エアコン暖房は便利だが、乾燥や電気代を考えると付けっぱなしにしたままの就寝は控えたいもの。そこで出番となるのが、おなじみの「湯たんぽ」。ローテク暖房グッズと思ってあなどるなかれ。現在は、充電式のコードレスタイプ、電子レンジでチンするタイプ、シリコンタイプ、おしゃれでかわいい製品が揃っている。普段使いはもちろん、冬のレジャーやキャンプにも活用できるので、一つ持っておくと何かと重宝するはずだ。
安い! 長持ち! 長く愛される「湯たんぽ」をおさらい
寒い日の夜は、足元が寒くてなかなか寝付けないこともあるだろう。そんなときにオススメなのが、エコな暖房グッズ「湯たんぽ」だ。
布団に忍ばせておけば自然な温かさで身体を優しく暖めてくれるほか、エアコン暖房と違って空気を乾燥させることもない。しかも、いったんお湯を入れてしまえば大体寝ている間は持つので、エアコンやガス暖房と比べて電気やガス代をかなり節約できる。
そんな魅力たっぷりな湯たんぽだが、どんな基準で選んだらいいのかわからない人もいるだろう。そこで、特に人気の高い4タイプの商品をセレクトし、3つのポイントから評価することにした。
湯たんぽ選び3つのポイント
保温力 | 温かさが長時間持続するか |
耐久性 | 耐久性に優れ、繰り返し使えるか |
重量 | 軽量で持ち運びがしやすいか |
「保温力」はなんとなく気にかけていても、湯たんぽの「耐久性」や「重量」まで考慮する人はそう多くないはず。しかし、耐久性が低ければ数回使っただけでダメになってしまうこともあるし、重量が重いと持ち運びがおっくうで使うのが面倒になってしまいかねない。
末永く湯たんぽを利用するためにも、これらのポイントをしっかりチェックして、自分にとってベストな湯たんぽを選ぼう。
手間なしの「充電」湯たんぽ
蓄熱式 エコ湯たんぽ ブラウン EWT-1543BR
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たった20分の充電で最長8時間も温かさも持続。蓄熱温度を60度の強モードと、40度の弱モードから選べる点も使い勝手がいい。重量は1.6キロ。
保温力 | ★★★ |
耐久性 | ★★ |
重量 | ★ |
充電式 蓄熱ぽかぽか湯たんぽ レッド | SKR
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60度以上の高温に達すると、自動的に電源が切れる安全機能を搭載。20分の充電で最長6~8時間動作可能とバッテリー性能も上々だ。重量は1.2キロ。
保温力 | ★★★ |
耐久性 | ★★ |
重量 | ★ |
「充電」タイプの魅力は、お湯を沸かす手間がなく、充電するだけで利用できる点。当然、コンロで加熱したり、熱湯を注いだりしなくて済むので、子供や高齢者も安心して使用できる。
ただし、内部に蓄熱用の液体などが入っているため、重量はやや重め。繰り返し充電できる回数も約1000回程度と、耐久性は決して高いわけではない。
とはいえ、わずか20分程度の充電ですぐに使えるという何物にも代えがたい。なるべく手間を省きたい人に最適な湯たんぽといえるだろう。
レンジでチンするだけの「電子レンジ」湯たんぽ
レンジでゆたぽん ふわふわカバー付
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水を使わない「ゲル剤タイプ」の湯たんぽで、電子レンジで2~3分温めるだけで最長7時間も利用可能。選択可能なふわふわ素材のケースも付属する。大きさ2倍のLサイズや、首や肩向け、首まくら用など、多彩なタイプを用意しているのもうれしい。
保温力 | ★★ |
耐久性 | ★★ |
重量 | ★★ |
湯たんぽ シリコン ミニ ニットカバー付き 注水式 やわらか湯たんぽ
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手触りのいい「シリコン」製の湯たんぽで、中に水を入れて電子レンジで加熱できるほか、ポットなどからお湯を注いでもOK。電子レンジの温め時間は2~3分ほどで、環境にもよるが3時間ほど暖かさが持続する。また、夏には冷凍庫で凍らせたり、氷水を入れたりすればアイスバッグとしても利用可能だ。
保温力 | ★ |
耐久性 | ★★★ |
重量 | ★★★ |
充電式と同じく、コンロでお湯を沸かす面倒がないのが「電子レンジ」対応の湯たんぽだ。使用方法はレンジで数分温めるだけと手間なしなうえ、繰り返し使えるのでコスパも悪くはない。
