ネット通販の雄といえば、なんといってもアマゾン。アマゾンには、ユーザーの商品選びを手助けしてくれる工夫がたくさんある。そのひとつが『Amazon's Choice』(アマゾンチョイス)だ。ここでは、Amazon's Choiceがどういう意味を持つのか、他のおすすめ「ベストセラー」などとどう違うのか、信用するに足る情報なのかなど、細かく解説する。

Amazon's Choice(アマゾンチョイス)とは?

●Amazon's Choiceってどんな意味があるの?

Amazon's Choiceとはアマゾンがユーザーに対して、商品をオススメする仕組みのひとつである。アマゾンで商品を探していると、商品名の近くに『Amazon's Choice』のロゴマークが表示されるものがある。この商品が、アマゾンのオススメということになる。

パソコンでアマゾンを見ている場合、このAmazon's Choiceのロゴマークにマウスカーソルを合わせると「Amazon's Choice は、すぐに発送ができて、評価が高く、お求めやすい価格の商品をおすすめします。」という説明が表示される。要約すれば、「すぐ発送できる」「評価が高い」「リーズナブル」の3点に合致した商品として、アマゾンがオススメする「Amazon's Choice」になるというわけだ。

画像: アマゾンがオススメする商品に「Amazon's Choice」のマークがつく

アマゾンがオススメする商品に「Amazon's Choice」のマークがつく

画像: ●Amazon's Choiceってどんな意味があるの?

●ベストセラーやスポンサープロダクトとの違いは?

アマゾンにはAmazon's Choice以外に「ベストセラー」と「スポンサープロダクト」というオススメの仕組みがある。

ベストセラー」は、アマゾンの各ジャンルで売れ筋ランキング1位になった商品に、そののち一定期間つくマークである。単純に「よく売れています」ということを表している。

画像: ベストセラーマークは、売れ筋ランキング1位になった商品。つまりよく売れた商品である。

ベストセラーマークは、売れ筋ランキング1位になった商品。つまりよく売れた商品である。

スポンサープロダクト」とは、アマゾンに商品を卸している大口業者が、掲載料を払って提示してもらう、いわば「広告」である。商品の善し悪しやユーザーの人気に関係なく、メーカーや代理店側の「いま売りたい商品」ということになる。

画像: スポンサープロダクトは大口業者が掲載料を払って提示している商品。つまり一種の広告である。

スポンサープロダクトは大口業者が掲載料を払って提示している商品。つまり一種の広告である。

Amazon's Choiceに選ばれる基準は?

Amazon's Choiceのロゴマークがつく商品になる条件は、前述したように「Amazon's Choice は、すぐに発送ができて、評価が高く、お求めやすい価格の商品をおすすめします。」の宣言に集約される。アマゾンから明確な基準は発表されていないのだが、著者がAmazon's Choiceの製品を観察した限りは、以下のようになっている。

画像: PCでAmazon's Choiceのマークにマウスカーソルをあわせると、説明が表示される。すぐ届き、評判がよく、安い商品であることがAmazon's Choiceの条件となっている。

PCでAmazon's Choiceのマークにマウスカーソルをあわせると、説明が表示される。すぐ届き、評判がよく、安い商品であることがAmazon's Choiceの条件となっている。  

すぐ発送できる」ことが条件なので、ほとんどの商品はアマゾンの倉庫に在庫がある「プライム対象」商品となっている。ただし販売者はアマゾン本体だけでなく、アマゾンに商品を預けている「マーケットプレイス」の業者が販売する商品も対象となる。いわゆる「この商品は、Amazon.co.jpが販売、発送します。」の商品だけでなく、「この商品は、○○社が販売し、Amazon.co.jpが発送します。」の商品も、Amazon's Choiceになっているわけだ。

評価が高い」は、カスタマーレビューの★の数やレビューの内容が、一定以上の高評価だった場合を指しているらしい。レビューの内容を精査しているのがアマゾンのスタッフなのかAIなのかは公表されていないが、マークがついている商品を見てみると、総じて★5が50%を超えているので、高評価が多く、低評価が少ない商品であることは間違いない

お求めやすい価格」は、アマゾンで扱いがある他社の同等品に比べて安いこと。総じて割り引き率も高いのだが、割り引き率が重視されているというより、送料込みでほかの商品より安いことが重要視されているように見受けられる。  

●Amazon's Choiceが登場した背景は?

