【比較】外国家電メーカー(中国・韓国・台湾)って性能的にどうなの?

冷蔵庫

「外国の家電メーカーって性能的にどうなの?」「中国や韓国、台湾の家電って信用できる?」ーーこれは、よく聞かれる話です。質問する人の中には、日本の方が進んでいて、中国や韓国、台湾といったアジアのメーカーはそれから遅れている、と言って欲しい人もいるようですが、実際はちょっと違います。わかりやすい典型例が「中国ハイセンス」の4K液晶テレビ・A6800です。

中国ハイセンスの4K液晶テレビはお買い得

ぶっちゃけ、中国で使われている製品をそのまま日本市場に投入しても、ほとんど売れません。それは、日本市場と中国市場で、品質要求に歴然とした差があるからです。

欧米を含む海外メーカーが日本市場を目指すとき、目的の一つに「技術(品質)磨き」があります。著名な欧米系のメーカーにそう言わせるほど、日本の消費者は、当然のように厳しい要求を出します。
日本メーカーの家電は、そう言う消費者のいる市場で磨かれてきました。メーカーも高品質に力を注ぎました。このため、日本メーカーの「見た目」「使い勝手」の様な、アナログ系の品質は、ずば抜けています。

しかし、それはあくまでも日本市場での話です。世界での平均的な要求は、それよりかなり低いです。
例えば、冷蔵庫。日本の場合、内部に継ぎ目がないのが当たり前です。継ぎ目があると拭きにくい、ゴミが溜まりやすい、非衛生的だと考えるのが日本です。しかし、多くのエリアでは、それよりもっと根本的な「安く」「冷えればよい」という品質で受け入れられているのです。それほど要求品質が異なる訳です。

この差が、海外製品、特にアジアエリア向けの家電に、日本人が満足しない理由です。これを打破するため、アジアの家電メーカーは、日本製品は別に企画し、上市する(市場に出す)ことを始めています。

典型例が「中国ハイセンス」の4K液晶テレビ、A6800です。
マニア向けではない一般人向けの4Kテレビです。日本は画質にこだわるとして、画質を最終的に決め込む画像エンジンは、傘下に収めた「東芝」が請け負っています。それ以外のパーツは、デジタルですから規格モノ。これを安く作るのは、大得意です。

中国ハイセンスの4K液晶テレビ A6800

ハイセンス
50V型 4Kチューナー内蔵液晶テレビ
50A6800
▼【レグザエンジンNEO搭載】▼レグザとの共同開発により生まれた高性能画像エンジン、高精細な4K画質をどこまでもリアルに表現します。▼【BS/CS 4Kチューナー内蔵】▼新4K衛星放送に対応し、衛星放送の高精細な4K番組を手軽に楽しめる。▼さらに、従来の地デジ、BS、100°CSもそれぞれに3チューナーを搭載。(Amazon)

この「高性能な画像エンジン」と「規格モノのパーツ」を融合した4Kテレビは、日本人の多くが満足できる画質の4Kテレビで、しかも地上波用、BS用、CS用の各チューナーがそれぞれ3個づつ、計9個も持っています。これなら録画も自在です。

しかもサイズは、43V、50V。日本メーカーが進めて来た「最先端=高画質=大画面」の公式をハズし、部屋で邪魔になり難い実用的なサイズに絞ってあります。実物をチェックしましたが、満足度の高い製品です。
これなどは、東芝、日本の技術は一部入っているものの、ハイセンスの製品です。お買い得の製品と言えます。それは日本市場を十分考慮して作ったからです。

冷蔵庫、洗濯機、炊飯器はまだ日本のメーカーに一日の長

韓国Samsung サムスン Galaxy Note9

www.galaxymobile.jp

同様に、韓国サムソンのスマホ Galaxyはイイ出来で、Note9は、ノート型PCが不要だと思ってしまうほどのパフォーマンスを見せます。

このように、初めから、世界、日本を狙った製品は、性能もイイので「お買い得」と言えます。これを、海外アジアメーカーの製品だからと言って、チェックもせず毛嫌いするのは、ちょっと了見が狭いようです。

ただ、デジタル化の進んだ黒物家電、アナログ品質の集積のような白物家電では、ちょっと事情が違い、白物家電はまだ日本のメーカーに一日の長がある場合が多いです。

今後は日本も、アメリカの様に、低価格の品質要求が余り高くないものから、海外メーカーが主流になっていく可能性があります。
日本メーカーも昔は「安かろう、悪かろう」の時代があり、それが世界でも尊敬を勝ち取るレベルになりました。その可能性はアジアメーカーにも十分あります。

◆多賀一晃(生活家電.com主宰)
企画とユーザーをつなぐ商品企画コンサルティング ポップ-アップ・プランニング・オ
フィス代表。また米・食味鑑定士の資格を所有。オーディオ・ビデオ関連の開発経験があ
り、理論的だけでなく、官能評価も得意。趣味は、東京散歩とラーメンの食べ歩き。
生活家電.com
http://www.seikatsukaden.com/

PR

【ドライブ中に純正ナビでテレビ視聴!】データシステム・テレビキットシリーズから最新車種対応のカー用品『TTV443』が登場!
長時間のドライブで同乗者に快適な時間を過ごしてもらうには、車内でテレビや動画を視聴できるエンタメ機能が欠かせない。しかし、純正のカーナビは、走行中にテレビの視聴やナビ操作ができないように機能制限がかけられているのがデフォルト……。そんな純正...

PRガジェット