3秒
(2)両耳の裏側を押す
斜め下を向きながら、4本の指先で、耳うしろの骨を押すように耳上から耳たぶまで3カ所に圧をかける。
両手各3秒
(3)首筋に指を置き、頭を傾ける
4本の指で首筋を3カ所押す。指先に頭の重みをかけるように首を傾け圧をかける。
左右各3秒
(4)鎖骨に老廃物を流す
左右5回
スイッチ3 わきの下のリンパ節
上半身を流れるリンパ液は、わきの下のリンパ節に集合します。わきにある筋肉に圧をかけることで深部リンパ節が開放。上半身のリンパ液が流れやすくなります。
(1)わきの内側をつかみ、腕を回す
わきに4本の指を深く入れ、わきの内側を握るようにして腕を肩から内回し、次に外回しする。
左右各5回
(2)わきの外側をつかみ、腕を回す
親指はわきの内側を押すように深く入れ、残りの指はわきの外側をつかみ、腕を肩から内回し、次に外回しする。
左右各5回
(3)肩をつかみ腕を回す
肩の上側をつかんで腕を肩から内回し、次に外回しする。体の内側に肩を入れるようにするとつかみやすい。
左右各5回
(4)わきと鎖骨に老廃物を流す
鎖骨からわき、背中からわきのくぼみ、肩から鎖骨に向けて手のひら全体でさする。
左右各1回
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なお、本稿は書籍『やせスイッチを押せば驚くほど細くなる 深部リンパ開放マッサージ』(西東社)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。深部にあるリンパ節に働きかける「深部リンパ節開放マッサージ」は、一般的なリンパマッサージより効果が期待できます。本書では「深部リンパ節開放」のメソッドを、初めての人にもわかりやすく、簡単で続けやすい一冊にまとめています。詳しくは下記のリンクからご覧ください。
※(1)「深部リンパ開放マッサージとは」の記事もご覧ください。