春に向かって暖かい日が増えてくると、そろそろ新年度。幼稚園や保育園の入園をひかえた子供たちは、胸をドキドキ・ワクワクさせていることだろう。毎日、笑顔で元気に登園して欲しいと願う親心とは裏腹に、初めてママと離れて過ごす生活に不安な気持ちでいっぱい、という子も。そんな子供の不安を和らげて、幼稚園の楽しさを伝える方法の一つとして、絵本がおすすめだ。
子どもの期待や不安に近い場面設定の絵本選び
幼稚園や保育園を舞台にした絵本は沢山ある。
その中から、入園を目の前にした子供、もしくは幼稚園に慣れるのに時間がかかっている子供に読んであげたい本をどのようにして選ぶか。
我が子が、幼稚園の何に期待し、何を不安に思っているか。
まずは、できるだけその状況に近い絵本を選んでみてはいかがだろうか。
『ようちえんのいちにち』
幼稚園は、どんなところ? 何をするの? という、子どもの疑問に応える絵本。
ようちえんバスで登園する朝から始まり、外遊び・歌やダンス・お弁当の時間・年長組さんとの交流など、幼稚園での楽しい一日が描かれている。
子どもが自分自身と重ねてイメージして読みやすい。自分が通う幼稚園と同じところ、違うところを探しながら読んでみるのも楽しい。
『なきむしようちえん』
なかなか幼稚園生活に慣れずに毎日泣いてばかりの女の子が、1年を通して幼稚園で強くたくましく成長していく様子が描かれている絵本。
横浜市の実在の幼稚園がモデルになっている。
主人公の成長ぶりは、子どもの心にも響くようで、「この本を読んで!」と、筆者は娘から毎日せがまれた一冊。
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『コッコさんのともだち』
幼稚園で友達ができるか不安だったり、少し内気な性格の子どもが共感できそうな絵本。
ひとりぼっちのコッコさんが、仲良しの友達をつくり、やがてみんなと遊べるようになるまでを描く。
幼稚園で、「どうしたら友達になれるのかな」と子どもが思った時に、コッコさんを思い出して少し勇気を出してくれるのでは・・・と期待したくなる。
『ぐるんぱのようちえん』
1966年初版で、今も愛される名作絵本。
失敗をしても、挑戦し続けるゾウのぐるんぱの姿に勇気をもらえる。
最後に、ぐるんぱが幼稚園をひらくシーンでは、ゾウの滑り台やお皿のプールなどが登場し、読んでいる子どもの目もキラキラする。
カラフルでやさしいイラストは、年齢を問わず高い支持を得ている。
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『どんぐりむらのどんぐりえん』
「どんぐりむらシリーズ」は、絵がほのぼのとして可愛く、細部まで丁寧に描かれているため、読むたびに違う発見ができる楽しい絵本。
どんぐりえんで楽しく過ごす子ども達の一日や、おみせやさん祭りの行事の様子に、読んでいるとワクワクする。
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まとめ
子どもの背中をそっと押してくれる絵本
生まれてからずっと一緒に過ごしてきた我が子が、初めて経験する社会生活、それが幼稚園だ。
親にできることは、子どもにとっての安全基地となり、やさしく見守り応援することくらいだろうか。
直接的な言葉で伝えなくとも、絵本を通じて、その親心を繰り返し伝えれば、子供も何か感じ取ってくれるのではないだろうか。
◆小嶋彩葉(フリーライター)
医療系広告代理店の勤務を経て、編集兼ライターとして独立。現在は、子育て・旅行・映画関連記事などを中心に執筆活動を行う。また、2児の母として、育児に奮闘中。