浴室は、健康運と美容運、仕事運を司る神さまが守ってくれる場所です。健康で美しくあるために浴室は清浄な空間にしましょう。カビは病原菌のひとつ。小さくてもほうっておくと、どんどん増えるので広げないことが大切です。【解説】きさいち登志子(生活コーディネーター)・久保田裕道(博士)
著者のプロフィール
きさいち登志子(きさいち・としこ)
東京都生まれ。生活コーディネーター、TU・TI編集室代表。2013年土田登志子から「きさいち登志子」に改姓。『スッキリ・簡単!「新☆お掃除」の法則』(三笠書房)、『なんで私の部屋、いつも知らぬ間にゴチャゴチャなの!?』(すばる舎)、『幸せがやってくる魔法のかたづけ術』(ジョルダン)など多数の著作のほか、雑誌・テレビなどでお掃除や生活についてのアドバイスを行う。本書ではお掃除・整理整頓についての監修を担当。
▼きさいち登志子(@tsuchitoshi)(Twitter)
久保田裕道(くぼた・ひろみち)
千葉県生まれ。國學院大學大学院博士課程後期文学研究科修了。博士(文学)。東京文化財研究所無形文化遺産部無形民俗文化財研究室長。一般社団法人儀礼文化学会事務局長。民俗芸能学会理事。著書に『神楽の芸能民俗的研究』(おうふう)、『「日本の神さま」おもしろ小事典』(PHP)、共著に『心をそだてる子ども歳時記12か月』(講談社)、『日本のしきたり30の謎』(新人物往来社)などがある。本書では神仏・神事についての監修を担当。
▼専門分野と研究論文(東京文化財研究所)
本稿は『汚い部屋がみるみる片づく! 神さまがやどる お掃除の本』(永岡書店)から一部を抜粋して掲載しています。
健康で美しくあるために浴室は清浄な空間にする!
湿気が残ると、ヌルヌルやカビの原因に。つねに換気を心がけ、汚れは見つけたらすぐに除去。広げないことが大切です。
お風呂掃除をするとどんなご利益があるの?
疲れを取り英気を養う浴室は健康・美容・仕事運がアップ
入浴は一日の疲れを取り、明日の英気を養ってくれるもの。浴室は、健康運と美容運、仕事運を司る神さまが守ってくれる場所です。ていねいに掃除し、塩を入れて清めたきれいな湯につかりパワーを高めてください。塩は、粗塩を大さじ1杯程度、または、バスソルトで香りを楽しむのもおすすめです。
目地にみつけた小さい黒カビ少しくらいなら問題ない?
カビは病原菌のひとつ。健康運がダウンする合図です
出てしまったカビ菌はほうっておくと、どんどん増え、悪臭の原因にもなります。また入浴中にカビ菌を吸うことで病気を引き起こします。浴室はリラックスして体を清浄にする場です。清潔に保ちましょう。
カビ予防のためには?
汚れと水分を残さず、換気を十分に行います
カビ発生の原因は、湿気、高温、汚れです。入浴後は浴槽の湯を排水しましょう。洗濯などに使うため残す場合は、必ずふたをしておきます。浴室から出る前には、シャワーで壁や床を流し、石けんカスなどが残らないようにすることも大切です。そのあとは、スポンジで水気をさっと取り、換気扇を回します。
シャンプーなどのお風呂グッズは、最小限のものを置くようにします。床や棚に直接置かず、水切れのいいカゴに入れて吊るしておくと、カビ・ぬめりを防げます。
バスタブの湯あかはどうしたら取れる?
