撮影する前に、一眼カメラならではのレンズ装着の作法と、カメラの構え方を覚えておこう。レンズを着脱する行為は、カメラ内にゴミやホコリを混入させる危険性もある。またファインダーを使う前に視度調整を必ず行い、電源スイッチとシャッターボタンの位置をチェック。そしてカメラを正しく構えれば、不用意なカメラブレを防げて、構図を安定させることができる。基本的な構えは身につけておきたい。

レンズ装着にチャレンジ!

マウント部は下向きにしよう

ここがポイント! レンズの装着時はマウント部を下向きにして素早く行う

画像: カメラ内部へのホコリや水の混入は、トラブルの要因。マウント部を下向きにして、その危険性を回避したい。

カメラ内部へのホコリや水の混入は、トラブルの要因。マウント部を下向きにして、その危険性を回避したい。

コンパクトデジカメとは違う、一眼レフやミラーレス一眼の大きな特徴は「レンズが交換できる」ということだ。だが、レンズを着脱する行為は、カメラ内にゴミやホコリを混入させる危険性もあるので、気をつけよう。

ボディやレンズの外側に多少のゴミやホコリが付着しても、あまり問題にはならない(レンズ前面は例外)が、これがボディ内やレンズ後部だと、写りに影響が出てくるし、故障の要因にもなりかねない。あまり神経質になりすぎる必要もないが、そういう危険性も考慮しながら、迅速かつ適切にレンズの着脱を行いたい。

特に注意したいのが、ホコリっぽい場所や、雨や雪が降っているときなどである。砂塵が叩きつけるような状況は論外だが、できればホコリが舞っている場所ではレンズの着脱は避けたい。どうしてもしなければならない場合は、いつも以上に迅速に作業するよう心がけよう。

雨や雪が降っているときには、できるだけ雨や雪が避けられる場所(屋内や軒下、傘の使用など)で行おう。それが無理なら、マウント部を下向きにして、ボディ内に雨や雪が混入しないようにする。さらに、レンズ後部にも雨や雪が付着しないよう、その面を上に向けないことだ。慣れないうちは、できるだけ自宅で着脱の練習をしておきたい。

ここがポイント! レンズの位置は、ボディとレンズのマークに合わせればOK

画像: レンズ装着の際には、ボディ側とレンズ側の指標(マーク)を合わせる。乱暴に操作すると、キズや破損につながる。

レンズ装着の際には、ボディ側とレンズ側の指標(マーク)を合わせる。乱暴に操作すると、キズや破損につながる。

●レンズを外すときはどうする?

画像: レンズ取り外しボタンは、マウント部の前から見て左下か右側にある場合が多い。今回使用した富士フイルム・X-T100とペンタックス・K-70は「左下」にある。

レンズ取り外しボタンは、マウント部の前から見て左下か右側にある場合が多い。今回使用した富士フイルム・X-T100とペンタックス・K-70は「左下」にある。

外したキャップはどうする?

ボディキャップとリアキャップは紛失やホコリを避けるため重ねる

ここがポイント! レンズ着脱時はレンズ、ボディ、それぞれのキャップを外す

画像: ボディ前面にはボディキャップ、レンズ後部にはリアレンズキャップが装着されている。基本的に、レンズ着脱時以外は外さない。

ボディ前面にはボディキャップ、レンズ後部にはリアレンズキャップが装着されている。基本的に、レンズ着脱時以外は外さない。

カメラのボディにレンズを装着すると、それぞれに付属していた、ボディキャップとレンズのリアキャップが余る格好になる。これらのキャップを撮影に持って行く場合には、取り扱いに注意したい。

その方法としては、両方のキャップを別々にせずに、組み合わせて保管するといい。これには、“片方を紛失するのを防ぐ”という目的と、もう一つ“キャップの内側にゴミやホコリが付着するのを防ぐ”という目的がある。

もし、キャップの内側にゴミやホコリが付着していると、レンズの着脱時などに、ボディ内やレンズ後玉部分にゴミやホコリが混入するおそれがあるのだ。そうなると、撮影画像にも悪影響が生じてくる。細かい部分だが、十分に気をつけよう。

ここがポイント! ボディキャップとレンズのリアキャップは組み合わせて保管する

画像: マウント部の円爪を利用して着脱するバヨネット式キャップと、かぶせ式リアキャップ。両者を組み合わせる方法は、合わせて押し込むだけ。単純だが、不用意に外れることは少ない。

マウント部の円爪を利用して着脱するバヨネット式キャップと、かぶせ式リアキャップ。両者を組み合わせる方法は、合わせて押し込むだけ。単純だが、不用意に外れることは少ない。

撮影前に忘れずにやっておこう!

