パナソニックのミラーレス一眼のおすすめは?マイクロフォーサーズ5機種を〇×チェック!

文具・ホビー・カメラ

パナソニックは、ミラーレス一眼のマイクロフォーサーズのみのラインアップだったが、フルサイズのモデルもこの春発売。同社エントリー機ユーザーであれば、カメラ本体だけを買い替えることでステップアップできるのが有利な点だ。

パナソニックの主要モデルをチェック!

主要現行ラインアップ

パナソニックは、ミラーレス一眼のマイクロフォーサーズは、ウェブサイト上にはハイエンドから入門者向けまで9機種が掲載されている。が、そのうち3機種は大手量販店ではすでに販売が終了しているので、実質は6機種と考えていい。

ラインアップとしては、プロやハイアマチュアの動画ユーザーにファンの多いDC-GH5GH5S、静止画のフラッグシップ機として開発されたDC-G9、その前身だがクラスとしては下のDMC-G8。この4機種が、一眼レフに似たスタイルを採用する。

ほかに、EVFを内蔵しながら上面の出っ張りがないDC-GX7MarkIII、入門者向けのDC-GF10(販売チャンネルによってはGF90という名称となる)がある。

ボディ

ミラーレス一眼(マイクロフォーサーズ)/9機種
ミラーレス一眼(フルサイズ)/2機種

レンズ

LUMIX GレンズおよびLEICA DGレンズ/31本
(オリンパス、シグマ、フォクトレンダー、コーワなどのマイクロフォーサーズレンズも使用可)

左上:DC-G9、左下:DC-GH5、中央:DC-GH5S、右上:DC-GF10、右下:DC-GX7 MK3

極めて快適なAF撮影を実現

●パナソニック独自の空間認識AF

多くのメーカーは、ミラーレス一眼のAFの高速化のために像面位相差検出方式を採用しているが、測距用の画素は撮影に利用できないため、若干だが画質劣化が起きる。
パナソニックはそれを嫌ってスピード面では劣るとされるコントラスト検出方式を突き詰め、独自の空間認識AFに昇華。極めて快適なAF撮影を可能にしている。また、DC-G9では、AF追従で最高20コマ/秒もの高速連写も実現している。

●フルサイズモデルも発売

悩みはオリンパス同様、撮像センサーサイズの小ささで、将来の8K動画もかんがみて、昨秋にフルサイズミラーレス一眼の開発を表明。フルサイズの「LUMIX S1R」「LUMIX S1」の2機種が登場した。

ただし、マイクロフォーサーズとの互換性はまったくなく、マウントアダプターなども用意されないとのこと。マイクロフォーサーズには小型軽量などのメリットがあるので、今後も継続するという

●安価なキットレンズでも高い描写性能を誇る

パナソニックの交換レンズは、安価なキットレンズでも描写性能が高いのが特徴で、同社のエントリー機のユーザーであれば、カメラ本体だけを買い替えることでステップアップできるのは有利な点だ。

パナソニックの主要5モデルをチェック!

ミラーレス一眼(マイクロフォーサーズ) DC-G9

20万4400円(ボディ)

標準対応レンズ/LUMIX Gレンズ・LEICA DGレンズ
有効画素数/2033万画素
最高ISO感度/2万5600
最大連写速度/20コマ/秒
ボディサイズ/幅136.9mm、高さ97.3mm、奥行き91.6mm
ボディ重量/658グラム

評価
6.5段分の手ブレ補正や30コマ/秒の6Kフォトなど、機能満載

同社では最高画質をうたう静止画のフラッグシップ機。大型化したグリップを備えたマグネシウム合金ボディに2033万画素のローパスフィルターレス撮像センサー、6.5段分の効果を誇る手ブレ補正機構を搭載。AF追従で20コマ/秒の高速連写に加えて、30コマ/秒の6Kフォト機能(1800万画素記録)、見やすさを追求したEVFなどが見どころ。

暗いシーンでAFが迷いやすい印象がある。撮像センサーが小さいので高感度は苦手。接眼部から目の位置が少しズレただけでファインダー像がぼやけて見えてしまう。ジョイスティックで斜め方向の移動ができない。

ミラーレス一眼(マイクロフォーサーズ) DC-GH5

22万2330円(ボディ)

標準対応レンズ/LUMIX Gレンズ・LEICA DGレンズ
有効画素数/2033万画素
最高ISO感度/2万5600
最大連写速度/9コマ/秒
ボディサイズ/幅138.5mm、高さ98.1mm、奥行き87.4mm
ボディ重量/725グラム

