ほったらかしでいろんな料理が作れて、大助かりな自動調理鍋。新製品がいろいろと登場する中、シャープの『ヘルシオホットクック』が別売のアクセサリー『もっとクック TJ-U2A』(実勢価格 税込9,900円・2023年10月26日発売)を発売しました。自動調理鍋で別売アクセサリーを展開するのはなかなか珍しいケースです。しかも発表会もするという熱の込めよう。現地に行って取材しました。
大ヒットアイテム「ホットクック」の付属アクセサリー発売は今回初めて
発表会の場所は「エリックサウス」という南インド料理専門店です。こちらの総料理長の稲田俊輔氏が『もっとクック』の活用レシピ6メニューを監修しているのです。お店に入ると、スパイスの良い香りが漂ってきました。
ホットクックは8年前に発売を開始。共働きや子育て世帯を中心に売れ行きを伸ばして、現在は累計販売台数が60万台という大ヒットアイテムです。加熱中に「まぜ技ユニット」と呼ばれる2本の棒で食材をかきまぜるのが特徴で、少なめの調味料でも中まで味がしっかりしみ込み、焦げ付きを防いでおいしく調理してくれます。
左が「ホットクック」に付属の「まぜ技ユニット」。右が新発売の「もっとクック」
今回新開発した「もっとクック」は、まぜ技ユニットと付け替えて使用します。まぜ技ユニットとの違いは、アームの先端がヘラ状になっていること。これにより、粒の細かなスパイスやみじん切りの野菜、とろみのある食材なども自動でしっかりと攪拌できるようになりました。じっくり加熱しながら最適なタイミングでかきまぜることで、うま味やコクを凝縮しておいしく仕上げるそうです。
特にカレーでは違いが出やすいとのこと。もっとクック用に4種類のカレーレシピを開発した稲田俊輔氏は、次のように語ります。
「もっとクックを使うと、食材そのものの味わいやスパイスの香りがしっかり引き出せます。奥深くて旨味が凝縮した、食べた瞬間に『ウマッ!』ってなるようなカレーは、玉ねぎをじっくり長時間炒めることでしか作れないんですね。もっとクックではそれが簡単にできるので、家でもプロレベルの味を楽しみたい方、家庭料理をワンランクアップさせたい方にはかなりオススメです」
実食させてもらったカレー。素材の旨みとスパイスの香りが口の中に広がる。これが家庭で作れるなんて!
手作りしたことがある人なら作る苦労がわかる!?ごま豆腐も出来立てが食べられる
試作で色々な料理を作った稲田氏が感動したというのがごま豆腐です。日本料理店で働いていた時、どんどん粘りが出てくるごま豆腐の鍋を、大汗をかきながらつきっきりで混ぜ続けた経験があるのだとか。
ごま豆腐は実は出来立てが美味しいそう。でも高級専門店でもない限り出来立てを食べられる機会はそうない
「その時のトラウマで家では作らなくなってしまったんですが、これがあればかき混ぜ続ける面倒もなく、思い立った時に気楽に作れる。なんて素敵なことだと思います(笑)。しかも出来立てが食べられるんですよね。ごま豆腐は冷えきる前のちょっと生ぬるいくらいがお店でしか食べられない味で、絶品と言っていいくらいおいしいです」
新商品「もっとクック」(右)と「まぜ技ユニット」(左)とで調理したごま豆腐の見本。粘度の違いが目で見てわかる
大インパクトの「葱油ソース」。これだけで白いご飯がすすむ美味しさ
この日は、ごま豆腐、キーマカレー、チキンコルマカレーなど、いくつかの料理の試食がありました。どれも美味しくてハイレベルな仕上がりでしたが、中でもインパクトがあったのが葱油ソースです。葱と調味料で長時間じっくり炒めるというシンプルな手法で、ネギの甘みや深みがマックスまで引き出され、上品で忘れられないお味でした。キーマカレーとチキンコルマカレーは同じカレーでも全く違う美味しさで、毎日の食卓がかなり広がるであろうと容易にイメージできました。
蒸し鶏に葱油ソースをかけた一品。鶏肉もそうだが、どんな食材にも合うソース
そもそもこのレベルの料理が、材料を入れてボタンを押すだけで失敗なく作れるというのが、本当に革命的。ヘラが鍋底にしっかり沿う角度にアームを何度も作り直したりと、製品化にはかなりの試行錯誤があったとのことですが、よくぞやってくれましたという感想です。ヘラをアームから外して洗えるようにしたり、2個入りを2組同梱して料理用とデザート用で使い分けられるようにするなど、ユーザー目線の配慮があるのも好感が持てました。
ヘラが取り外せるのでお手入れも簡単で嬉しい