カレーは自由度の効く料理です。スパイスや食材を変えればアレンジは無限です。タマネギの皮を使うと、カレーの味にコクと深みが出ます。ほぼ毎日、タマネギの皮やスパイスをたっぷりととっているおかげでしょうか。私はいつも元気に過ごすことができています。【解説】一条もんこ(カレー・スパイス料理研究家)

解説者のプロフィール

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一条もんこ(いちじょう・もんこ)

レトルトから本格インド風まで、365日カレーを食べては調理と研究を続ける。飲食店やホテルカレーのレシピ開発、メニュー監修を行い、全国各地でカレーで町おこしを企てるアドバイザーとしても活躍。主宰するカレー研究会には全国のカレー好きが集まり、会員数は3000名になる。

年間800食のカレーを食べる「カレーの女王」

私は現在、カレーとスパイスの料理研究家として、「カレーの女王」の愛称をいただき、イベントを実施したり、料理教室を主宰したりして、日々、カレーの奥深さとすばらしさを普及する活動をしています。

そういうわけで、かれこれ年間で800食以上はカレーを食べているでしょうか。カレーは自由度の効く料理です。スパイスや食材を変えればアレンジは無限です。

そもそも私がカレーを作り始めたのは、小学3年生の頃。実家は新潟県の山の中にある兼業農家で、働く両親に代わって、私はよく食事の用意をしていました。

うちはびっくりするようなド田舎で、近所にスーパーやお店がありません。その代わり、実家で野菜がとれるので、納屋に野菜を取りに行ったり、畑にネギを引っこ抜きに行ったりするのも当たり前でした。

タマネギとジャガイモはいつでも豊富にあったので、それでカレーを作る機会が自然と多くなったのだと思います。

タマネギの皮はカレーをより一層奥深い味に仕上げる

わが家には「食材を無駄にしない」というルールがありました。母と祖母は、ダイコンの皮を調理したり、野菜のクズやお茶殻を湯ぶねに入れたりと工夫を凝らしていたものです。そこで私も、よく使うタマネギの皮を何かに利用しようと思ったのです。

ただ、タマネギの皮はいくら煮込んでも、硬くてとても食べられません。しかし、ほかの食材と一緒に煮込むと、全体の味が少し濃くなり、ほんのりと茶色に染まることには気づいていました。そこで、まずはきれいに洗ったタマネギの皮を煎じて飲んでみたのです。

このタマネギの皮の煮汁というか、お茶は、当時はおいしいとは思えませんでした。それでも、色がついているので、砂糖を入れてジュース代わりによく飲んでいました。そんな私がタマネギの皮の煮汁をカレーのだしに利用するようになったのは、とても自然な流れでした。

タマネギの皮を使うと、カレーの味にコクと深みが出ます。以来、カレーを作るときは水ではなくて、タマネギの皮の煮汁を使うようになりました。

カレーとスパイスの仕事をするようになった今では、教室の生徒さんたちにもタマネギの皮を使うように勧めています。タマネギの皮のだしを使ったカレーは好評です。

1つかみの皮(タマネギ5~6個分)をフライパンで炒って、500mlの水を加え、お茶にする場合は5分ほど煮出します。カレーのだしとして使う場合は、40分から3時間ほど煮込むとよいでしょう。

皮はそのまま水に加えて煮てもいいですが、煮込む前に一度、皮を5分ほどから炒りすると、カレーにより香ばしさと深みが増します。

それでは、簡単ですが、タマネギの皮を使ったチキンカレーのレシピをご紹介します。よかったら作ってみてください。

玉ねぎの皮を使った「チキンカレー」の作り方

画像1: 玉ねぎの皮を使った「チキンカレー」の作り方

【材料】(4人分)
タマネギの皮…3個分
 鶏ガラ…1kg
 ニンニク…2片、
 ショウガ(厚めのスライス)…4枚
時間があれば、Ⓐのタマネギの皮をフライパンで5分ほどから炒りする。

サラダ油…大さじ2
タマネギ(粗みじん切り)…1/2個分
ニンニクとショウガ(すりおろし)…各大さじ1/2
トマトの水煮缶…1缶(200g)
ヨーグルト…100g
鶏モモ肉…300g
カレーパウダー…大さじ3
塩…小さじ2

【作り方】
鍋にⒶを入れて水をひたひたに注ぎ、アクを取りながら40分~1時間ほど煮込む。
フライパンにサラダ油とタマネギを入れて、強火でタマネギのふちが軽く色づくまで火を通す。タマネギはあまりかきまぜない。
ニンニク・ショウガを加えて軽く火を通し、①のスープ200mlとトマト缶、ヨーグルト、一口大に切った鶏もも肉を加えて10~15分煮込む。
カレーパウダーと塩で味を調えたら出来上がり。
残ったスープは冷蔵庫で3日間、冷凍なら2週間で使い切るようにする。スープのだしや炒め物に使ってもおいしい。

画像2: 玉ねぎの皮を使った「チキンカレー」の作り方

カゼや疲労とは無縁で精神的にも安定!

こうしてほぼ毎日、タマネギの皮やスパイスをたっぷりととっているおかげでしょうか。私はいつも元気に過ごすことができています。胃腸は丈夫ですし、ここ10年は、カゼやインフルエンザで寝込んだことはありません。また、タマネギには、精神を鎮静する効果があるそうです。言われてみれば、ひどく落ち込んだり、落ち込みを引きずったりすることもありません。

現在、41歳ですが、タマネギの皮のおかげか、多忙で睡眠時間が少ない日が続いたときでも、肌の状態が良好に保てています。また、カレーばかり食べていますが、体重や体形は20代の頃とそんなに変わりません。今の私の体は、タマネギとスパイスでできているといっても過言ではありません。

おかげで元気でいつもおいしくカレーを食べることができると思うと、タマネギとタマネギの皮には感謝の気持ちでいっぱいです。

画像: この記事は『安心』2019年6月号に掲載されています。

この記事は『安心』2019年6月号に掲載されています。

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