「X100V」(富士フイルム)は、高級タイプのコンデジで今季の注目モデル。レンズ交換は必要ないが、高性能なミラーレスや一眼レフ並みの高画質で撮りたい人におすすめだ。また、高性能なだけでなく、所有する満足感や操作する楽しみが欲しい人にも向いている。
最大で11コマ/秒の高速連写が可能
コンパクトデジカメ
高級タイプ
富士フイルム
X100V
●実売価格例:18万950円
●サイズ・重量/幅128.0mm×高さ74.8mm×奥行き53.3mm・478g
レンズ | 有効画素数 |
---|---|
35mm F2.0* | 2610万 |
センサーサイズ | 最高感度 |
APS-C | ISO 5万1200 |
最高連写速度 | 撮影可能枚数 |
11コマ/秒 | 350枚(EVF) |
ハイブリッドファインダーが性能アップ。新設計のレンズも高い描写が得られた
古いフィルムカメラのようなデザインが特徴のX100シリーズ。本機は、その5世代めモデルで、新開発の高性能レンズや、進化したイメージセンサー、画像処理エンジンを搭載する。
シリーズの大きな特徴は、OVF(光学ファインダー)とEVF(電子ファインダー)を切り替えられる「アドバンスト・ハイブリッドビューファインダー」。前面にある専用レバーで、迅速に切り替えが可能。本機では、OVFは視野率95%を達成し、EVFも高精細化。どちらも重要な進化だが、被写体がリアルに見えるOVFの視野率向上は、特に評価したい。
非球面レンズ2枚を採用した新レンズは、絞り開放から均一性の高い描写が得られた。最短距離の10センチ近くだと少しソフトな描写になるが、開放から1段絞ると引き締まる。耐逆光性能も優秀だ。
連写性能も高い。最大で約11コマ/秒の高速連写が可能(メカニカルシャッター時)。ただし、画質モードがRAWだと連続記録枚数はそう多くないため、肝心の瞬間に速度が低下した、ということがないよう注意したい。
操作性のいいアナログダイヤルや、凝ったファインダー機構など、ほかの高級コンパクト機にはない魅力が感じられる一台だ。
■チルト式モニターを利用して路面近くから夕暮れの街を撮影
■採点表
基本画質 | レンズ描写 |
---|---|
★★★★★ | ★★★★ |
AF・連写 | ボディの作り |
★★★★ | ★★★★★ |
機能 | 操作性 |
★★★★ | ★★★ |
■こんな人におすすめ!
レンズ交換は必要ないが、高性能なミラーレスや一眼レフ並みの高画質で撮りたい人。また、高性能なだけでなく、所有する満足感や操作する楽しみが欲しい人。
※価格は記事作成時のものです。
■解説/吉森信哉(フォトグラファー)