【イヤホン(騒音性)難聴を予防】骨伝導イヤホンやネックスピーカーは難聴対策になる?

ガジェット

子供がヘッドホンで大音量の音楽を聴いていて、難聴にならないか心配だという読者からの質問に、専門家が回答する。骨伝導イヤホンやネックスピーカーなど、鼓膜に直接響かないような種類のものに替えると、イヤホン難聴を防ぐという効果はあるのだろうか。この機会に知っておくといい。

骨伝導イヤホンは難聴になるのを防ぐ?

読者からの質問

子供がヘッドホンで大音量の音楽を聴いているので、難聴にならないか心配です。そこで質問ですが、骨伝導イヤホンやネックスピーカーなど、鼓膜に直接響かないような種類のものに替えると、イヤホン難聴を防ぐという効果はあるのでしょうか?(M.Sさん 山口県 44歳)

編集部:

この質問は、フリーライターの大坪知樹さんに聞きます。

専門家の回答

専門家:

「音楽に限りませんが、限度を超えた大きな音を聴き続けることで起こる難聴を『騒音性難聴』といいます。

まず、そもそも人間が音を聴く仕組みを確認しておきましょう。

耳から入った音は鼓膜のさらに奥、内耳にある蝸牛という器官の有毛細胞で電気信号に変換され、蝸牛神経を通って脳に伝わることで、音として聴こえるようになります。この有毛細胞は、加齢でも劣化しますが、大きな音を長時間聴き続けることで壊れてしまうこともわかっています。壊れてしまった有毛細胞は、基本的には直って元に戻ることはなく、音を感じ取りにくくなり、難聴となってしまうのです。

大音量で長時間、音を聴き続けることで有毛細胞が破壊されるリスクが高まりますので、ヘッドホンなどに限らず、スピーカーでも、極端な大音量は難聴につながる危険性があります。
例えば、最近はライブハウスやコンサートでの耳栓利用も注目されており、音楽を損なわずに体を守るライブ向け耳栓というものも発売されていたりします。
ただ、スピーカーに比べても、ヘッドホンやイヤホンになると、耳の中へ直接音が入るため、難聴に陥るリスクはより高いというのが実際のところです。音量設定を控えめにする、長時間装着し続けない、ときどき耳を休めるといった注意が必要であるとWHO(世界保健機関)からも発表されています」

編集部:

なるほど。骨伝導イヤホンやネックスピーカーなどは、どうなのでしょうか?

専門家:

「骨伝導イヤホンは空気の振動ではなく、骨を振動させることで神経へ音を直接届けるため、難聴のリスクはずっと低くなります。音量設定が控えめであっても、はっきり聴こえることもメリットですね。まだ製品数は少ないですが、最近は完全ワイヤレスの骨伝導イヤホンも発売されており、使い勝手もよくなってきました。

ネックスピーカーは耳元や首元で直接音を鳴らしますので、リスクがゼロではありませんが、ヘッドホンに比べれば耳への距離があるため、多少は安心できると思います。極端な大音量だと周りにもすぐわかりますので、それとなく注意しやすいかもしれません。

もしお子様が周りの騒音を気にしてヘッドホン音量を大きくしてしまうようでしたら、騒音低減効果に優れたノイズキャンセリングヘッドホンを試してみる、というのも手ですね」

編集部:

骨伝導イヤホンなら、難聴のリスクは低いということですね。ありがとうございました!

イラスト/はやし・ひろ

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