4G終了(停波)の正式発表はまだないが、国内では数年で5Gの通信網が普及するだろう。5Gの料金も端末の価格もどんどん安くなることを考えると、4Gにこだわらず、今使っている端末が壊れたときに、5Gが安くなっていたら5Gに乗り替えるというスタンスでいよう。
5Gが始まったが、4Gはいつまで?
読者からの質問
スマホの通信規格で、5Gがサービス開始になりました。自分としてはずっと4Gで問題ないと思っていますが、4Gの回線って、いつまで使えるのでしょうか?(I.Sさん 東京都 44歳)
編集部:
5Gが話題になる中、4Gの将来も気になりますね。フリーライターの福多利夫さんに聞いてみましょう。4Gの終了について正式発表はあったんでしょうか?
専門家の回答
専門家:
「4G終了(停波)については、正式発表はありません。たぶんキャリアの内部でもまだ停波に向けてのロードマップもない段階ではないでしょうか。4G停波の正確な資料がないので、すでに停波が決まっている3Gのパターンを振り返って、4Gの終焉を予想してみましょう。
3G、ドコモでいうFOMAがサービス開始したのは2001年10月。ドコモが発表している3Gの停波は2026年3月末となっているので、およそ25年の実働期間だったわけです。
対して、4Gは2010年にサービス開始していますから、3Gと同じ実働期間と考えると2035年まで使えるということになります。あと15年程度は大丈夫ということですね。でも、実際には、もっと長く使える可能性が高いと、筆者は予想しています」
編集部:
4Gの寿命は長いんですか?
専門家:
「これも3Gの例をなぞってみます。5Gは今年正式にサービス開始されています。ドコモの場合、その6年後に3Gが停波するわけですね。3Gから見て二つ先の規格が普及してから停波するわけです。
これを4Gに当てはめると、6Gか5.5Gかわかりませんが、とにかく5Gの次の規格がサービス開始されて十分に普及するまで4Gは停波しないことになります。
キャリアとしても、5Gの次をどんな規格にするか、いつ開始するかを、現段階で決めているとは思えません。通信規格は、どんどん高度化していくわけで、5Gをはるかに上回る高性能な通信規格となれば、4Gや5Gのときより長い開発期間が必要となる可能性が高いと考えられます。
さらにいえば、日本ではサービスを開始した5Gですが、いろいろな事情が重なり、世界的に見てサービス開始・普及の足並みがそろっていません。
携帯電話の通信方式は、海外から来日してくる人が持ってくる端末にも対応する(国際ローミング)必要があるため、5Gの世界的普及が遅れれば、そのぶん日本国内でも4Gが延命することになるわけです」
編集部:
まだまだ4Gはいけますね。
専門家:
「いけるでしょうが、国内では数年で5Gの通信網が普及するでしょうし、5Gの料金も端末の価格もどんどん安くなるでしょう。4Gにこだわらず、今使っている端末が壊れたときに、5Gが安くなっていたら5Gに乗り替えるというスタンスでいいと思います」
編集部:
了解しました!