【酢麹の作り方】便秘体質から“やせ体質”にチェンジ!おいしい「酢麹活用レシピ」を大公開

美容・ヘルスケア

酢も米こうじもそれぞれ健康にいい食材ですが、それを合わせて作る「酢こうじ」は、酢と米こうじの有効成分が一度にとれる、すごい調味料。まるで甘酢のような味わいで、酢が苦手な方でも、これならきっと大丈夫!簡単に作れていろいろな料理に使えます。【レシピ考案・料理・スタイリング】羽多寿永(料理研究家)

解説者のプロフィール

羽多寿永(はた・としえ)
ナチュラルキッチンラボ主宰。料理研究家、国際中医薬膳師。26歳のときに玄米菜食に出合い、そのおいしさと体の変化に感動したことをきっかけに、料理の道に進む。料理教室では、身近な食材で作る薬膳や穀物菜食を基本に、「おいしくて楽しい」をテーマにした指導を行っている。
https://natural-k-lab.jimdo.com/

「酢こうじ」基本の作り方

【材料】(出来上がり約200ml)
乾燥米こうじ……50g
米酢……120ml
水……80ml
※使用する酢は、米酢以外に、黒酢、リンゴ酢など、醸造酢であればなんでもよい。

❶米こうじをほぐす
米こうじをボウルに入れ、全体がバラバラになるまでほぐす。

❷酢と水を火にかける
鍋に酢と水を入れて火にかけ、60℃まで温める。
※周りがふつふつと沸いてきたら、だいたい60℃なので、そこで火を止める。料理用の温度計があれば、それを使用してもよい。

❸酢水を注ぐ
(1)に(2)を加え、木ベラなどで全体をよく混ぜる。

❹そのまま冷ます
(3)をそのまま置いて、しっかり冷ます。

❺保存容器に移し、1日1回かき混ぜる
(4)を保存瓶などに移し、上に軽くふたを置いた状態で、室温に置く(ふたは閉めない)。1日1回かき混ぜる。

❻夏は2~3日、冬は5日ほどで出来上がり!
そのまま室温に置き、1日1回かき混ぜるのをくり返す。かき混ぜるときの抵抗が軽くなったら、出来上がり(目安は、夏は2~3日、冬は5日ほど)。
※出来上がった酢こうじは、ふたをしっかり閉めて、冷蔵庫で保存する。冷蔵庫で3ヵ月ほど保存可能。

「酢こうじ」Q&A

Q1. 水と合わせた酢は、加熱しないとダメですか?また、温めるとき、電子レンジを使ってもいいですか?

A1. 結論から言うと、加熱しなくても作れます。実際に試してみましたが、加熱して仕込んだ日数と同じ(3日)で出来上がりました。

加熱したものに比べて、全体のふんわりとしたまとまり感には欠けますが、スッとした感触で、米こうじの芯もなく、さほど遜色はありませんでした。

ただし、冬の温度が低い時期は、加熱しないと発酵に時間がかかり、米こうじの芯が少し残った感じの仕上がりになるのではないかと思います。

なお、酢水を加熱するのは、発酵を促進するためです。こうじ菌は60℃のときに最も活発に働き、速やかに発酵が始まります。ただし、70℃を超えると菌が死んでしまいますから、50℃台から60℃前後に温めるのがポイントです。

酢水は、電子レンジで温めても構いません(※500W1分40秒で60℃ぐらいになりました/安心編集部調べ。ただし、ワット数や酢水の温度、容器によって違いが出るので、調理用の温度計などで確認するのがお勧めです)。

Q2. 酢だけで作ってもいいですか?

A2. 酢だけでも作れます。酢水で作ったものに比べて、酸味が強めになるので、酸っぱいのが好きな人にはいいでしょう。

作り方は同じで、酢と水を合わせた量を全部酢にして、同様に作ります。ただし、酢水のものと比べると、発酵に時間がかかります。また、米こうじの芯が少し残った仕上がりになるかもしれません。

Q3. 味のついた酢で作ってもいいですか?

A3. 作っても構いませんが、余分なもの(味)が添加されているので、出来上がりの味が変わるかもしれません。また、そのぶん有効成分が薄まる可能性もあります。

健康効果を期待するなら、米酢などの醸造酢で作ることをお勧めします。

Q4. 米酢以外の酢(黒酢、穀物酢、リンゴ酢など)で作ってもいいですか?

A4. 醸造酢なら、何を使っても構いません。酢によって味が変わりますから、好みの酢を使うといいでしょう。黒酢は特有の癖がありますが、酢こうじにすると、その癖が抑えられて使いやすくなります。

Q5. 酢の分量や米こうじの分量を変えてもいいですか?

A5. 変えても構いません。最初は基本のレシピ通りに作って味をみて、酸味が足りなければ、酢を増やしたり米こうじを減らしたりして、好みの味にアレンジしてください。

ポイントは、必ず米こうじが酢水に浸かっている状態にすることです。保存容器に入れたとき、酢水が米こうじの5mmくらい上までくるようにしてください。

Q6. 生の米こうじを使ってもいいですか?

