フルオートの実写画質は良好。同梱レンズでボケを生かした撮影に気軽に挑戦できる
パナソニック
LUMIX DC-GF10
実売価格例:7万9880円
パナソニックのローエンドに位置づけられるDC-GF10(流通チャンネルによって、名称がGF90の場合もある)は、コンパクトサイズの標準ズームと明るい単焦点標準レンズが同梱された「ダブルレンズキット」のみの販売となる。
買ってすぐに、ボケを生かした撮影に挑戦できるのは楽しい。
現行ミラーレス一眼の中で最も軽く、薄さ24ミリ、軽さ70グラムの12〜32ミリとの組み合わせは、軽快そのもの。抜群の携帯性を発揮する。
●付属レンズ1:LUMIX G VARIO 12-32mm/F3.5-F5.6 ASPH./MEGA O.I.S.
●付属レンズ2:LUMIX G 25mm F1.7 ASPH.
このコンパクトさで、発熱が問題になりやすい4K動画が撮れるのは、技術的には大変なこと。この4K動画技術を利用して、800万画素、30コマ/秒連写が可能な4Kフォト機能も備えている。
モニターを起こしたところに「撮影機能リセット」ボタンがあり、これを押すと撮影機能を購入時の状態に戻すことができる。設定がよくわからなくなった、思ったとおりに動いてくれない、といったときに、押すだけでトラブルを解消できるのだから、カメラに慣れていない人には心強い。
さらに、モニターを動かして上向き180度に開くと、自動的に自分撮りモードに切り替わる。
美肌効果やスリム効果といった女性向けの機能を備えていたり、上面左手側の「Fn3」ボタンが自分撮り用シャッターボタンに変わったりなど、機能が充実している。
また、メガネをかけていても、問題なく顔を認識してくれた点にも触れておきたい(他機はメガネをかけたままだと認識してくれない率が高くなる)。
通信機能はWi-Fiのみで、ブルートゥースはなし。初回は、モニター画面に表示したQRコードをアプリで読み取って接続する。同社のDC-GX7 MarkIIIと同様、リモート撮影への切り替えに時間がかかるが、機能は多彩で、使い勝手はいい。
筆者は、電子シャッターを使うサイレントモードに魅力を感じた。
シャッター最高速が1/4000秒から1/1万6000秒にアップするので、明るいレンズが使いやすいこともあるが、作動音が気になりやすい静かな場所で撮るときや、子供の寝顔をねらうときなどにありがたい。
●キット同梱のレンズ
【SPEC】撮像センサー/4/3 LiveMOS 有効画素数/1600万 最高感度/ISO2万5600 最大連写速度/5コマ/秒 電池寿命(CIPA)/210枚
サイズ/幅106.5mm×高さ64.6mm×奥行き33.3mm 重量/270g
解説/北村智史(カメラライター)
※価格は記事制作時のものです。