ただし、ゲル剤タイプはお手軽な反面、ワンシーズンで使えなくなる場合もあるなど、耐久性はほどほど。一方、シリコン型は耐久性は高いが金属製と比べると熱伝導性に劣り、保温力が落ちるのがネックだ。
錆びないから長持ち「ゴム製」湯たんぽ
萬年 ゴム湯たんぽ 2L カバー付 MY-422
天然ゴム製の湯たんぽで、容量は2リットルとたっぷりお湯を注げる。大きめの注ぎ口を備えており、お湯の注入や排水もストレスなし。485グラムと軽量なうえ、使わないときは折りたためるので持ち運びもしやすい。
保温力 | ★ |
耐久性 | ★★★ |
重量 | ★★★ |
fashy フリース湯たんぽ 2.0L Munchen イエロー O80006
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ドイツ製のゴム製湯たんぽで、目を引くカラフルなバリエーションを多数用意。一般的なゴム製湯たんぽでは耐熱温度が60度程度だが、本品は90度の高温にまでしっかり対応。重量は320グラムと極めて軽いが2リットルの大容量をキープしており、たっぷりとお湯を注げる点も見逃せない。
保温力 | ★ |
耐久性 | ★★★ |
重量 | ★★★ |
「ゴム製」湯たんぽのメリットは、容量2リットルの大型タイプでも極めて軽いうえ、使わないときは丸めたり畳んだりしてコンパクトに収納できる点だ。
一方、ゴム素材ゆえ熱伝導性は金属ほど高くはなく、保温力にはやや劣る。環境にもよるが、3時間ほどでぬるくなってしまう場合もあるようだ。
ただし、ゴム特有の優しい触り心地は、他の素材にはない大きなメリットといえる。金属や充電タイプでは寝心地が悪いというときは、しなやかで足先にもフィットするゴム製湯たんぽを試してみるといいだろう。
キャンプとの相性もいい「トタン」湯たんぽ
湯たんぽA(エース)3.5L 袋付 23521
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表面の波形により暖房面積を広げるともに、高い剛性も確保。さらに、内部に支柱を備え、温度が下がったときもへこみにくい。直火にも対応し、ガスやIHヒーターを使って温めることも可能だ。容量も3.5リットルとたっぷりで、朝まで暖かな高い保温力を実現している。重量は900グラム。
保温力 | ★★★ |
耐久性 | ★★★ |
重量 | ★★ |
トタン湯たんぽ miniまる 1.2L 112831|土井金属化成
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1.2リットルサイズのトタン製湯たんぽで、親しみのある円形デザインを採用。直径19.2センチ、重量360グラムとトタン素材にしては軽量でかさばらないため、取り回しも良好だ。直火にも対応し、ガスコンロやIHヒーターで直接温められるほか、専用じょうごも付属しており、お湯を注ぎやすい点も気が利いている。
保温力 | ★★ |
耐久性 | ★★ |
重量 | ★★★ |
「トタン」型タイプの魅力は、熱伝導率に優れ、ゴムやプラスチック製に比べて高い保温力を備える点だ。しかも、直火対応タイプならガスコンロで直接加熱できるため、ポットのお湯を大量に使わずに済むのもうれしい。
また、屋外でもカセットガスコンロやガスバーナーなどの調理器具さえあれば利用できるため、キャンプ用の暖房グッズも重宝することうけあい。寝袋に入れたり、膝上においたりなどすれば、冷え込みが厳しい秋冬キャンプも快適に過ごせるはずだ。
なお、直火で温められるのは、あくまで「直火」対応タイプのみとなる。トタン製でも直火は非対応のタイプもあるので、混同しないように注意してほしい。
また、直火で加熱する際、湯たんぽの「キャップ(口金)」は事前に必ず外すこと。キャップを付けたまま加熱すると非常に危険なので、くれぐれも気をつけよう。
まとめ
一口に「湯たんぽ」といっても、様々なタイプがある。保温力や取り回しのしやすさなど、重視するポイントさえ決まれば、どんな湯たんぽが自分に相応しいのか自ずとわかるはずだ。
また、今回は取り上げなかったが、湯たんぽにはリーズナブルな「プラスチック」タイプもある。保温力はさほど高くはないものの、スーパーやドラッグストア、ホームセンターなど、様々な店で広く取り扱っているため入手しやすいうえ、価格も安いものなら1000円以下とお手頃感も上々。手っ取り早く湯たんぽを使いたい場合には、こちらもおすすめだ。
◆篠原義夫(フリーライター)
パソコン雑誌や家電情報誌の編集スタッフを経て、フリーライターとして独立。専門分野はパソコンやスマホ、タブレットなどのデジタル家電が中心で、初心者にも分かりやすい記事をモットーに執筆活動を展開中。