A6. もちろんいいです。ただし、生の米こうじには水分が含まれていますから、そのぶん、水分量が変わります。水と酢を合わせた量で、基本のレシピより2割くらい減らします。

もし作っていて酢水が足りないようなら、途中で酢を足しても構いません。そのさい、酢は軽く温めてから足してください。

Q7. 相性のよい食材と食べ方はありますか。逆に、合わない食材と食べ方は?

A7. こうじ菌は動物性たんぱく質を分解するので、調理前に酢こうじに漬け込んでおくと、肉や魚が軟らかくなるのでお勧めです。キュウリ、大根、カブなど、歯応えのある野菜にもよく合いますし、納豆に大さじ1程度加えて混ぜると、ふわふわとした粘りになり、タレを入れなくても十分おいしく食べられます。

反対に注意したいのは、春雨など、でんぷんの多い食材です。酢こうじであえて時間がたつと、味や食感が変わることがありますので、使用する場合は作りおきをせず、すぐに食べてください。また、動物性食品でも、ゆで卵は、酢こうじに漬けると味が抜けてしまいます。

Q8. 余った米こうじの保存法と活用法は?

A8. 乾燥米こうじは、冷蔵保存で半年は持ちます。生こうじは傷みやすいので、冷凍保存します。どちらも、ファスナー付き保存袋などに入れて保存するといいでしょう。

少量余った場合は、ぬか床に入れるとおいしくなります。量は2cm角くらいで十分です。

Q9. 加熱する料理(煮物、炒め物)の調味料にも使えますか?

A9. 煮物も炒め物も大丈夫です。ただし、どちらも焦げやすいので注意してください。炒め物はあらかじめ調味料を合わせておき、仕上げに味つけするといいでしょう。

酢こうじは酢よりも酸味がマイルドなので、少し量を多めにします。また、仕上げに塩を一つまみ入れると、味が締まります。

Q10. 「こうなったら食べないほうがいい」という目安はありますか?

A10. 全体にグレーがかってきて、臭いがおかしいと感じたら、食べないほうがいいでしょう。

もし、表面にカビが生えてきたら、カビだけすくえば食べられますが、気になる方は処分して、新たに作り直してください。

Q11. 米こうじの粒が気になります。液体部分だけ使ってもいいですか?

A1. 上澄み液だけで使ってもいいですが、味が薄くなります。また、米こうじがもったいないので、ミキサーやフードプロセッサー、ブレンダーなどでペースト状にするといいでしょう。ペースト状にしても、使い方や成分は変わりません。

Q12. タッパーなどの保存容器を使ってもいいですか?

A12. 構いません。広口の保存容器なら、米こうじと酢水を保存容器内で混ぜられるので、洗い物も減ります。

なお、保存の際には、容器を消毒しておくと安心です。35度のホワイトリカーか除菌用アルコールで、中をきれいに拭いてから使うとよいでしょう。

保存瓶の場合は、熱湯消毒もお勧めです。鍋に水と瓶とふたを入れ、水から加熱するようにすれば、沸騰しても、瓶が割れません。

「酢こうじ」のおいしい、簡単活用レシピ

豚しゃぶの酢こうじ中華風ダレ

【材料】(2人分)
豚肉(豚バラスライス)……200g
キャベツ、ニンジン、青ジソ……各適宜
酒……大さじ1
[タレ]
酢こうじ……大さじ2
しょうゆ……大さじ2
ゴマ油……大さじ2
おろしショウガ……小さじ1(約10g)
ハチミツ……小さじ2
白すりゴマ……大さじ1
塩……1つまみ

【作り方】
キャベツ、ニンジン、青ジソは全て千切りにし、皿にキャベツとニンジンを敷いておく。
タレの材料を合わせて混ぜる。
鍋にお湯(分量外)を沸かして酒を入れ、豚肉を湯にくぐらせて火を通し、湯をよく切って(1)の皿の上に盛り付け、(2)を上からかける。その上に、(1)の青ジソを飾る。
※キャベツの代わりに、ゆでたモヤシを使ってもおいしい。

カジキマグロのムニエル 酢こうじソース

【材料】(2人分)
カジキマグロ……2切れ
酢こうじ(漬け込み用)……大さじ3
片栗粉……適量
ゴマ油……大さじ1
シシトウ……4本
[酢こうじソース]
酢こうじ……大さじ1
酒……大さじ2
みりん……大さじ2
しょうゆ……小さじ1
バルサミコ酢……小さじ1
塩……1つまみ