なぜ、Amazon's Choiceという仕組みが登場したのか。その背景には、アマゾンに商品が増えすぎて、ユーザーがよい商品を選びにくくなっているという実態がある。さらに、既存のオススメである「ベストセラー」が信用できない、カスタマーレビューが信用できないという事情もあるようだ。

ベストセラーになる条件は、各商品ジャンルの売れ筋ランキング1位になることにあるが、このランキングは一時的な大きな値下げによって販売数が増えたりすることが考慮されていない。また、返品率の高さやカスタマーの評価も考慮されていない。
つまり「安かろう悪かろう」で安さに釣られて大量に売れた商品が「ベストセラー」になることがあるわけだ。さらにいえば、ユーザーが買おうと思ったときには、ベストセラーになったときより値上がりしている可能性もある。

カスタマーレビューは、もっと信用されなくなっている。これはいわゆるサクラ(販売社の協力者)による高評価の★がついたレビューが増えているのが原因。一時期は高評価の★やコメントを投稿したら購入額の一部を返金するといった、いわゆる「★を買う」行為も見られた。

これらの事情を踏まえて、より信頼できるオススメの仕組みとして登場したのがAmazon's Choiceというわけだ。また、Amazon's Choiceの商品は、アマゾンが運営するスマートスピーカーである「Echo」シリーズで、音声操作で商品を購入する際に、アマゾンが自信を持って提案できる商品という位置づけにもなっている。  

●アマゾンは偽造品で困っている?

日本でアマゾンを利用している感じることはないが、アメリカをはじめとした海外のアマゾンは、偽造品の出品が増えており、対策に追われている。そのなかで2019年2月には、アマゾンのネット通販ノウハウやAI技術を駆使して偽造品の出品を検知し、排除する偽造品防止キャンペーン「Project Zero」を発表している。

Amazon's ChoiceはProject Zeroがスタートする以前からある仕組みだが、レビューも含めた新しい基準でオススメの商品を選出することは、ユーザーが偽造品を掴まなくてすむ方法として、アマゾン自体も期待しているシステムなのだ。

●しかし、転売の事例も…

既存のオススメシステムに比べると信頼性が高くなっているAmazon's Choiceだが、Amazon's Choiceならばユーザー絶対に損をすることがない、とは言い切れない。

数が多いわけではないが、プレミアム価格(定価より高額)の転売商品にAmazon's Choiceのマークがついている事例があるからだ。有名な国内のネットニュースサイト「ロケットニュース」にも、スタッフがAmazon's Choiceのマークに釣られて転売品を購入したという記事が掲載されていた。

転売商品にAmazon's Choiceのマークがついてしまうのは、システムの穴だともいえる。転売商品は、その商品を出品している業者が1社しかない場合、ほかの業者との価格の比較ができないので、プレミアム価格かどうかアマゾン側で判断しにくい。またプレミアム価格であっても、それが欲しくて購入した人は高評価で★を多くつけてしまう。結果、買った人が喜んでいると判断されてAmazon's Choiceのマークがついてしまうことがあるというわけだ。

●転売商品を掴まないためには

意図せずに、プレミアム価格の転売商品を購入しないためには、Amazon's Choiceのマークがついた商品でも、カスタマーレビューに目を通すことを心がけるのがいい。とくに、★の少ないレビューに目を通して、「これは転売商品です」とか「定価はxxxx円です」といった情報があれば、購入を避けたほうがいいだろう。

画像: その商品に対する知識がない場合、自力で転売商品かどうかを見抜くのは難しい。低評価のカスタマーレビューで、転売商品の指摘がないか確認すること。

その商品に対する知識がない場合、自力で転売商品かどうかを見抜くのは難しい。低評価のカスタマーレビューで、転売商品の指摘がないか確認すること。

●送料は無料?

すぐ発送できることが条件であり、ほぼすべての商品が「プライム対象」となっているため、有料の「アマゾンプライム会員」(年額4900円または月額500円)の場合、Amazon's Choice商品の価格に関わらず送料無料かつ「お急ぎ便」として発送される。プライム会員でない場合は、原則として送料が発生。Amazon's Choiceの商品の大半はAmazon発送の商品なので、2000円以上の購入で通常発送の送料が無料。それ以下の金額の場合は本州・四国は400円、北海道・九州・沖縄・離島は440円の送料となる。

Amazon's Choiceに限らず、アマゾンを積極的に利用するなら、プライム会員になったほうがお得である。

画像: ほとんどの商品はPrime対象商品なので、プライム会員は送料無料。非プライム会員の場合は、2000円以上なら送料無料。それ以下の場合は規定の送料(400円または440円)がかかる。

ほとんどの商品はPrime対象商品なので、プライム会員は送料無料。非プライム会員の場合は、2000円以上なら送料無料。それ以下の場合は規定の送料(400円または440円)がかかる。

Amazon's Choiceは一覧で検索できる?方法は?

