【サラダ油の危険】血管の老化を防ぐには油を変えよ!市販の食品は成分表示のココを見るとよい

美容・ヘルスケア

サラダ油をやめれば明らかに体は変わります。ではサラダ油を避け、どんな油をとればよいのでしょう。一つは、エゴマ油とアマニ油です。これらの油の主成分はオメガ3系のαリノレン酸です。αリノレン酸には血液をサラサラにして血栓を防ぐ働きがあります。【解説】山嶋哲盛(有松医科歯科クリニック脳科学専門医)

解説者のプロフィール

山嶋哲盛(やましま・てつもり)
1975年、金沢大学医学部卒業、 79年、同大学院修了(医学博士)。ドイツとスウェーデンで脳科学を学ぶ。金沢大学医学部助教授、同大学院医薬保健学総合研究科・再生脳外科長などを歴任し、現在、有松医科歯科クリニックで認知症の早期診断と予防的治療を行う。サラダ油のヒドロキシノネナールがアルツハイマー病の原因物質であることを発見。著書に『サラダ油をやめれば認知症にならない』(SB新書)など多数。

成分表示の植物性油脂や食用植物油に要注意!

動脈硬化は、血管の老化現象です。進行を遅らせたり、血液をサラサラにしたりすることで、脳梗塞や心筋梗塞を防ぐことは可能です。

そのためには、何を行えばよいのでしょうか。それはズバリ、「サラダ油をやめること」です。

サラダ油とは精製された植物油のことで、日本での主流はキャノーラ油(菜種油)。そのほか、紅花油、大豆油などがあります。

サラダ油の主成分は、オメガ6系のリノール酸です。揚げ物料理を作るときに、リノール酸を200度前後に加熱すると、「ヒドロキシノネナール」という毒性物質が大量に発生することがわかっています。

また、200度前後に加熱しなくても、リノール酸が体内に入り酸化ストレス(酸化反応が亢進する状態)がかかると、体内でヒドロキシノネナールが発生します。

ヒドロキシノネナールは、体内に蓄積すると細胞にダメージを与え、神経細胞やあらゆる臓器の細胞を変性させ、やがて死に追いやります。

私が行っている研究では、ニホンザルに週1回、半年間ヒドロキシノネナールを注射し続けると、すべての臓器の細胞がダメージを受けていることが確認できました。

すべての臓器の細胞がダメージを受けるということは、もちろん血管の細胞も同様です。サラダ油は、臓器の機能低下を招いたり、動脈硬化を進行させたりする、諸悪の根源なのです。

私の友人の「油」研究家によると、日本人は年間約13Lもの食用油を摂取しているそうです。加えて、日本人の約40%は、アルコール分解酵素が少ない、または全くないことがわかっています。つまり、お酒に弱い人です。

そういう人は、ヒドロキシノネナールも分解できません。エチルアルコールからできるアセトアルデヒドと、サラダ油からできるヒドロキシノネナールは成分が似ているからです。ですから、日本人はヒドロキシノネナールが体内に蓄積しやすいといえます。

これが、欧米人に比べて、日本人にアルツハイマー病や2型糖尿病が多い最大の理由です。

サラダ油をやめるには、調理油だけでなく、ドレッシングやマヨネーズ、市販の食品や外食にも気をつけなければいけません。

成分表示に「植物性油脂」ないし「食用植物油」と書かれていたら、それはサラダ油のことです。マーガリン、ショートニングも、材料の大部分はサラダ油です。市販のお総菜、冷凍食品、インスタント食品、ファストフードでも、価格の安い物ほとんどはサラダ油を使っています。

ヘモグロビンA1cが7.8%→6.3%に降下

サラダ油をやめれば、明らかに体は変わります。血管の老化も、かなり回避できます。

私の患者さんのAさん(62歳・男性)は、中性脂肪値が699mg/dlもあり、過去1~2ヵ月の血糖状態を示すヘモグロビンA1cも7.8%ありました(基準値は、中性脂肪値が50~149㎎/dl、ヘモグロビンA1cが4.6~6.2%)。

Aさんにサラダ油をやめてもらったら、2ヵ月半で中性脂肪値は190mg/dl、ヘモグロビンA1cは7.3%に降下。さらに続けると、1年後には中性脂肪値が101mg/dl、ヘモグロビンA1cが6.3%になりました。サラダ油が脂質異常症や糖尿病を誘発しているケースがあるのです。

では、サラダ油を避け、どんな油をとればよいのでしょう。

一つは、エゴマ油アマニ油です。

これらの油の主成分は、オメガ3系のαアルフアリノレン酸です。αリノレン酸には、血液をサラサラにして血栓(血の塊かたまり)を防ぐ働きがあります。ただし、いずれも酸化しやすいため、加熱調理には向きません。ドレッシングなどに使いましょう。

抗酸化力のあるポリフェノールを豊富に含んだ、エキストラバージン・オリーブオイルもいいでしょう。

とはいえ、10%程度のリノール酸が含まれるため、200度以上になる揚げ物は避け、生でとるか、加熱するにしても炒め物くらいにとどめておくのが無難です。

どうしても揚げ物をしたいなら、植物油のなかでもゴマ油かコメ油なら、まだ許容範囲内です。

ゴマ油にはセサミン、コメ油にはγガンマオリザノールといった、強い抗酸化成分が含まれているからです。動物性油のラードは、高温加熱しても酸化されないので、揚げ物に使うには向いています。

いずれの油も、必ず良質な物を選んでください。粗悪な物は、せっかくの抗酸化成分も損なわれます。見分け方としては、1ml当たりの単価が、エゴマ油・アマニ油5~10円、オリーブオイル10円、ゴマ油やラード2~3円、コメ油3~5円を目安にするとよいでしょう。

1~2ヵ月で使い切れる量を考えて購入することも大切です。魚や野菜と同じく、油も生鮮食品と心得ましょう。購入後は、空気が入らない特殊な構造の鮮度保持容器(ハクリ・ボトル)に移し替えて保存すると、より安全です。

身近なサラダ油が毒を発生させるということをしっかり認識して、血管の老化を進行させないよう心がけましょう。

この記事は『壮快』2019年2月号に掲載されています。

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