できるだけWi-Fiの速度を上げたい、なるべく1台で家中サクサクつなぎたい、Wi-Fi 6対応のスマホやパソコンを持っている人には「Wi-Fi 6」がおすすめだ。ここでは、コスパ抜群のWi-Fi5対応ルーターやメッシュシステムについても解説する。
Wi-Fiを使う前に押さえておきたいいろいろな種類があるWi-Fiの規格や機能をスッキリ整理
規格によって最大通信速度が異なる
自宅のWi-Fi環境の改善に欠かせないのが、Wi-Fiルーター。まず知っておきたいのがWi-Fiの規格だ。下表のようにさまざまな規格があるが、最新の規格がWi-Fi6だ。これは11axとも呼ばれ、最大で9600Mbpsという高速通信に対応する。
以下、Wi-Fi5、Wi-Fi4と世代別に名称が付けられており、それ以前の世代については規格名のまま呼ばれる。なお、Wi-Fi6や5の最大通信速度はあくまでも理論値で、実際の製品で対応した製品はまだない。
●Wi-Fiの主な規格の変遷と通信速度
世代別名称 | 規格名 | 周波数帯 | 最大通信速度 |
Wi-Fi 6 | IEEE802.11ax | 2.4GHz/ 5GHz |
9600Mbps (9.6Gbps) |
Wi-Fi 5 | IEEE802.11ac | 5GHz | 6900Mbps (6.9Gbps) |
Wi-Fi 4 | IEEE802.11n | 2.4GHz/ 5GHz |
600Mbps |
– | IEEE802.11g | 2.4GHz | 54Mbps |
– | IEEE802.11b | 2.4GHz | 11Mbps |
– | IEEE802.11a | 5GHz | 54Mbps |
– | IEEE802.11 | 2.4GHz | 2Mbps |
また、Wi-Fiで利用できる周波数帯として、5Gヘルツ帯と2.4Gヘルツ帯があり、5Gヘルツ帯は障害物に弱いが電波干渉が少なく、2.4Gヘルツ帯は障害物には強いが電波干渉が生じやすいという特徴がある。
●2.4Gヘルツと5Gヘルツの違い
最新のWi-Fi 6では、2.4Gヘルツ帯と5Gヘルツ帯の両方に対応しており、双方の弱点を補える。
2.4GHz帯
・壁などの障害物に強い
・電子レンジやブルートゥースなど 同じ周波数帯を使用する製品が多く、電波が干渉しやすい
5GHz帯
・壁などの障害物に弱い
・対応する製品が少ないため、電波干渉も少なく、通信速度が速い
アンテナの数や有線LANもチェック
Wi-Fiルーター選びで、知っておきたいのは規格だけではない。同じ規格でも製品によって最大通信速度は大きく異なり、採用している技術や機能によってその差が生まれる。まず、注目したいのがストリーム数。これは、搭載されているアンテナの数とほぼ同じで、数が多いほど通信速度が速くなる。Wi-Fi6の場合、現状、8×8ストリーム(送受信とも8本のアンテナ)で約4800Mbpsの製品が最速となる。
●同じ規格でも通信速度が異なる!
特に、Wi-Fi 6やWi-Fi 5の場合、規格は同じでも、最大通信速度は製品によってかなり異なる点に注意したい。
次に、周波数帯(バンド)の数にも注目したい。5Gヘルツ帯と2.4Gヘルツ帯が一つずつのデュアルバンド対応が基本だが、5Gヘルツ帯をもう一つ別に利用できる「トライバンド」の製品もある。特に、多数の端末をスムーズに通信したいときに有効な機能だ。
●トライバンドは5Gヘルツ2本で安定通信
5Gヘルツ帯が二つと2.4Gヘルツ帯が一つ使える「トライバンド」なら、高速かつ安定した通信が期待できる。
また、回線がフレッツ光の場合、契約するプロバイダーと同じIPoE方式に対応するかも確認しよう。さらに、デスクトップパソコンやNASなどの機器を利用する場合は、有線LAN端子の速度や数もチェックしておきたい。
●有線LAN端子の数と速度も要チェック
回線が1Gbps超えなら、有線LANは10Gbps対応の端子が欲しい。端子数は4基あれば十分。
複数端末と同時通信が可能な「MU─MIMO(マイモ)」や、混雑していない周波数帯に自動で切り替える「バンドステアリング」も、押さえておきたい機能だ。なお、セキュリティ機能は機種ごとに差があり、IoT家電なども保護する機能を持った製品もある。
ワンポイント解説
IPoE方式
IPoE通信の接続方式はプロバイダーにより異なる。利用にはルーター側の対応も必須。
MU-MIMO
複数の端末との同時通信を可能とする技術で、端末が増えても速度の低下を防ぐ。
バンドステアリング
周囲のWi-Fi状況を判別し、2.4G/5Gヘルツの混雑していない帯域に振り分けてくれる。
セキュリティ機能
ルーター以外の機器もカバーする、高度なセキュリティ機能を搭載している製品もある。
今、ルーターを買うなら第一の選択肢新製品が続々登場! 高速でつながりやすい新規格、Wi-Fi 6がイチ推し
「Wi-Fi6」は光回線と相性抜群だ!
