カメラの主役がデジタルとなって久しい。ところが、往年のフィルム愛好者や、フィルムの描写を目新しく思う若い人たちなど、フィルムの楽しさを見直す動きが出ている。富士フイルムからは、中止していたモノクロフィルムの製造をこの秋に再開するという発表もされているのだ。
フィルムがここに来て復活の兆し!店頭でもフィルムが豊富に並ぶ
カメラの主役がデジタルとなって久しい。今、フィルムカメラを買おうとしても、インスタントカメラやトイカメラなどしかない。
ところが、規模は大きくないものの、往年のフィルム愛好者や、フィルムの描写を目新しく思う若い人たちなど、フィルムの楽しさを見直す動きが出ている。
実際、一部のカメラショップや量販店にはさまざまなブランドのフィルムが並んでいるし、富士フイルムからは、中止していたモノクロフィルムの製造をこの秋に再開するという発表もされているのだ。
●モノクロフィルムの販売を再開!
富士フイルム
ネオパン 100 ACROSII
入手困難になった原材料の代替品の研究や製造プロセスの見直しにより、モノクロフィルムの開発に成功したという。
しかし、フィルムといってもよくわからないという人も多いと思う。フィルムには、ネガとポジがあり、色、サイズなどでも多くの種類がある。以下では、最も一般的で、入手しやすい35ミリ判ネガフィルムを中心に解説していこう。
●フィルムにはネガとポジがある
フィルムは、色が反転した状態で、プリントすると元に戻るネガと、プリントせずに画像が確認できるポジ(リバーサル)に大別される。
●発色の違いやサイズの違いも知っておこう
【色の違い】
カラーは、見た目の色がそのまま再現される。上記のとおり、ポジとネガがあり、ネガのほうが入手しやすい。モノクロは黒と白、そしてその間のグレーの階調で絵を生成する。基本的にはネガで、プリントして写真とする。
【サイズの違い】
パトローネと呼ばれる容器に入り、上下にパーフォレーションと呼ばれる一定間隔で開けられた穴を持つ。135フィルムなどとも呼ばれる。
35ミリ判より写す面積が広く、画質もいいのが中判(ブローニー)。専用の中判カメラが必要。ほかに110フィルムなどもあるが、入手は難しい。
◆解説/大浦タケシ(フォトグラファー)