撮るといっても、どこで何をどう撮ればいいかわからない……。そんな疑問に答えよう。場所選びは実際に出かけてみて、自分の観察力で撮影場所や被写体を見つけることが大切。また天候により撮影方法を変えることも大切。また整備された公園や、神社仏閣、そして自然環境が目を引く河川や海などもオススメ。こういった場所なら、気兼ねをせずに撮影が楽しめるし(神社仏閣などでは、撮影制限がある場合もある)、カメラを向けたくなる魅力的な風景や被写体も見つけやすい。
実際に見て魅力的な場所や被写体を見つけよう!
実際に出かけて撮影意図に合う場所を探す
撮影の動機はさまざま。撮りたい場所や被写体が決まっている場合もあるし、漠然と出かけて興味のある風景や被写体を発見する場合もある。また、特定の人物を撮ることが決まっていて、その人物をいい環境や雰囲気で写すために、場所や背景を探しに出かける、というケースもあるだろう。
いずれにせよ、実際に出かけてみて、自分の観察力で撮影場所や被写体を見つけることが大切。とはいえ、事前に調べた場所や被写体が、実際には規模や雰囲気が違って落胆したり、天候によって意欲が薄れたり、といったこともある。しかし、せっかく撮影のために出かけたのだから、あまり事前のイメージや先入観にとらわれず、そのときその場で撮れる魅力的な風景や被写体を探してみよう。
例えば、スケールの大きい見ごたえのある風景や被写体は、小細工なしで画面内に大きく写し込んでみる。反対に、スケール感がいま一つの風景や被写体は、見栄えがよかったり、ほかより目立つ存在感のある部分を見つけて、そこにねらいを絞って大胆に切り取ってみたい。
晴天時には、青空を積極的に写し込み、光と影のメリハリを生かす。曇天や雨天時には、空は最低限に抑え、被写体のフォルムや質感や色彩に注目する、といったアプローチもおすすめだ。
木々の中で逆光を生かして人物を撮ってみる
観光名所や公園などがオススメの場所
被写体は植物と展示物に滝や噴水などがいい
どこに行って何を撮るか(撮影場所、被写体選び)は、個人の好みで決めていい。だが、特にそれが決まっていない場合は、多くの人が観光や憩いの目的で訪れる場所を選ぶといいだろう。
観光名所なら、ネットや書籍で検索すれば、行ってみたいと思う場所が見つかるだろう。ただし、商業施設や建物の内部などでは、撮影禁止だったり撮影が制限されたり(三脚やストロボの使用制限など)する場所も多いので、注意が必要だ。
おすすめなのは、整備された公園や、神社仏閣、そして自然環境が目を引く河川や海などだ。こういった場所なら、気兼ねをせずに撮影が楽しめるし(神社仏閣などでは、撮影制限がある場合もある)、カメラを向けたくなる魅力的な風景や被写体も見つけやすい。
公園内では、まず季節の彩りに注目してみたい。春先の梅や桜、木の葉や芝生の鮮やかな緑(春の新緑は特に美しい)、花壇の華やかな花、秋から初冬の紅葉や黄葉などである。こういった要素は、被写体として非常に魅力を感じるし、人物を撮る場所としても最適である。
公園や神社仏閣だと、変化のない静的な被写体が多いが、噴水や滝があれば動的な要素も加えられる。河川や海でも、そういった水の動きや変化に注目してみるといいだろう。
木々の緑と青空の組み合わせは魅力的な写真の要素になる
外は樹木の葉や芝生などの“緑色”で彩られる。その緑と青空の色の組み合わせは、魅力的な写真の要素になる。
公園の噴水は被写体としても脇役としても役立つ
神社仏閣で撮影意欲をそそる建造物を撮る
解説/吉森信哉(フォトグラファー)