【NHK】チャンネルが減るって本当?具体的な削減内容とは?

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2020年8月初旬、NHKから『2021年から2023年度にかけての3ヵ年の中期経営計画案』が発表され、BS放送を現在の4チャンネルから3チャンネルに、ラジオ放送も3チャンネルから2チャンネルに削減するという方針が明らかになった。

NHKのチャンネルが減るらしいが……?

読者からの質問

NHKのラジオと、テレビのBS放送のチャンネルが削減されると報道されましたが、具体的な削減内容を教えてください。 (T.Hさん 岡山県 65歳)

編集部:

この質問は、AV評論家の藤原陽祐さんに聞きます。

専門家の回答

専門家:

「2020年8月初旬、NHKから『2021年から2023年度にかけての3ヵ年の中期経営計画案』が発表され、BS放送を現在の4チャンネルから3チャンネルに、ラジオ放送も3チャンネルから2チャンネルに削減するという方針が明らかになりました。

これは『NHKのチャンネル数が多すぎる』という一部の声にこたえた形ですが、現実問題として、受信料収入が長期的には減収局面が続くことは避けられず、NHKとしても事業の再構築によるコスト構造の改革、つまり、いっそうの合理化が不可欠だと考えたといっていいでしょう。

では、その詳細を見ていきましょう。まずBSですが、現在、左旋波でBS8K、右旋波でBS4K、BS1、BSプレミアムと、計4チャンネル(以下、ch)を展開しています。このうち右旋波の3chについては『4K』と『2K』の2chに再編成。つまり、BS1とBSプレミアムが統合されることになります。

具体的な実施時期については、世の中の状況を考慮しながら、2021年の本計画の議決の際に公表する予定。さらに、将来的にはメディア環境を見極め、右旋波のBS放送を1chのみに整理・削減する可能性も示唆しています。詳細は不明ですが、今後、4Kテレビが順調に普及した場合、右旋波のBS放送は4K放送に集約される可能性もあるというわけです。

今回の発表で最も驚かされたのが、BS8K放送について、『効率的な番組制作や設備投資の抑制を徹底し、東京オリンピック・パラリンピック後に、在り方に関する検討を進める』という指針が示されたことです。

NHKが8K放送の存続問題に触れたのは、今回が初めて。総務省の肝入りで世界に先駆けてスタートした8K放送ですから、今すぐなくなってしまうことはないと思いますが、放送時間の削減、4K収録作品の活用(8Kへのアップコンバート)、22.2ch音声の取りやめ(5.1ch音声に変更)といったコストダウンに向けた対策が講じられる可能性は十分に考えられます」

編集部:

BSは、将来的には4Kへの一本化を考えているけど、8K放送は、今のような形ではなくなる可能性が高いということですね。ラジオのほうはいかがでしょう?

専門家:

「ラジオについてですが、現在のAM放送2ch、FM放送1chという計3ch体制から、AMとFMは1chずつ、計2ch体制への整理・削減を検討するとしています。

AMラジオ局はFMラジオ局に比べると、設備・運営コストが高く、しかもインターネットラジオの普及などで、リスナー離れが進んでいるといわれています。このため、民放はAM放送からFM放送への転換の動きがあり、NHKもその流れを考慮し、AM放送1chを削減するものと思われます」

編集部:

了解です。ラジオは、人気の語学講座がどうなるのかという声もあるようですね。ありがとうございました!

イラスト/はやし・ひろ

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特選街web編集部

1979年に創刊された老舗商品情報誌「特選街」(マキノ出版)を起源とし、のちにウェブマガジン「特選街web」として生活に役立つ商品情報を発信。2023年6月よりブティック社が運営を引き継ぎ、同年7月に新編集部でリスタート。

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