新型コロナウイルスの影響で、買い物を自宅で済ませたい人が増えている。そこで、ネットショッピングは初めてという人から、もっと上手に使いたい人まで「どうして?」、「困った!」を解決していきたい。
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの違いは?
総合型ネットショッピングの大手が、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングだ。Amazonは自社販売が基本で、加えて、外部の業者がマーケットプレイスとして出店している。一方、楽天市場とYahoo!はショッピングモール型。楽天とYahoo!が運営するモール内で、さまざまな業者が出店している。
ときどきネット通販を利用するようなライトユーザーならAmazonがいい。サイトに統一感があってわかりやすいし、配送なども含めて安心感が高い。
ただ、ポイント還元は少なめだ。また、年会費4900円(月額500円)のプライム会員になると、送料が無料になるし、タイムセールや無料のビデオ配信も利用できる。
●直販と出品者が共存する超巨大ショップ
Amazon
iPhone版のアプリ画面。ログイン情報が維持されるので、アプリを開くだけで、今何が買い得かがわかる。
パソコンで開いたAmazonのトップページ。画面が大きいぶん、細かな情報まで確認しやすい。
ライトユーザーはわかりやすいAmazonがおすすめ!
頻繁にネット通販を利用する人や、ポイントをためるのが好きな人は、楽天市場かYahoo!のどちらか一方を選んで使い込むといい。現在は、両方に出店している業者が多く、同じ業者なら価格差は少ない。
違いが出るのはポイント還元で、楽天カードなど、ふだんから楽天のサービスを利用している人は楽天市場でポイントが付きやすい。
スマホはソフトバンク、キャッシュレス決済はPayPayという人は、Yahoo!のほうがためやすい。まずは、それぞれの会社のクレジットカードを持つことから始めてみよう。
●モール型の国内2大ショップ
楽天市場
楽天市場のアプリ画面。ここから購入すると、楽天ポイントが0.5倍になるなど、連係が便利なので、楽天ユーザーは必携!
Yahoo!ショッピング
細かい情報が満載で、外部サイトとの連係もあるYahoo!ショッピングアプリ。買い物が楽しくなる。
家電、ファッション、食料品など、特定のジャンルに強いショップは?
家電の場合、大手家電量販店は、それぞれオンラインストアを運営している。ポイント制度のある店ならポイント還元もあるし、メーカーが実施する各種キャンペーンの対象にもなる。まずは、よく行く店のオンラインストアを試してみるのがいいだろう。
●大手家電量販店はネット店舗も充実!
ヨドバシカメラ
ネットで注文して店舗でも受け取れるヨドバシカメラのサイト。アプリも用意。
ビックカメラ
日用品や食品の品ぞろえも充実したビックカメラのサイト。商品を探しやすい。
衣料品の場合は、サイズや色、肌触りなど実物を見ないとわからない要素が多い。そのため安心なのは、やはりふだんから利用している店。ユニクロ、洋服の青山など、各社ともオンラインストアがある。一方、たくさんの商品を見比べるなら、モール型のZOZOTOWN(ゾゾタウン)などがいい。膨大なショップやブランドが出店している。
●モール型のZOZOと直営のユニクロが両雄
ZOZOTOWN
さまざまな人気ブランドの製品を扱っており、流行のチェックにも最適だ。
ユニクロ
いつも買っている商品なら、ネットでも安心して買える。サービスも充実。
日常的な食料品は、ネットスーパーが便利。ネットで注文すると、最寄りの店舗で商品をピックアップして、その日のうちに届けてくれる。
●食料品や日用品を自宅まで届けてくれる!
楽天西友ネットスーパー
楽天と西友が共同運営。楽天IDでログインし、楽天ポイントもたまるのが売り。
イオンネットスーパー
近隣店舗を探して注文すると、自宅に届けてくれる。WAONポイントもたまる。
ただし、まだ対応エリアが限られているので、エリア外の場合は、セブンミールやローソンなどコンビニ系の宅配サービス、あるいは生協などを検討してみよう。
選び方のポイントは、まず、会費や配送料など商品以外のコスト。次に、ネット上の品ぞろえ。実店舗にはあるのにネットでは買えない商品もある。そして、配送の時間帯や回数、ポイント還元なども、気になるところだろう。
ショップによっては、ネット限定のキャンペーンなども行っている。なお、生鮮食料品の場合、鮮度や品質は、どうしてもムラが出る。少しずつ試して、信頼できる店舗を見つけるといいだろう。
プレゼントやギフトに向いているショップを知りたい・・・
まず、シャディやリンベル、ハーモニックなどカタログギフト大手から選んでみよう。お中元や各種お祝いなどの品物を選ぶことも、相手先にカタログを送ることもできる。贈り物といえば有名デパートの包み紙が必須という人は、各デパートのストアがおすすめ。
●ギフト専門店やデパートのストアが便利
シャディギフトモール
ギフト大手のシャディ。パソコン用とスマホ用でデザインが異なり、使いやすい。
高島屋オンラインストア
贈り物といえばデパート。高島屋に限らず、有名デパートはネットに積極的。
ちょっとしたお礼なら、「giftee(ギフティー)」も注目だ。LINEかメールでメッセージを送ると、受信者がコンビニなどで商品を受け取れる。
スマホの購入や契約もオンラインショップでできる?
