缶パッケージを眺めてワクワク。パカッと開いて中身に感嘆。箸でつまんで口に運び、風味を堪能。ご飯のおかずはもちろん、酒のつまみにもぴったり。そんなこだわりが詰まった缶詰の数々を、テレビでも話題の缶詰博士・黒川勇人氏に厳選してもらいました。
缶詰博士 黒川勇人
公益社団法人・日本缶詰協会公認。缶詰業界の第一人者として日本はもちろん世界50ヵ国の缶詰をリサーチ。 缶詰の魅力とともに、それにまつわる文化や経済、人間模様も発信している。
唐揚缶
ホテイフーズ「からあげ てりマヨ味 60g」
缶内の残存酸素を極限まで減らす技術で世界初となる鶏唐揚げの缶詰化に成功!
2019年春にホテイフーズが発売した画期的缶詰。本来、唐揚げは時間がたてば油が酸化するから品質劣化が避けられない。ゆえに保存食の缶詰にはできないと思われていたのだ。
それを同社は、缶内の残存酸素を極限まで減らすという技術で油の酸化を抑制。結果、世界初の鶏唐揚げ缶詰が誕生した。
味付けは3種類あるが、甘酸っぱいソースが絡んだてりマヨ味がダークホース。おむすびの具にすると天むすならぬ唐むすになってウマし。
甘めの味がクセになる。弁当のおかずにも!
ホテイフーズ
からあげ てりマヨ味 60g
標準価格:216円
●ホテイフーズ http://www.hoteifoods.co.jp/
明太子缶
ふくや「缶明太子 油漬け」
あの「ふくや」が開発した明太子の缶詰。パスタやクラッカーにつけて味わいたい
辛子明太子のパイオニア、博多「ふくや」が開発した明太子の油漬け缶詰。皮から取り出した魚卵が缶内いっぱいに詰まっている光景は缶動的(感動的)ですらある。
食感が生の明太子と違って、舌の上で弾けるときのぷちぷち感が強い。中からうまみが飛び出してくるのは生と同じだけど、あの刺激的な味も油に浸っていることで、こっくりしたマイルドな風味になっている。
油漬けに使われているのは綿実油という、コットンの種を絞って得られる希少な油だ。口当たりはさらっとしているのに、飲み込んだあとには上品なコクが残るという高級油。ゆえにパスタにまぶしたり、クラッカーに塗ったりと、油ごと使うのがおすすめであります。
要冷蔵の明太子が缶詰に! 魚卵好きにはたまらない
ふくや
缶明太子 油漬け
標準価格:756円
パン缶
菊水酒造「ふなぐち酒粕ブリオッシュ」
新潟の清酒「菊水」の酒粕を使ったブリオッシュ。子供のころに食べた蒸しパンのような懐かしい味
パンの缶詰もだいぶ世間に認知されてきたが、これは珍しいと思う。新潟の清酒・ふなぐち菊水一番しぼりの酒粕を使ったブリオッシュ缶であります。
「ブリオッシュって何だ?」と思った方。あなたは正直なお方ですね。実は僕も知らなかったんだけど、フランス発祥の甘くてやわらかい菓子パンの一種だそうです。
お味はふんわりと甘く、同時にしょっぱさも感じられる。それが何だか醤油や味噌に似ている味なのだ。きっと発酵食品である酒粕のなせる技だと思うが、トータルで感じるその甘じょっぱい味は、まるで子供のころに食べた蒸しパンのような、酒まんじゅうのような、とっても懐かしいお味なのだ。
生地がしっかり詰まっているから、食べごたえも十分ありますぞ!
中身がしっかり詰まったパンで食べごたえあり
菊水酒造
ふなぐち酒粕ブリオッシュ
標準価格:648円
●菊水酒造 https://www.kikusui-sake.com/
※価格は記事作成時のものです。