【撮影用テント・ボックスのおすすめ】ワンタッチライティングドーム LD-68レビュー!ブログやオークションなど本気で撮影したい人向き

レビュー

購入したものの大部分を撮影しておくクセのある筆者。ひと月に撮影する写真の枚数は普通に数千枚。さまざまな撮影アイテムをテストしています。今回はそんななかから、最近もっともお気に入りの傘のように折りたためる「ワンタッチライティングドーム LD-68」。誰でも簡単に商業WEBレベルの写真が撮れるので、本気でおすすめです。

執筆者のプロフィール

齋藤千歳(さいとう・ちとせ)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在はキャンピングカーを「方丈号」と名付け、約9平方メートルの仕事部屋として、車内で撮影や執筆・レビューなどを行っている。

「ワンタッチライティングドーム LD-68」のなにがいいの?

日常的に購入したものを含め、そのほとんどすべてをレビューしたくなる筆者。そのため、購入したものの大部分を撮影しておくクセがあります。結果、ひと月に撮影する写真の枚数は普通に数千枚。そんな写真をできるだけ簡単に、美しく撮影したいといつも思い、さまざまな撮影アイテムをテストしています。今回はそんななかから、最近もっともお気に入りの傘のように折りたためる「ワンタッチライティングドーム LD-68」。誰でも簡単に商業WEBレベルの写真が撮れるので、本気でおすすめです。

傘のように折りたたんでコンパクトに収納可能

折りたたんだ状態の「ワンタッチライティングドーム LD-68」。ここから傘のようにワンタッチでドーム状に開くことができます。

極端に大きなものは無理ですが、比較的小さな商品を半透明の板でできたボックスのなかに入れて撮影する撮影ボックスはさまざまな商品が販売されています。確かに便利なのですが、折りたたんで小さくしても板状のサイズが限界でしょう。また、組み立てもワンタッチとはいきません。

しかし「ワンタッチライティングドーム LD-68」(実勢価格11,000円前後)は、布と金属製の骨でできており、傘のようにワンタッチで開いたり、閉じたりが可能。収納時には、本体が上の写真のように全長約98cmの棒状に収納できます。重さもわずか約330g。

背景紙を作れば、さまざまな背景で撮影可能

「ワンタッチライティングドーム LD-68」には、写真上から背景紙、本体、映り込みを防ぐための幕、金属製のクリップが付属しています。

「ワンタッチライティングドーム LD-68」には、本体のほかに背景紙、映り込みを防ぐ幕、それらを固定するための金属製のクリップが同梱されています。

背景紙はドームのなかに固定しやすいよう台形の特殊な形状です。筆者は、この背景紙をそのまま使うことはせずに、これを台紙として強度の高いプラスチック製のPVCの背景紙や柄などを選択できる床用のシートなどを切って、そちらを背景として使っています。

これによってグレーバックだけでなく、机や床の上に商品を置いたイメージで撮影することもできます。

映り込みの発生しない美しい写真が簡単に撮影できる

「ワンタッチライティングドーム LD-68」を開いて、開口部に写り込み防止の幕を取り付けた状態。撮影は写り込み防止の幕のスリットから行います。

本当に傘のように簡単にドーム状に開くことができる「ワンタッチライティングドーム LD-68」。撮影のための開口部に取り付けるための写り込み防止の幕も用意されており、これを取り付けて、スリット部分にレンズを差し込むようにして撮影します。これで商品全体をほぼ白い幕で囲い込んだ状態になるので、商品の表面にほかのものが映る、映り込みをほぼ完璧に防ぐことができます。

ビンやカン、透明フィルムなどを使ったパッケージといった商品を撮影すると、その差が大きく表れます。

「ワンタッチライティングドーム LD-68」で実際に撮影する

なんの工夫もなくスマホで撮ってもキレイ

上の写真がテーブルの上に「ワンタッチライティングドーム LD-68」を設置して撮影したもの。下は使わずに撮影したものです。

天井からの蛍光灯照明の普通の部屋にテーブルを置き、その上に「ワンタッチライティングドーム LD-68」を設置。フレーミングや撮影の様子を紹介する写真が撮影しやすいように三脚(スタンドポッド)とスマホを三脚に固定するために「スマホ&タブレットホルダー」を使用していますが、手持ちでも撮影は可能です。

基本的に大きな明るさの差がない場所に「ワンタッチライティングドーム LD-68」を設置すれば、撮影の準備は終了です。

あとは撮影するだけ、作例では普通に撮影するとパッケージの表面に映り込み、照明などの明かりなどが白く映ってしまうヤクルトを撮影していますが「ワンタッチライティングドーム LD-68」を使うと、パッケージ表面にイヤな反射などが発生せず、商品がはっきりと撮影できます。