これは、すべて可能だ。ドコモ、au、ソフトバンクの3大キャリアから格安スマホまで、それぞれのサイトで手続きができる。
特に格安SIMは、実店舗が少ないぶん、オンライン契約が主流となっている事業者も多い。ただし、スマホの購入は通常の商品よりも手順が多く、希望する契約に応じて必要な手続きも異なる。各サイトのフローチャートに従って、サポートなども併用しつつ、着実に進めていこう。
●大手3社はもちろん、格安スマホもOK!
ドコモオンラインショップ
新規契約や機種変更はもちろん、他社からの乗り替えもスマホで完了できる。
ワイモバイルオンラインショップ
店舗でも展開するワイモバイルのほか、格安スマホ業者はオンラインが主流。
おいしい食事をデリバリーしたいけど、おすすめのお店は?
まず、「Uber Eats(ウーバー イーツ)」と「出前館」は外せない。どちらも、大手チェーン店から街中の個人店まで、アプリで料理を選び、届けてもらうことができる。
●アプリで料理を選べば届けてくれる
Uber Eats
まず配達先を登録し、アプリを起動すれば注文可能な店舗やメニューが現れる。
ドコモユーザーなら「dデリバリー」もおすすめだ。このほか、チェーン店ごとのデリバリーもある。例えば、ピザハットのようにもともと宅配型のピザ店。
あるいは、すかいらーくグループは、自社傘下の店舗から独自に宅配するサービスを提供している。
すかいらーく
ガストやバーミヤンの料理は、パソコンからもスマホからも宅配の注文が可能。
なかなか安いショップが見つからないんだけど・・・
これは、パソコンでもスマホでも使える「価格.com(カカク ドットコム)」が定番。欲しい商品を探すと、その下に安い順に店舗のリストが出て、そのまま購入が可能だ。
●バーコード対応のスマホアプリも台頭
価格.com
価格.comのパソコンサイトでiPadの最安を検索したところ。スマホでも、価格調査、詳細確認、購入が可能。
最近では、スマホのカメラで商品パッケージのバーコードを読むと、Amazonや楽天などから安い店をリストアップするアプリもある。「最安値サーチ」や「価格比較 価格ナビ」が人気だが、どれもポイント還元などを勘案すると、最安とは限らないので注意。
最安値サーチ
スマホで商品のバーコードを読むと価格を表示。楽天などで購入できる。
割安な中古品や今は売っていない商品を買いたい!
やはり、ヤフオク!やメルカリといった、オークションやフリマサイトで探すのが基本だろう。商品の具合や予算に合わせて選ぶことができる。
●安い中古品もレアな一品も、検索で探そう
ヤフオク!
オークションの定番。型番で検索すれば、ピンポイントで製品が見つかる。
販売終了品や状態のいい中古品を探すなら、Amazonマーケットプレイス(マケプレ)がいい。Amazon本体では完売している商品でも、外部の出品者が販売していることが多い。とはいえ、出品者が個人の場合もあるので、レビューなどを参考に、商品の見極めは慎重に。
Amazonマーケットプレイス
Amazonで検索すれば、マーケットプレイスに出品されている製品が探せる。
海外のサイトで売っている商品を手に入れたいのだが・・・
方法は二つ。日本にも配送してくれる海外サイトで商品を探して注文するか、海外在住者などが代理で買って日本へ送ってくれるサービスを利用する。前者は、Amazonの海外サイトがおすすめ。設定メニューから、国を変更すればいい。ただし、購入には新規アカウントの取得が必要となる。
●海外通販サイトや代理購入サイトを使おう
Amazon(海外サイト)
「設定」の「国と言語」から地域や言語を変更できる。ただし、国を変更すると、言語に日本語を選択できない。
代理購入の仲介サイトとしては、ファッション系に強いBUYMA(バイマ)や、オークション型も選べるセカイモンなどがある。
セカイモン
海外で売られている製品を日本語で買える。海外の大手オンラインストア、eBay公認で、出品数も多い。
◆解説/下島朗(エントラータ)
◆イラスト/中山昭(絵仕事 界屋)