富士フイルムは、ミラーレスデジタルカメラ「Xシリーズ」の最新モデルとして「FUJIFILM X-H2S」を発売した。本機は、新開発となる「X-Trans CMOS 5 HS」センサーと、高速画像処理エンジン「X-Processor 5」を搭載したモデルで、最速40コマ/秒のブラックアウトフリーの高速連写や、AIによる被写体検出などが可能な高性能AFを実現している。
富士フイルム
FUJIFILM X-H2S
●実売価格:ボディ単体=34万6500円程度
新開発の裏面照射積層型センサー・高速画像処理エンジンを搭載したミラーレスデジタルカメラ
富士フイルムは、ミラーレスデジタルカメラ「Xシリーズ」の最新モデルとして「FUJIFILM X-H2S」を発売した。
本機は、有効画素数、約2616万画素、新開発の撮像素子「X-Trans CMOS 5 HS」センサーの搭載により、信号読み出し速度を現行モデル(X-T4)と比較して約4倍に高速化している。これにより、40 コマ/秒のブラックアウトフリー連写が可能となっており、連写中にライブビューで画像を表示する際に、位相差画素を独立させて制御することで「X-T4」と比べて約3倍となる、位相差情報の演算回数を実現している。これらの進化により、40コマ/秒の高速連写を行っている最中でも AF/AE 追従を可能としているため、決定的瞬間を逃すことなく撮影することが可能となっている。
また、大容量のバッファメモリーを搭載したことで、連写時の連続記録枚数を大幅に増加しており、電子シャッター使用時に、JPEG画像では、30コマ/秒、RAWファイルでは20コマ/秒の高速連写で、1000枚以上の写真を記録することができる。
さらに、新開発のボディ内手ブレ補正機構を搭載。新センシング制御機能などにより、より微細なブレを検出し補正することで、5軸・最大7.0段の防振性能を発揮。被写体がアクティブに動くスポーツシーンや夜景などの暗いシーンでも快適な手持ち撮影を可能にしている。
ファインダー倍率0.8倍、576万ドットの高倍率・高精細の電子ビューファインダーを搭載しており、ファインダー使用時には、瞳の位置ずれにより発生する像流れやゆがみを抑制し、高い視認性を実現。表示フレームレートを約120フレーム/秒の滑らかさで、速い動きの被写体を正確に把握することができる。
本機では、従来の顔・瞳AFはそのままに、ディープラーニング技術を用いて開発した被写体検出AFを搭載したことにより、新たに動物・鳥・車・バイク・自転車・飛行機・電車をAIで検出することが可能になった。ピントを合わせたままでも、狙った被写体を自動的に追尾してくれるから、シャッターチャンスや構図に集中して撮影を楽しむことができる。
また、AFを作動させた後に手動でピントを微調整できるAF+MF機能を静止画撮影だけではなく、動画撮影にも適用したことで、動き回る被写体でもより正確に追従して撮影することができる。
動画撮影においては、6.2K/30Pや4K/120P4:2:2 10bitの映像記録に対応し、豊富な色情報を残したまま、高精細な映像を記録することが可能だ。4K/120Pのハイスピード動画撮影にも対応するから、素早く動く被写体の一瞬のアクションも、高精細で滑らかなスローモーション映像として再生することができる。また、動画撮影時のセンサー読み出し速度を1/180秒まで高速化。ローリングシャッター時のゆがみを抑制することで、動きのある被写体でも違和感のない撮影を実現している。
さらに、動画撮影ボタンを独立して配置。モニターを自在なアングルに調整できるバリアングル構造の162万ドット背面液晶モニターを搭載することで、意図通りの動画撮影が可能となっている。
本体サイズは、幅136.3mm、奥行き84.6mm、高さ92.9mm、重さは、約660g(バッテリー、メモリーカード含む)。有効画素は、約2616万画素。撮像素子は、APS-Cサイズ・X-Trans CMOS 5 HSセンサー。記録メディアは、SD/SDHC/SDXC/CFexpress TypeBに対応する。ISO感度は、80~5万1200(動画撮影時は、160~2万5600)。液晶モニターは、TFTカラー液晶3インチバリアングル式タッチパネルで、ドット数は、約162万ドット。電子ビューファインダーは、0.5型有機ELファインダーで、ドット数は、約576万ドット。視野率は約100%。となっている。
富士フイルム:FUJIFILM X-H2S の公式サイト
※価格は記事作成当時のものです。