【作り方】
キッチンペーパーでカジキマグロの水分を拭き取り、漬け込み用の酢こうじをまぶして保存袋に入れ、冷蔵庫で半日~1日ほど置く。
(1)のカジキマグロの酢こうじを取り除き(後で使うので捨てないように)、片栗粉を両面にまぶす。
フライパンにゴマ油を入れて熱し、(2)を入れてふたをし、弱火で4分ほど焼く。
ふたを取って(3)を返し、切り込みを入れたシシトウも入れて、さらに1~2分焼く。
(4)を皿に盛り付ける。
(2)で取り除いた酢こうじと、酢こうじソースの材料をフライパンに入れて弱火にかける。ある程度煮詰まって、とろみが出たら火を止め、(5)にかける。
※片栗粉をまぶすと外はカリッと、中はふんわりとした食感になるが、片栗粉をまぶさなくても、軟らかくおいしく焼き上がるので、面倒なら省いてOK。
※バルサミコ酢がなければ、しょうゆの量を小さじ2に増やすとよい。

モッツァレラチーズと旬野菜サラダ 酢こうじドレッシング

【材料】(2人分)
タマネギ……1/4個
インゲン……3本
トマト……1/2個
サニーレタス……2枚
モッツァレラチーズ……1/2個
アボカド……1/2個
スライスアーモンド……適宜
[酢こうじドレッシング]
酢こうじ……大さじ3
レモン汁……大さじ1
塩…少々
黒コショウ……少々
オリーブ油……大さじ1

【作り方】
ボウルに酢こうじドレッシングのオリーブ油以外の材料を入れて混ぜ、味を見てから、オリーブ油を加えて混ぜる。
タマネギは薄切りにして水にさらし、辛味が取れたらよく絞る。インゲンは塩ゆでして斜め切りに、トマトは一口大に切る。サニーレタスは水に入れて、シャキッとしたら手でちぎる。モッツァレラチーズはさいの目に切る。
アボカドは皮をむいてさいの目に切り、(1)に入れておく。
器に(2)のサニーレタスを敷き、(2)の他の野菜やモッツァレラチーズを彩りよく盛り付ける。
(1)を回しかけ、スライスアーモンドを散らす。
※アボカドは切ったらすぐドレッシングに入れておくと、変色しない。
※スライスアーモンドは軽くローストすると、香ばしくて美味。

ナメコとオクラの酢こうじあえ

【材料】(2〜3人分)
ナメコ……1パック
オクラ……3本
酢こうじ……小さじ2
白だし……小さじ2

【作り方】
ナメコはさっと洗ってゆで、ザルに上げて冷ます。
オクラは塩ゆでにし、冷めたら輪切りにする。
ボウルに(1)と(2)を入れ、酢こうじと白だしを加えて混ぜる。
※味が物足りない場合は、白だしを小さじ1増やすとよい。
※作りたてもおいしいが、翌日は味がなじんで、さらにうま味が増す。

メカブとキュウリの酢こうじあえ

【材料】(2人分)
キュウリ……1/2本
ショウガ……1片
メカブ……1パック
酢こうじ……小さじ1~2
めんつゆ……小さじ1

【作り方】
キュウリとショウガは千切りにする。
(1)のキュウリとメカブをボウルに入れ、酢こうじとめんつゆを加えて混ぜる。
器に盛り付け、上に(1)のショウガを飾る。
※めんつゆの代わりに、メカブについているタレを使ってもおいしい。

エノキとカツオ節の酢こうじあえ

【材料】(作りやすい分量)
エノキタケ……1パック
梅干し……1/2個
カツオ節……1パック
酢こうじ……大さじ1
しょうゆ……少々

【作り方】
エノキタケは石突きを切り落としてから5等分に切り、3分ほどゆでてザルに上げ、冷ます。
梅干しの果肉を包丁でたたいてペースト状にし、ボウルに入れ、カツオ節と酢こうじを加えて混ぜる。
(1)が冷めたら(2)に入れて混ぜ、味を見て、しょうゆを加える。
※味が物足りない場合は、梅干しを1個分使うとよい。

酢こうじダレ2種

キュウリや大根など、生野菜によく合うタレです。

●酢こうじ&みそダレ
【材料】
酢こうじ……小さじ2
みそ……大さじ1
ハチミツ……小さじ1

【作り方】
全ての材料を合わせて混ぜる。

●酢こうじ&酒ダレ
【材料】
酢こうじ……大さじ1
甘酒(2倍濃縮タイプ)……大さじ1
塩……1つまみ

【作り方】
酢こうじと甘酒を混ぜ、塩を加えてさらに混ぜる。

「酢こうじ」ジュース3種

酢こうじバナナジュース

【材料】(1杯分)
バナナ……1/2本
牛乳または豆乳……200ml
酢こうじ……小さじ2
ハチミツ……小さじ1

【作り方】
バナナの皮をむき、他の材料とともにミキサーに入れて攪拌する。

酢こうじパイナップルジュース

【材料】(1杯分)
パイナップル(可食部)……100g
水……100ml
酢こうじ……小さじ1
ハチミツ……小さじ1

【作り方】
パイナップルをざく切りにし、他の材料とともにミキサーに入れて攪拌する。

酢こうじリンゴジュース

【材料】(1杯分)
リンゴ……1/4個
100%リンゴジュース……100ml
酢こうじ……小さじ1

【作り方】
リンゴの皮をむいてざく切りにし、他の材料とともにミキサーに入れて攪拌する。

この記事は『安心』2019年9月号に掲載されています。

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