軟水は体の負担が少ないので、疲労回復や就寝前・起床直後に適しています。健康な人の体液はpHがだいたい7.4の弱アルカリ性ですので、アルカリ性の水は体との相性がよく、吸収率が高いのです。疲労回復や老化防止にもアルカリ性の水は効果的です。【解説】藤田紘一郎(東京医科歯科大学名誉教授・医学博士)

解説者のプロフィール

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藤田紘一郎(ふじた・こういちろう)
東京医科歯科大学名誉教授・医学博士。1939年、中国・旧満州ハルピン生まれ。東京医科歯科大学医学部を卒業後、長崎大学医学部教授、東京医科歯科大学医学部教授などを歴任。専門は寄生虫学、熱帯医学、感染免疫学。『55歳のハゲた私が76歳でフサフサになった理由』(青萠堂)、『ウンココロ』(実業之日本社)、『笑うカイチュウ』(講談社) など、著書多数。

水の性質が決まるのはミネラル量とpH

水にはさまざまな種類がありますが、大別すると「硬度」と「pH(ペーハー)」の2種類に分けられます。

硬度とは、水に溶けているカルシウムとマグネシウムの濃度を表します。地球上の水が蒸発すると、雲となり、やがて雨や雪となります。雨や雪が地中に浸み込むと、土壌のカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが水に吸収されるのです。

日本の基準では、硬度は「軟水」「中硬水」「硬水」の3つに分類されます(※)。それぞれの特徴は下の表のとおりです。硬度によってそれぞれ風味や性質が異なります。

※WHO(世界保健機関)の基準では、0~60mg/L未満を軟水、60~120mg/L未満を中硬水、120~180mg/L未満を硬水、180mg/L以上を超硬水としている

【市販のミネラルウォーターの選び方】

画像: 一般的には、ペットボトルのラベルの品名や栄養表示の近くに、硬度やpHが標記されていることが多い

一般的には、ペットボトルのラベルの品名や栄養表示の近くに、硬度やpHが標記されていることが多い

体に負担が少ないのは軟水ミネラルが多いのは硬水

【水の硬度】

画像1: 医師が指南【ミネラルウォーターの選び方・飲み方】硬水と軟水の違いは?

まず軟水は、口当たりが軽く、のど越しもスッキリして、最も飲みやすい水です。また、体の負担が少ないので、疲労回復や就寝前・起床直後に適しています。

硬水はミネラルが豊富で、特に、体が多くのミネラルを必要としているときに適しています。つまり、運動直後や妊娠中のミネラル補給に向いています。また、動脈硬化や骨粗鬆症の予防や改善が期待できます。

中硬水は、軟水と硬水の中間の特徴を持ちます。ミネラルの補給としてもじゅうぶんです。硬水が飲みづらい人や、胃腸・腎臓が弱い人にお勧めです。また、糖尿病の予防にも中硬水が適しています。

ふだん飲む水はアルカリ性が適している

【pH(ペーハー)

画像2: 医師が指南【ミネラルウォーターの選び方・飲み方】硬水と軟水の違いは?

一方、pHとは、水に含まれる水素イオンの濃度指数で、0から14までの数値で表されます。

0から7未満は酸性、7より大きい数値はアルカリ性です。pHの数値が小さいほど強い酸性で、数値が大きいほど強いアルカリ性になります。中間の7が中性です。

健康な人の体液は、pHがだいたい7.4の弱アルカリ性ですので、アルカリ性の水は体との相性がよく、吸収率が高いのです。

また、私たちが活動すると体内に「活性酸素」(体内で増え過ぎると細胞を傷つけ老化の一因となる物質)が生じます。

すると、体は酸性に傾き、疲れやだるさを覚えます。また、脂質と糖質の分解が行われにくくなります。「老化現象」は、活性酸素が大きく関係しているのです。

酸性になった体を弱アルカリ性に戻すには、アルカリ性の水を飲むことが有効です。つまり、疲労回復や老化防止にもアルカリ性の水は効果的です。以上のことから、ふだん飲む水はアルカリ性がいいでしょう。

酸性の水は、肌が荒れているときの洗顔に使うと効果的です。

人間の皮膚は弱酸性で保たれています。ところが、石けんなどで洗い過ぎると、アルカリ性に傾き、雑菌が繁殖しやすくなります。そして、吹き出物やニキビなどができやすくなるのです。

このようなときは、弱酸性の水で顔を洗うと、皮膚は健康な状態を取り戻していきます。

硬度やpHによって水の性質は違いますので、ぜひ体の喜ぶ水選びの参考にしてください。

【ベストマッチな水はこれ!】

【硬水別】
就寝前や起床後は……軟水(硬度100mg/L未満)
運動後や妊娠中のミネラル補給は……硬水(硬度300mg/L以上)
上記以外のときは……中硬水(硬度100~300mg/L未満)、(体質に問題なければ)硬水(硬度300mg/L以上)

【pH別】
飲み水……アルカリ性
肌荒れ改善の洗顔……酸性

画像: この記事は『ゆほびか』2019年9月号に掲載されています。

この記事は『ゆほびか』2019年9月号に掲載されています。

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