ファインダーを使う前に視度調整を必ず行う

ここがポイント! ファインダーをのぞき込んで撮影するのが基本

画像: ファインダーを使うと、カメラが安定し、明るい場所でも快適な撮影が行えるため、構図やシャッターチャンスに集中しやすい。

ファインダーを使うと、カメラが安定し、明るい場所でも快適な撮影が行えるため、構図やシャッターチャンスに集中しやすい。

ここで使用した2機種(富士フイルム・X-T100、ペンタックス・K-70)には、どちらもファインダーが搭載されている。ファインダーを使用した撮影には“カメラをしっかり保持できる”とか“明るい場所でも画面が見やすい”といったメリットがある。

ファインダー撮影のメリットを生かすには、事前の「視度調整」が重要になってくる。これができていない状態でファインダーをのぞくのは、度の合っていない眼鏡を掛けているようなものである。

視度調整の手順は、まず、AFでねらった被写体に正確にピントを合わせる。次に、その状態のままで、視度調整ダイヤルやレバーを操作して、ファインダー像がハッキリ見える状態に調整するのである。

ここがポイント! 視度調整ダイヤルで見え方を調整する

画像: 視度調整のダイヤルやレバーは、接眼部の近くにある。ファインダーをのぞきながら、そのダイヤルやレバーで調整を行う。

視度調整のダイヤルやレバーは、接眼部の近くにある。ファインダーをのぞきながら、そのダイヤルやレバーで調整を行う。

機種によって違うボタン類の配置

電源スイッチとシャッターボタンの位置を覚えよう

ここがポイント! シャッターボタン位置はグリップによって変わる

画像: X-T100もペンタックスK-70も、シャッターボタンの外周に電源スイッチが設置されている。ただし、ボディのグリップ部の有無により、シャッターボタンの位置は異なる。

X-T100もペンタックスK-70も、シャッターボタンの外周に電源スイッチが設置されている。ただし、ボディのグリップ部の有無により、シャッターボタンの位置は異なる。

ここがポイント! 背面ボタンの数、位置、割り当て機能は機種によりさまざま

画像: 背面ボタンの配置は、一見すると似ているが、十字ボタンの形状や割り当て機能は異なる。また、再生ボタンの位置も違う(X-T100は左上、K-70は右側)。

背面ボタンの配置は、一見すると似ているが、十字ボタンの形状や割り当て機能は異なる。また、再生ボタンの位置も違う(X-T100は左上、K-70は右側)。

メーカーや機種が違えば、カメラの外観も違う。デザインや材質だけでなく、操作ダイヤルやボタンの位置や機能も違ってくる。

まず確認しておきたいのが、シャッターボタン。基本的に“右手の人差し指”が自然に届く所に配置されるが、それでも、各機種のボディ形状によって多少の位置は変わる。また、電源スイッチ(またはボタン)の位置は、機種によって大きく異なるが、最近は、シャッターボタンの周辺にあるモデルが多い。

そして、機能の設定に使うボタン類も、機種によってさまざまだ。コンデジに比べると、ボタン類が多いと感じるだろうが、メニューからたどっていくよりは、ボタンを使ったほうが操作手順が少なくなる。よく使うものから覚えるようにしよう。

モードダイヤルの役割を知ろう

モードは「フルオート」「シーンモード」「露出モード」に大別

ここがポイント! 最初に覚えたいモードは「フルオート」 

画像: フルオート(メーカーで名称は異なる)のモードは、モードダイヤル上に“色付け”されていることが多い。K-70だと、緑色の「AUTO」がフルオートになる。

フルオート(メーカーで名称は異なる)のモードは、モードダイヤル上に“色付け”されていることが多い。K-70だと、緑色の「AUTO」がフルオートになる。

一眼カメラは、撮影モードによって、シャッターと絞りの制御(自動か手動か)が選択できる。

撮影モードは、モードダイヤルで選ぶ機種が多く、フルオート、シーンモード、露出モード(プログラム、シャッター優先AE、絞り優先AE、マニュアル)の三つに大別できる。そのうち、シャッターと絞りの制御を担うのは露出モード。残りの二つは、階調再現や彩度なども関係してくる。被写体が明確ならシーンモードが便利だし、露出モードを使い分ければ、自在な表現が可能になる。