Wi-Fiルーター導入時には前もってWi-Fiの規格を必ずチェックしよう。現状、製品はWi-Fi4/5/6の3種類がほとんどで、中でも最新のWi-Fi611(11ax)は、新製品が続々登場している。下位互換性も備え、従来のWi-Fi機器も接続できる。古いルーターからの買い替えでも問題なく移行できるため、ビギナーにも安心感が高いはずだ。
最大通信速度も、9600Mbpsと極めて高速。これは、あくまで規格上の最大値だが、実際の製品でも4804Mbpsという高速な製品が発売済み。光回線の高速性を損なわず、ワイヤレス通信を実現できる点は、Wi-Fi6ならではのアドバンテージだ。
ただし、注意したいのがWi-Fi6で通信を行うには、子機側も同規格に対応している必要がある点。
Wi-Fi 6はこんな人におすすめ!
・できるだけWi-Fiの速度を上げたい
・なるべく1台で家中サクサクつなぎたい
・Wi-Fi 6対応のスマホやパソコンを持っている
・Wi-Fi 5のルーターから買い替えたい
現状、Wi-Fi6が使える子機(スマホやパソコンなど)は、Wi-Fi5ほど多くはないが、アップルのiPhoneが2020年発売モデルがすべてWi-Fi6に対応するなど、今後の普及は間違いない。今、Wi-Fi6ルーターを選ぶ価値は大いにあるだろう。
●Wi-Fi 6ルーターはここがすごい!
規格上は、Wi-Fi 6がWi-Fi 5を上回る。ただし、Wi-Fi6の真価を発揮するには、スマホやパソコンなど、子機側も同規格に対応している必要がある。
バッファロー・WXR-5950AX12の場合
■5GHz帯も2.4GHz帯も速い!
5GHz帯→4803Mbps
2.4GHz帯→1147Mbps
■同時接続台数も多い!
→スマホなど子機の同時接続台数8台
バッファロー・WSR-2533DHP3の場合
■最速でもWi-Fi 6の半分以下!
5GHz帯→1733Mbps
2.4GHz帯→800Mbps(11n)
■同時接続台数も少ない
→スマホなど子機の同時接続台数4台
●Wi-Fi 6対応製品がすでに数多く登場!
スマホは、ハイエンドはもちろん、エントリー機のiPhone SEまで幅広くWi-Fi 6に対応。パソコンでも、最新モデルの多くが対応している。
スマートフォン
アップル
iPhone SE
(第2世代)
2020年モデルはすべてWi-Fi 6に
パソコン
マイクロソフト
Surface Laptop Go
人気のSurfaceも続々対応
ハイエンドモデルでは4800Mbps超え!
