【暴挙!?】ハイボールに黒胡椒をガリッ！名門ウイスキー『タリスカー』で冒険してみた

ハイボールにコショー!?　そんな常識を覆そうと企んだのが、イギリスの北方・スコットランドのスカイ島で最も長い歴史を持つ、磯に打ち寄せる波のようなスモーキーさが特徴のシングルモルトの名門ウイスキー「タリスカー」。スモーキーシングルモルトも好きな筆者が興味津々に挑んでみました！

海が育てたスモーキー。クセがあるからクセになる、名門シングルモルトウイスキー「タリスカー」とは？
スモーキーで黒胡椒のようなスパイシーさが特徴の「タリスカー」。だったら本物の黒胡椒をガリッとしてみては!?
『タリスカースパイシーハイボール』を作ってみたら、あれ、おいしい!?
香ばしくローストした肉料理との絶品マリアージュが完成！
ペアリングを楽しめる「ミート・ミーツ・タリスカーデジタルスタンプラリー」も開催中

海が育てたスモーキー。クセがあるからクセになる、名門シングルモルトウイスキー「タリスカー」とは？

ウイスキーの中でもスモーキーさで群を抜いているのが、原料の麦芽を燃料としても使われてきたピート（泥炭）を燃やして乾燥させる工程を持つ、スコットランド製（スコッチ）ウイスキー。

中でも、ゴツゴツした岩場の海に叩きつける荒波に囲まれた蒸留所を持つアイラウイスキーや、今回紹介するスコットランド・スカイ島の海に囲まれた蒸留所という同環境で生まれたMHD モエヘネシーディアジオ『タリスカー 10年』（700ml/アルコール度数45.8度・税込7,095円・発売中）が有名です。

それらのウイスキーは、口に含んだ途端に「ピーティー（Peaty）」と呼ばれる、人によってはヨード感とも表現される強烈なスモーキーさが広がり、最初は「え、なんだこれ!?」と驚くのですが、飲んでいるうちにそのとっつきにくさがクセになるタイプのお酒です。

とくに「タリスカー」は、そうした「MADE BY THE SEA」と銘打っているだけあり、潮風の香りを秘めたスモーキーさに、黒胡椒のようなスパイシーさが加わった複雑で刺激的な味わいで、世界中に多くのファンを持っています。

たとえば冒険小説の元祖とも言うべき『宝島』の著者、スティーブンソン（ロバート・ルイス・スチーブンソン）が「King of Drinks（酒の王様）」と評したくらい、長きにわたって愛されてきたブランドなのです。

タリスカーシーライオン

スモーキーで黒胡椒のようなスパイシーさが特徴の「タリスカー」。だったら本物の黒胡椒をガリッとしてみては!?

黒胡椒みたいな味がするから、黒胡椒を加えよう。これはお菓子の世界でもよくある手法で、コーヒーに合うチョコレートにするために、チョコにコーヒーを入れてしまうようなことなのかもしれません。

しかも今回メーカーが提案しているのは、「タリスカー」をハイボールにして、そこにミル付き黒胡椒をふりかけるというものです。黒胡椒と言えば肉。ということでメーカーは、名付けてこの『タリスカースパイシーハイボール』を肉料理にぴったり、と提案しています。

『タリスカースパイシーハイボール』を作ってみたら、あれ、おいしい!?

作り方は、同時に提供いただいた「黒胡椒の燻製」の裏側に事細かく書いてありました。胡椒感の上にスモーキー感も胡椒に加える念の入りようはすごいです。

まず最初にグラスを氷で冷やし、溶けた水は捨てるところから！

まずはロックでいただきます。香りがスモーキー！でも飲むと、香りほど強力的ではないものの、クゥ〜ッ、おいしい！

次に、純粋な状態のハイボールをいただく。タリスカー1に対し、炭酸水2〜3の割合。うーん、ハイボール最高！　強力なピート臭が襲いかかり、飲み込むと同時にピリッとくるのは確かに黒胡椒と言われれば、そんな感じ。ウイスキー初心者にはハードルが高い味かもしれませんが、スモーキーなウイスキー好きなら、磯の香りとみずみずしさを炭酸で際立たせているところがまた、たまらないおいしさです。

それでは問題の『タリスカースパイシーハイボール』に挑戦。ためらいつつも、思い切り特製ミルでガリガリッ！

パッと華麗に散らばる黒い粒。まちがって入れちゃった感は拭えませんが、飲んでみると確かに合います。スパイシーさのエッジがさらに高まり、テンションが上がる見栄えと味わいに。挽き立ての黒胡椒ならではのスパイシーな香りと口に残る粒感もあって、さらにシャープに際立つ感じ。

打ち寄せる波がひときわ高くなって襲いかかってくるような、そんな潮の風味が際っています。と同時に、筆者はキャンパーではないのですが、ほんのちょっと一手間加えた感が、さながらキャンプをしているかのような気分に浸れたのも不思議。確かにこの感覚は、肉料理が食べたくなります。

香ばしくローストした肉料理との絶品マリアージュが完成！

ということで、おすすめの肉料理とペアリングして頂きましょう。作ったのは、豚肉の肩ロースとバラ肉のロースト。おいしい脂ではありますが、合間に『タリスカースパイシーハイボール』を流し入れることで、さっぱりと、よりおいしく食べ進められた感がありました。やるな、スパイシー・スモーキー！

ちなみに「スカイ島」は、「ミストアイランド（霧の島）」とも呼ばれるほど濃霧に覆われる日が多いそう。また、タリスカー蒸留所は北緯57度と、札幌の43度と比べてもかなり北寄りの土地。そんな自然に思いを馳せつつ、ゆったりと食事とお酒を楽しむ時間をもっと持ちたい。そう思わせてくれるおいしいお酒でした。ときに、ガリガリッとしつつ。