残念ながら、アマゾンでAmazon's Choiceの商品を一覧表示させる方法はない。しかし、一覧に近い程度にAmazon's Choiceの商品をリスト表示させることは可能である。それは「売れ筋ランキング」を見ればいい。

アマゾンの売れ筋ランキングは、その名のとおりアマゾンの各ジャンルごとに、いま売れている商品をリストアップしたもので、通常100位まで発表されている。リスト状態では、各順位の商品がAmazon's Choiceマークがついているか不明なのだが、各商品の詳細情報をみればAmazon's Choiceマークがついているかどうかわかる。よく売れている商品のランキングなので、トップ20に関しては、ほぼ「ベストセラー」か「Amazon's Choice」のいずれかという状態である。ランキングを見て、気になる商品をクリックしてAmazon's Choiceかどうか調べるというのが一番簡単な検索方法といえるだろう。

売れ筋ランキングの表示のさせ方は、パソコンのウエブブラウザーでも、スマホのアプリでも「カテゴリー」から、見たいジャンルを選択しカテゴリートップのページを表示させる。ウエブブラウザーの場合はページ中ほどに、スマホアプリの場合は「ランキング」タブをタップすればいい。

●Amanzon's Choiceの商品を見つける方法

PCの場合①
アマゾンのトップページから「カテゴリー」で、欲しい商品がありそうなジャンルを選択する

画像1: 【Amazon's Choice アマゾンチョイスとは】ベストセラーとの違いや選ばれる基準はどうなってるの?

PCの場合②
ジャンルトップページの中段に「売れ筋ランキング」がある。「もっと見る」をクリックする

画像2: 【Amazon's Choice アマゾンチョイスとは】ベストセラーとの違いや選ばれる基準はどうなってるの?

PCの場合③
売れ筋ランキングが表示される。
この画面ではAmazon's Choiceのマークは表示されないが、トップ20あたりまでは、ベストセラーかAmazon's Choiceである。各商品をクリックして詳細ページに移動すれば、Amazon's Choice等のマークが表示される

画像3: 【Amazon's Choice アマゾンチョイスとは】ベストセラーとの違いや選ばれる基準はどうなってるの?

Amazon's Choiceでおすすめされている商品はどんなものがある?

Amazon's Choiceのマークがついている商品は、ありとあらゆるものが存在する。
アマゾンの売れ筋ランキングは、大ジャンル→中ジャンル→小ジャンルの順に細分化されており、そのすべてのジャンルにAmazon's Choiceの商品があるので、現実的にいえば、自分が欲しいと思ったジャンルには、必ずAmazon's Choiceの商品があると考えればいいだろう。パソコン、カメラ、生活家電といった目立つ人気ジャンルだけでなく、衣類や日用品などの消耗品にもAmazon's Choice商品がある。
なにか欲しいものがあってアマゾンを利用するなら、商品名で直接検索するのではなく、カテゴリーからジャンルを絞って追っていけば、売れ筋ランキング経由でAmazon's Choiceの商品を見つけることができる。

画像: Amazon's Choiceの商品は、無数にある。ティッシュペーパーにもAmazon's Choice商品がある。1ジャンルに複数のAmazon's Choice商品があることも珍しくない。

Amazon's Choiceの商品は、無数にある。ティッシュペーパーにもAmazon's Choice商品がある。1ジャンルに複数のAmazon's Choice商品があることも珍しくない。

まとめ

完璧とはまではいえないが、Amazon's Choiceはアマゾンで買い物をするときに、一番信用できる指針である。
欲しいもののイメージが漠然としているときは、まずAmazon's Choice商品の詳細をチェックし、それ以外の売れ筋の商品2-3点と比較することで、お得で安心な商品を短時間で見つけるができる。

◆福多利夫(フリーライター)
デジタル家電関連の記事を得意とする、モノ系ホビー系のフリーライター。一般財団法人家電製品協会認定の家電総合アドバイザーでもある。長年にわたり月刊『特選街』の制作に携わり、パソコン関連の著書も多い。

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