では、Wi-Fi6ルーターを選ぶ際に押さえておきたいポイントを解説していこう。まず、Wi-Fi6ルーターは「ハイエンド」「ミドル」「エントリー」といった具合に、大きく3クラスに分かれる。当然、ハイエンドほど高性能だが、特に注目したいのは「速度」「つながりやすさ」の二つだ。
Wi-Fi6の場合、ハイエンドで4804Mbps、ミドルで2402Mbps、エントリーで1201Mbpsの最大通信速度を実現。また、ストリーム数が多いほどハイエンドとなり、最大で8×8ストリームの製品がある。
さらに、Wi-Fi6では5Gヘルツ帯と2.4Gヘルツ帯の二つの周波数帯(バンド)への対応も必須要件。したがって、そもそも障害物や電波干渉にも高い耐性があるが、さらにつながりやすさを重視するなら、もう一つ5Gヘルツ帯を使える「トライバンド」対応の製品を選ぶのも手だ。
もっとも、Wi-Fi6自体には、省電力で、混雑に強いという持ち味もある。ハイエンドモデルを選ぶにこしたことはないが、ミドルクラスやエントリーモデルでも最新規格のメリットを十分享受できるはずだ。
●ハイエンドは4800Mbps以上の超高速!
最大通信速度が4804Mbpsと速く、8本のアンテナを搭載したり、トライバンドに対応したりで高性能化を実現。
NEC
Aterm WX6000HP
実売価格例:3万1680円
最大通信速度:4804Mbps
ASUS
RT-AX92U
実売価格例:3万5530円
最大通信速度:4803Mbps
●ミドルクラスでも2402Mbpsと速い!
ミドルクラスでも、Wi-Fi 5のハイエンドである1733Mbpsを軽く凌駕する2402Mbpsのハイスピードを誇る。
アイ・オー・データ
WN-DAX3600XR
実売価格例:2万7280円
最大通信速度:2402Mbps
TP-Link
Archer AX50
実売価格例:1万2550円
最大通信速度:2402Mbps
エントリークラスの1201Mbpsだと遅く感じられるかもしれないが、Wi-Fi5に比べ、実効速度も速いとされ、実力は十分だ。
●エントリーはWi-Fi 5並みの手ごろさ
エントリーなら1万円前後でWi-Fi 6が入手できる。最大通信速度は1201Mbpsだが、スマホ中心であれば十分だ。
バッファロー
WSR-1800AX4
実売価格例:8800円
最大通信速度:1201Mbps
ネットギア
AX1800 RAX20
実売価格例:1万3310円
最大通信速度:1201Mbps
●Wi-Fi 6ルーターへの交換手順
(1)ONUやホームゲートウェイの電源を切る
(2)次に、新しいルーターとホームゲートウェイをつなぐ。
(3)Wi-Fiルーターの電源を入れる
(4)スマホやパソコンなど
ハイエンドモデルでもリーズナブルな価格
高性能でコスパ抜群のWi-Fi 5対応ルーターもねらい目!
少しでもリーズナブルに快適なWi-Fi環境を手に入れたいなら、値下げが続き、コスパが抜群となったWi-Fi5対応のルーターをねらいたい。
Wi-Fi5(11ac)は、規格上の最大通信速度6900Mbpsで、実際の製品では、多くのメーカーで1733Mbpsが上限。Wi-Fi6には及ばないが、それでも光回線の高速通信を扱える実力は十分ある。
Wi-Fi 5はこんな人におすすめ!
・手持ちのルーターがWi-Fi 4(11n)など古い
・あまりコストをかけずWi-Fiの速度をアップしたい
・Wi-Fi 5対応のスマホやパソコンを持っている
また、Wi-Fi6本来の高速通信を実現するには、スマホやパソコンなど、子機側も同規格に対応する必要がある。つまり、手持ちの機器がWi-Fi5以前にしか対応せず、当面、Wi-Fi6対応製品の購入予定もないなら、Wi-Fi6ルーターを急いで導入する必要性は低いといえる。
Wi-Fi5ルーターは最大通信速度がハイエンドで1733Mbps、ミドルで1300Mbps、エントリーで867Mbpsとなる。
中でも、性能や機能が十分で値下がり率の高いハイエンドモデルがおすすめ。
●ハイエンドでも1万円前後で買える!