だが、その機種を使い始めのころや、カメラに詳しくない人には、まず「フルオート」がおすすめ。シャッターと絞りの組み合わせをはじめ、多くの機能を“カメラ任せ”にでき、失敗を減らせるからだ。

ここがポイント! 機種によってはアイコンの場合も

画像: X-T100の場合は、赤色の「SR+」と記載されたカメラのアイコン。名称は「アドバンストSRオート」で、AFは常にピント合わせを続ける。

X-T100の場合は、赤色の「SR+」と記載されたカメラのアイコン。名称は「アドバンストSRオート」で、AFは常にピント合わせを続ける。

まずは基本的な構え方をマスター

脇を締め、顔はファインダーと接触させてカメラの位置を安定

ここがポイント! 接眼部と額、モニターと鼻の頭をそれぞれ軽く接触させる 

画像: ファインダー接眼部と額、モニターと鼻の頭。これらが軽く接触するように密着。そして、両脇(特に右脇)を軽く締める。

ファインダー接眼部と額、モニターと鼻の頭。これらが軽く接触するように密着。そして、両脇(特に右脇)を軽く締める。

カメラを正しく構えれば、不用意なカメラブレを防げて、構図を安定させることができる。あまり厳格に行う必要はないが、基本的な構えは身につけておきたい。

まず、ストラップは必ず装着し、首から掛けたり、手首に軽く巻きつけるようにする。それによって、カメラの落下を防ぐのである。

次に、右手でボディを確実に保持し、左手でレンズを下側から支える。そして、両脇を軽く締めながらファインダーをのぞき、カメラと顔の一部分(額や鼻の頭)を軽く接触させて安定させる。

また、カメラを顔から離し、モニターを見ながら撮影するときは、首から掛けたストラップを軽く張るように構える。この動作によって、カメラがふらつくのが防げるわけだ。

ここがポイント! 首から掛けたストラップを張ってカメラを構える

画像: カメラを持つ手を伸ばすと、どうしても不安定に。だが、首から掛けたストラップを張れば、体幹を利用して安定させられる。

カメラを持つ手を伸ばすと、どうしても不安定に。だが、首から掛けたストラップを張れば、体幹を利用して安定させられる。

シャッターの切り方を理解する

半押しでピントを合わせて全押しでシャッターを切るのが基本

ここがポイント! 人差し指の腹でソフトに押す 

画像: シャッターボタンを押す指(多くの場合は人差し指)は、シャッターボタンに自然に置く。そして、指の腹でソフトに押す。

シャッターボタンを押す指(多くの場合は人差し指)は、シャッターボタンに自然に置く。そして、指の腹でソフトに押す。

最近は、液晶モニターをタッチして撮影する「タッチシャッター」を搭載するカメラも多い。だが、基本的な撮影スタイルは、シャッターボタンを押して撮る方法だ。

シャッターボタンを押す際には、半押しと全押しを意識する必要がある。フォーカスモード(36ページ参照)がAFの場合、半押しによってAFが作動する。この際、シングルAF時は、ピントが合うとその時点でロックされ、コンティニアスAFでは、半押しの間はピント合わせが継続される。そして、半押しから全押しすると、シャッターが切れる。

半押しをせずに全押しすると、ピントが合わない状態でシャッターが切れる場合もあるので、注意したい(AFモードによっては、ピントが合わないとシャッターが切れない)。

ここがポイント! カメラによって異なるが、ボタンを軽く押し込んで底に当たる感触が半押しだ

画像: カメラによって感触は微妙に違うが、シャッターボタンを軽く押し込んで“底に当たる”感触が半押し状態。もう一段押し込むと、シャッターが切れる(全押し)。

カメラによって感触は微妙に違うが、シャッターボタンを軽く押し込んで“底に当たる”感触が半押し状態。もう一段押し込むと、シャッターが切れる(全押し)。

解説/吉森信哉(フォトグラファー)、モデル/櫻庭ヨウ(エフ・ファクトリージャパン)

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