ソニーは、フルサイズミラーレス一眼カメラ「α7Rシリーズ」の新モデルとして「α7R V」を発売した。本機はAI技術と新開発アルゴリズムによる新次元のAF性能並びに、最新の画像処理エンジンBIONZ XR(ビオンズ エックスアール)と有効約6100万画素のセンサーによって、高解像と豊かな階調性能を実現したモデルとなっている。
ソニー
α7RV
●実売価格:ボディ単体=56万円程度
ソニーは、フルサイズミラーレス一眼カメラ「α7Rシリーズ」の新モデルとして「α7R V」を発売した。本機は、新モデルには、AI技術と新開発アルゴリズムによる新次元のAF性能並びに、最新の画像処理エンジンBIONZ XR(ビオンズ エックスアール)と有効約6100万画素のセンサーによって、高解像と豊かな階調性能を実現したモデルとなっている。
新開発のAIプロセッシングユニットを搭載したことで、人物の姿勢を高精度に認識できるようになり、人物の瞳の認識精度が従来モデル(「α7R IV」)と比べて60%も向上している。また、瞳だけではなく、人間の胴体・頭部の位置をより高精度に認識するため、例えば後ろ向きの人物を捉えるシーンなどでも人物の頭部をしっかり認識し続けてくれる。
従来認識が難しかった画面内で人物のサイズが小さい状況であっても、確実に狙った人物被写体を捉えてくれる。さらに、個人の顔の識別性能も向上しているから、あらかじめ登録しておいた顔を優先して認識することができる。認識できる被写体数及び、被写体の種類も増え、従来の人物、動物に加え、新たに、鳥、昆虫、車、電車、飛行機に対応。静止画、動画を問わず幅広い被写体を精度よく認識できるようになった。動物の認識においては、従来と比較して、認識性能が約40%も向上している。
狙った被写体を自動検出し、追尾し続ける「リアルタイムトラッキング」機能を搭載しており、撮影したい被写体を指定し、シャッターボタンを半押しするだけで、あとはカメラ任せで自動で追尾してくれる。メニュー画面で「タッチトラッキング」を設定しておけば、捉えたい被写体をモニター上でタッチするだけで被写体を選択することが可能だ。本機の被写体認識性能が大幅に向上したことにより、トラッキングの開始から被写体を正確の捉え、背を向けているような動物でもリアルタイムに検出し追尾してくれる。
有効約6100万画素の裏面照射型CMOSイメージセンサー「Exmor R」と最新の画像処理エンジンBIONZ XRにより同シリーズ史上最高の解像性能と豊かな階調性能、高い感度性能を実現。被写体の質感や光のニュアンス、豊かな色彩を臨場感高く描写する。従来比最大約8倍の高速処理能力を持つ最新の画像処理エンジンBIONZ XRの採用により、静止画・動画撮影における処理能力が大幅に向上している。
最新の画像処理システムの搭載により、低感度時は約15ストップ(静止画時)の広いダイナミックレンジを実現し、常用ISO感度でISO100~32000 (拡張時ISO50~102400 、静止画時)の広い感度域をカバーする。これによって、暗所や薄暗い場所での撮影でもノイズの少ない高精細な描写が可能となっている。
手振れ補正効果も優れており、進化したボディ内光学式5軸手ブレ補正ユニットおよび手ブレ補正アルゴリズムによって、8段の手ブレ補正効果を実現。微細な振動にも敏感な高解像撮影をサポートしてくれる。撮影感度を上げたくない室内や夜景撮影などのスローシャッターでの手持ち撮影時に効果を発揮してくれる。
動画撮影においては、高解像度8K24Pの動画撮影に対応しており、高画質かつ圧縮効率の高いHEVC/H.265コーデックの記録フォーマットXAVC HS方式で内部に記録することができる。4K動画記録時は、用途に合わせてフルサイズとSuper 35mmから選択可能。Super 35mm (APS-Cサイズ相当 16:9)の画面領域では画素加算のない全画素読み出しにより、4K (QFHD: 3840×2160)動画に必要な画素数の約2.6倍の情報量から4K映像で記録。モアレやジャギーの少ない、ディテールの再現性や解像感に優れた映像を記録することができる。
記録方式は、XAVC Sに加え高画質なXAVC S-I(All Intra)、圧縮効率の高いXAVC HSから選択でききる。また4:2:2 10bitのサンプリングにも対応する。フルHD(1920×1080)記録時は、最大120pのハイフレームレート動画をカメラ内で記録できる。
操作面においては、新開発の4軸マルチアングル液晶モニターを採用したことで、従来のチルト液晶モニターと横開きバリアングル液晶モニターの利便性を兼ね備えるなど、横位置でも縦位置でも見やすい位置に自在に角度を調整できるようになった。モニターは、上方向に約98度、下方向約40度、横方向には180度まで開くことが可能で、オープン位置では、270度まで回転することができる。
ビューファインダーには、約944万ドットの高精細OLEDを採用し、接眼光学系や機構も大幅に進化している。0.9倍のファインダー倍率、撮影画像の対角視野角約41度(全表示領域では約43度)、25mmのハイアイポイントと周辺までのひずみの低減で、快適な高解像撮影を可能にしている。
本体サイズは、(約)幅131.3mm、奥行き72.3mm、高さ96.9mm、重さは、約723g(バッテリーとメモリーカード含む)。撮像素子は、35mmフルサイズ Exmor R CMOSセンサー。有効画素数は、約6100万画素。液晶モニターは、TFT3.2インチで、209万5104ドット。ISO感度は、50から10万2400。記録媒体は、SD、SDHC、SDXC、CFexpress Type Aとなっている。
◆ソニー:「α7R V」 の公式サイト