【カセットテープの基礎知識】ノーマル・ハイポジの違いは?録音方法は?

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知っておきたいカセットテープの基礎知識として、まずはカセットテープ自体の種別を押さえておきたい。販売されているカセット機器は、一部の機種がハイポジションに対応しているが、多くはノーマルポジション専用。また、生産、市販されているカセットテープも、ノーマルポジションのみとなっている。

音源の長さに合わせたテープを選ぶのが原則

まずは、カセットテープ自体の種別を知っておきたい。アナログオーディオ全盛時代には、カセットテープには主に、「ノーマルポジション」(TYPEI)、「ハイポジション」(TYPEII)、「メタル」(TYPEIV)の3種類があった。それぞれテープの磁性体特性が異なり、TYPEの数字が大きいほど高性能。また、カセットデッキ側が、それぞれに対応していないと、音そのものは出るが、正確な録音・再生ができない。

現在、販売されているカセット機器は、一部の機種がハイポジションに対応しているが、多くはノーマルポジション専用。また、生産、市販されているカセットテープも、ノーマルポジションのみとなっている。

●ノーマルとハイポジの見分け方

消去防止ツメの内側にくぼみがないのがノーマル(上)、あるのがハイポジ。多くのデッキはこのくぼみを検知して自動的に設定を切り替える。

カセットテープには、記録時間による種別もある。同じブランド・商品名のカセットテープならば、記録時間による音質の差はないが、記録時間が長いテープは、テープ自体が薄いため、伸びや切断、メカへの絡まりといったトラブルが起きやすいので注意したい。記載されている記録時間は、A面とB面を合算したもので、例えば46分テープの場合は、片面約23分となる。ちなみに46分という半端な数字は、初期のLPレコードが片面23分収録だったため、それを録音するのに最適なテープとして発売されたからだ。現在のLPレコードは、片面収録時間が延長されているので、60分テープのほうが録音に適している。

●最適な記録時間を選ぼう

長時間テープはテープ自体が薄いため、トラブルの原因になりやすい。原則として、ソースの長さに合わせたテープを選ぶことが重要。

●日立マクセルの現行カセットテープの価格

すべて税込みの実売価格例。録音時間は両面合わせてのもの。
※URー90Mのパックは3本入り。

ボタンを押したときのガチャ音が入らない方法

カセットテープにも、レコードほどではないにしろ、使ううえでの作法や知っておいたほうがいいコツのようなものがある。

まず、最初は、リーダーテープの巻き取りだ。カセットテープの先頭には透明、または乳白色の部分があり、ここをリーダーテープと呼ぶ。これは巻き取りショックを吸収することや、カセットをデッキから出した際に磁性体部分が露出しないためにあるのだが、ここはそもそも録音ができない部分である。そのため、録音前にリールの穴に鉛筆を差し込むなどして、磁性体部分が録音ヘッドが当たる部分までくるように巻き取っておきたい。これをしないで録音を開始すると、ソースの冒頭が録音されないというトラブルを招く。

●ダイレクトドライブ方式

テープ端の透明部分(リーダーテープ)は録音できないので、リール穴に鉛筆を差し込んで巻き取り、磁性体をカセット中央まで送る。

録音時のデッキ操作も重要。録音レベルつまみがあるデッキならば、「録音レベルをゼロにする」→「録音ボタンを押して、録音待機(ポーズ)」→「ソースを再生」→「ポーズ解除(録音開始)」→「録音レベルを上げる」の順に操作する。

この手順を実践することで、レコードに針を落とした「ポチッ音」や、録音ボタンを操作した「ガチャ音」が記録されるのを防げる。録音終了時も録音レベルを下げてから停止ボタンを押したほうがいいだろう。

●スタート時は録音レベルゼロでスタンバイ

レコードに針が落ちる「ポチッ音」や、録音ボタンの「ガシャ音」を記録しないために、録音開始時は録音レベルをゼロにしておく。録音開始のタイミングを遅らせないために、録音待機(録音ポーズ)の解除で録音をスタートさせる。

解説/福多利夫(フリーライター)

※価格は記事制作時のものです。

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