評価
センサーの熱を逃がすことで4K動画を時間無制限で撮影可能

動画のフラッグシップ機。キレのいい画質が得られるローパスフィルターレス2033万画素撮像センサーを搭載。独自の空間認識AFで、快適なピント合わせを実現している。撮像センサーの熱を効率よく逃がすことで、発熱量の多い4K動画でも時間無制限で撮影できる。5段分の補正効果を持つボディ内手ブレ補正も備えている。

AF性能ではDC-G9に譲る部分があり、激しい動きの被写体にはピントが追従しきれないことがある。静止画撮影がメインならDC-G9を推す。ボディは、現行のミラーレス一眼の中で最も重い。

ミラーレス一眼(マイクロフォーサーズ)
DC-GH5S

32万360円(ボディ)

標準対応レンズ/LUMIX Gレンズ・LEICA DGレンズ
有効画素数/1028万画素
最高ISO感度/20万4800
最大連写速度/7コマ/秒
ボディサイズ/幅138.5mm、高さ98.1mm、奥行き87.4mm
ボディ重量/660グラム

評価
1画素当たりの受光面積を2倍にしたことで高感度性能が向上

DC-GH5をベースに1028万画素撮像センサーを搭載。1画素当たりの受光面積を約2倍にしたことなどでISO6400でも常用可能なほどの高感度性能が見どころ。防塵・防滴・耐低温性の高いマグネシウム合金ボディ。高度な放熱設計により、プロスペックの4K動画を時間無制限で撮影できるほか、後ろ姿にも対応する人体認識機能なども備える。

画素数が少なめなので、大きなサイズのプリントやトリミング前提の撮影には不向き。DC-GH5にはあるボディ内手ブレ補正が省略されている。ミラーレス一眼としては、大きくて重いのもマイナスポイント。

ミラーレス一眼(マイクロフォーサーズ) DC-GX7 MK3

9万4400円(ボディ)

標準対応レンズ/LUMIX Gレンズ・LEICA DGレンズ
有効画素数/2030万画素
最高ISO感度/2万5600
最大連写速度/6コマ/秒
ボディサイズ/幅124mm、高さ72.1mm、奥行き46.8mm
ボディ重量/450グラム

評価
上向き90度までチルトするEVFを搭載したコンパクトモデル

スリムでコンパクトなボディに、ローパスフィルターレスの2030万画素撮像センサー、ボディ内手ブレ補正を搭載。上向き90度まで動かせるチルト式EVFを内蔵する。ピント合わせは空間認識AF。DC-G9と同じ動体AF制御アルゴリズムによって快適なピント合わせを実現。30コマ/秒連写が可能な4Kフォト(800万画素記録)も見どころだ。

チルト式のモニターだが、自分撮りには非対応。グリップが小さいので、重めのレンズを装着したときのホールド感はもう一つ。動きの速い被写体に対するAFの追従性がやや低いのも気になる。

ミラーレス一眼(マイクロフォーサーズ) DC-GF10

8万790円(ダブルレンズキット)

標準対応レンズ/LUMIX Gレンズ・LEICA DGレンズ
有効画素数/1600万画素
最高ISO感度/2万5600
最大連写速度/6コマ/秒
ボディサイズ/幅106.5mm、高さ64.6mm、奥行き33.3mm
ボディ重量/270グラム

評価
ダブルレンズキットのみで販売される自分撮り対応軽量モデル

小型軽量ボディに自分撮り対応のチルト式モニターを装備。背景をぼかせる単焦点レンズも同梱されたダブルレンズキットのみで販売されているのも特徴的だ。高精細な4K動画や、30コマ/秒連写で意外な瞬間が撮れる4Kフォトを装備。設定がわからなくなったときに簡単に元に戻せる撮影設定リセットボタンがあるのも、入門者には心強い。

ボディ単体での購入ができないので、すでにパナソニックのレンズを持っている人には不経済。動体へのAFの追従性がやや低い。4K動画時に連続で撮れる時間が最大5分に限られるのも惜しい。

※価格は記事作成時のものです。

解説/北村智史(カメラライター)

スポンサーリンク
文具・ホビー・カメラ
シェアする
特選街web編集部

1979年に創刊された老舗商品情報誌「特選街」(マキノ出版)を起源とし、のちにウェブマガジン「特選街web」として生活に役立つ商品情報を発信。2023年6月よりブティック社が運営を引き継ぎ、同年7月に新編集部でリスタート。

特選街web編集部をフォローする
特選街web

PR

【ドライブ中に純正ナビでテレビ視聴!】データシステム・テレビキットシリーズから最新車種対応のカー用品『TTV443』が登場!
長時間のドライブで同乗者に快適な時間を過ごしてもらうには、車内でテレビや動画を視聴できるエンタメ機能が欠かせない。しかし、純正のカーナビは、走行中にテレビの視聴やナビ操作ができないように機能制限がかけられているのがデフォルト……。そんな純正...

PRガジェット