湯あかがあるときはキッチンペーパーでお酢パックを
湯あか部分にお酢スプレーを染み込ませたキッチンペーパーを貼りつけます。アルカリ性の湯あかや石けんカスは、酸性のお酢と中和され、こすらなくても汚れが落ちます。ひどい場合は、重曹を振りかけてから、お酢スプレーをかけ、スポンジでこすります。
浴室のあちこちに赤いヌルヌルができてきた
ぬめりの元になる酵母菌はお酢スプレー+スポンジで
つねにぬれたままにしておくと発生してしまうのが、赤色酵母菌のロドトルラ。ぬめりの原因でもあります。お酢スプレーをかけ、スポンジで拭き取りましょう。
お風呂上がりに浴室の水分をスポンジでさっと拭いておくと乾きが早くなり、酵母菌発生の予防にもなります。
浴室の椅子や湯おけが白く汚れてきた
軽い汚れはお酢で、落ちにくい場合はクレンザーで
湯おけやタイルなどに残る白い汚れは、水分中に含まれるカルシウム成分。軽いものであれば、お酢スプレーを吹きかけ、スポンジでこすります。それでも落ちない場合は、クレンザーをかけ二層スポンジの堅い面でこすります。
シャワーヘッドを掃除したい
重曹酢の湿布がおすすめ
シャワーヘッドに重曹を振りかけ、ティッシュで包み、その上からお酢スプレーをかけます。2〜3時間放置し、ティッシュでこするように拭きます。シャワーを出し、穴に詰まった重曹や汚れを流します。
床や天井にカビを生やしてしまったら…
お酢スプレーと重曹でこすり取りましょう
カビ部分にお酢スプレーをたっぷり吹きかけ、その上から重曹をかけます。発泡した重曹を古歯ブラシでまんべんなくすり込みます。3〜4時間放置したあと、古歯ブラシでカビをこすり取るように磨き、水で十分に洗い流します。
天井の場合は、柄つきのブラシに重曹ペーストをつけ、こすります。重曹ペーストは重曹3に対し水1の割合で。3〜4時間放置したら水で十分に流します。
カビ掃除を行う場合は、カビの胞子が飛び散ることがあるので、マスクをして行いましょう。
お酢も重曹も効かないガンコなカビを取りたい!
塩素系カビ取り剤は、こすらないのがポイントです
どうしても取れないカビには、市販の塩素系カビ取り剤を使う方法もあります。塩素系カビ取り剤を使うときは、使う場所の水分を取り、カビ取り剤をつけた部分はこすらずに放置するのがポイントです。最後は水で十分に流します。
使用については、それぞれの商品に記載された注意書きをきちんと守ってください。
すのこはどう掃除する?
汚れてきたらお酢スプレーをかけ、最後はから拭きで
使用したすのこは、敷きっぱなしにせずに、立てかけておきましょう。乾燥させることでカビなどを防ぎます。
ぬめりやカビが発生してしまった場合は、お酢スプレーを吹きかけて、たわしなどでこすり落とします。水で流したあとは、乾いた布でから拭きして仕上げます。
風呂釜のお掃除の目安は?
1~2カ月に1度残り湯と重曹を使います
残り湯が、風呂釜の穴より5cm程度上の位置にくるように調整します。そこに重曹を1カップ入れ、追い焚きし、そのままひと晩おきます。
翌日排水し、もう一度同じ位置まで給水します。3分ほど追い焚きして、風呂釜内の水を浴槽に循環させてから排水します。最後に浴槽を洗いすすげば、風呂釜も浴槽もスッキリです。
排水口の詰まりはどうする?
重曹をお酢で発泡させてにおいも、詰まりもスッキリ
排水口の部品を外し、ゴミを取り除いたら、部品に重曹を振りかけてスポンジでこすり洗いします。排水口の中には、重曹1カップを振りかけ、お酢スプレーをかけます。10分ほどおいたらもう一度重曹を振りかけ、ぬるめのシャワーで十分に流します。詰まりとにおい、どちらも解消できます。
大量の髪の毛がパイプに入って詰まってしまうと、業者に頼むしか解消方法がありません。そうなる前に、排水口用の髪の毛キャッチャーなどを活用して詰まりを予防しましょう。
きれいなはずなのにくさい!
浴室以外の部分に目を向けて
においの元は浴室内だけではありません。足拭きマットやドアの通気口のほこりなどが、においやカビの原因になっていることもあります。
マットはぬれたままにせず、使用後は簡易干しします。ドアの通気口にたまったほこりは、綿棒をすべらせて取り除きます。
なお、本稿は『汚い部屋がみるみる片づく! 神さまがやどる お掃除の本』(永岡書店)から一部を抜粋して掲載しています。下記の本は、知りたい情報の全文がコンパクトにまとまった一冊です。詳しくは以下のリンクをご参照ください。
※(8)「ツキを呼ぶ神様お掃除(キッチン)」はこちら