同じようにただ商品を置いて、スマホで撮影しただけとは思えない差が出るのです。

写真のように普通に部屋のなかに置いたテーブルの上に「ワンタッチライティングドーム LD-68」を置き、スマホで撮影しました。

背景紙を入れ替えれば、自然な印象でも撮影可能

上の写真が「ワンタッチライティングドーム LD-68」を使い、背景紙を床用シートに入れ替えたもの。下は床の上でそのまま撮影したものです。

「ワンタッチライティングドーム LD-68」などの撮影ボックスなどを使うと、背景がグレーなどのいかにも背景紙といった写真になるのがイヤという方もいるでしょう。

しかし「ワンタッチライティングドーム LD-68」を実際に使っている筆者は床用のシートや壁紙などを使って、自然に見える背景も用意しています。

上に掲載した写真のように無造作に床の上にビンを転がしたような写真。本当に無造作に床にビンを転がした状態で撮影しても、メインである商品とは関係ない部分に妙に明るい部分ができたり、商品の一部が反射光で白くなりすぎたりと、きれいに仕上げるのは、なかなか困難です(掲載写真:下)。一方「ワンタッチライティングドーム LD-68」の背景紙を床用シートに変えて撮影した写真は無造作なようでありながら、商品の一部が妙に白くなったり、明るくなりすぎたりすることもなく、安定した仕上がりが得られます(掲載写真:上)。

筆者の使っているiPhoneなどは「ワンタッチライティングドーム LD-68」を使って拡散したフラットな光でライティングすると、やや全体に暗めの写真に仕上がる傾向があるので、撮影後の「編集」などで少し明るく仕上げるといいでしょう。

「ワンタッチライティングドーム LD-68」の背景紙はちょっと特殊な形状なので、最初に付属している紙製の背景紙を型紙に背景用にPVCシートや床用シート、壁紙などを切って、オリジナルのものを制作するのがおすすめです。

付属しているグレーの紙製の背景紙だけでなく、プラスチック素材のPVCやカーペットシートを切って背景紙を作成。バリエーションを増やしています。

映り込みが気になる透明パッケージの商品も非常にキレイに撮れる

上の写真が「ワンタッチライティングドーム LD-68」を使って撮影したもの。下がテーブルにおいて、そのまま撮影したもの。その差は明確です。

商品撮影的な写真を撮影しはじめると、急に気になるのが商品パッケージなどに多用される透明なフィルムなどの反射ではないでしょうか。

パッケージが透明な薄いフィルムで覆われたもの、コンビニのデザートのように透明なプラスチックで包装されたもの、さらには菓子パンやお菓子などのようにビニールでパッケージされてもの、これらは光源が写り込んで、パッケージの一部が光を反射、真っ白くなった部分が写真に発生します。

実は、この映り込み問題も「ワンタッチライティングドーム LD-68」なら使うだけで解決。掲載した写真のように簡単に美しく撮影できます。パッケージものの撮影には効果絶大です。

また、さらに一歩進んだ撮影になりますが、下の写真のようにワイヤレスストロボを天井に向かって発光させる天バン(天井バウンス)と併用すると、より本格的な撮影が可能になります。GodoxやYONGNUOといったメーカーが低価格で比較的高性能なワイヤレスストロボを発売しているので、一度検討してみるのもありでしょう。

ちょっと高度な撮影になりますが、ワイヤレスストロボ「ワンタッチライティングドーム LD-68」を発光させると発色などがよくなります。

まとめ

商品をよりよくみせたいなら、必携の「ワンタッチライティングドーム LD-68」

反射や映り込みが発生しやすいカップ麺のパッケージ。実際に撮影してみると、映り込みなどを発生させず撮影するのはかなり面倒なことに気付くはずです。

「説明用の写真なのだから、写っていればいい」という考え方もあるのでしょう。とはいえ、自社商品やハンドメイド作品の紹介であったり、オンラインストアや個人売買の商品解説の写真があまりにも汚いのは、イメージダウンでしょう。

プロのカメラマンを雇ったり、本格的な撮影を行う時間がなかったりと事情はさまざまだと思います。そんなときに「ワンタッチライティングドーム LD-68」は本当におすすめ。プラスしてワイヤレスストロボでのライティングなどができれば、いいのですが、それができなくても、映り込みなどをしっかり防いで、かなりキレイに撮影できます。

1万円をわずかに越える実勢価格は決して安くはありませんが、商品撮影における効果を考えると、手軽に本気でキレイに撮影したい方にとっては必携といえます。また、たたむと非常にコンパクトで保管場所にも困らないのでおすすめです。

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齋藤千歳(フォトグラファーライター)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在はキャンピングカーを「方丈号」と名付け、約9㎡の仕事部屋として、車内で撮影や執筆・レビューなどを行っている。北海道の美しい風景や魅力を発信できればと活動中。

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