1733Mbpとスピードは文句なし。それでいて価格は1万円前後とお得。トライバンドでも1万円台前半だ。
アイ・オー・データ
WN-TX4266GR
実売価格例:1万4770円
最大通信速度:1733Mbps
バッファロー
WSR-2533DHP2L
実売価格例:8330円
最大通信速度:1733Mbps
●ミドルクラスは5000〜6000円前後
ミドルクラスといっても最大通信速度は1Gbpsを優に超えており、光回線でも十分運用できる。
NEC
Aterm WG1800HP4
実売価格例:6578円
最大通信速度:1300Mbps
TP-Link
Archer C80
実売価格例:5380円
最大通信速度:5380Mbps
一方、エントリークラスは、光回線の高速通信を扱うには少々荷が重いので、慎重に選びたい。
●エントリーなら5000円以下でOK
最大通信速度は1Gbpsに満たないが、リーズナブルさは格別。スマホだけなど、子機が少ない人向けだ。
ASUS
RT-AC59U
実売価格例:4980円
最大通信速度:867Mbps
エレコム
WRC-1167GS2
実売価格例:4530円
最大通信速度:867Mbps
●Wi-Fi 5のスマホやパソコンもまだまだ現役
スマホでは、Wi-Fi 5を採用するモデルは今なお多い。パソコンも上位モデルはともかく、下位モデルではWi-Fi 5が健在だ。
スマートフォン
Google
Pixel 5
次世代携帯通信規格5Gに対応
パソコン
NEC
LAVIE N1515/AA
最大通信速度は433Mbps
ルーター1台ではつながらない部屋や場所がある
家中快適にWi-Fiをつなぎたいなら、メッシュシステムに替えるべし!
たとえ最新のWi-Fi6対応ルーターといえども、2階建て住居などの広範囲を1台だけで漏れなくカバーするのは厳しい。どうしても、Wi-Fiがつながりにくかったり、速度が極端に遅くなったりする場所があるものだ。
そんなときは、メッシュWi-Fiシステムに買い替えるといい。親機のルーターと中継機(サテライト)を組み合わせることで電波の網目を張り巡らせ、広大な無線ネットワークを構築できる。
また、親機と中継機があると、両者のSSID(Wi-Fi製品を特定するための名称(ID)で、Wi-Fiルーターでは本体の底面などに記載されている。)を切り替えてつなぐ必要があるが、メッシュでは2台とも同じSSIDなので、区別なく接続できる。
メッシュはこんな人におすすめ!
・家の中に電波の届かない場所がある
・中継機を設置したが、あまり速くならない
・スマホやパソコン、AV機器などWi-Fiにつなぐ製品を多く持っている
さらに、携帯電話の基地局のようなハンドオーバー技術を搭載しており、途切れることのないWi-Fi通信を実現している。
●Wi-Fi 6対応機も続々登場!
最新のWi-Fi6に対応したメッシュルーターなら、光回線の高速通信を広範囲で利用できる環境を構築できる。
ネットギア
Orbi WiFi 6 Mini RBK752
実売価格例:6万5782円
最大通信速度:2402Mbps
エレコム
WMC-2LX-B
実売価格例:2万2880円
最大通信速度:1201Mbps
●Wi-Fi 5対応モデルは選択肢豊富!
Wi-Fi 6より速度は落ちるが、バリエーションは豊富。中継機は設置が手軽なコンセント直付けタイプもある。
バッファロー
WTR-M2133HS/E2S
実売価格例:3万9950円
最大通信速度:866Mbps
アイ・オー・データ
WN-DX1167GREX
実売価格例:1万1800円
最大通信速度:866Mbps
非常に便利だが、注意したい点が二つある。まず、メッシュの利用には、親機と中継機ともメッシュ対応が必要という点。次に、異なるメーカー間での互換性がほとんどないという点だ。
ただし、初めて導入する際は、親機と中継機がセットの製品を選ぶため、さほど互換性を気にする必要はない。
●メッシュは専用アプリで設置・設定する
(1)ONUやホームゲートウェイの電源を切る
(2)購入したWi-Fiルーター(親機)をホームゲートウェイとつなぐ
(3)Wi-Fiルーターの電源を入れる
(4)中継機を設置し、スマホアプリをインストール
(5)アプリに従い、中継機の接続を確認する
■解説/篠原義夫(ガジェットライター)
これをそろえよう!Wi-Fiルーター&周辺機器
速くて快適!Wi-Fi 6 対応ルーター
2019年発売のiPhone 11以降、すでに最新のスマホの多くにはWi-Fi 6が採用されているので、それに合わせるにはWi-FiルーターもWi-Fi 6対応が望ましい。また、光回線業者からレンタルしているホームゲートウェイの有線LANが10Gbpsに対応しているならば、Wi-FiルーターのWAN(INTERNET)端子も10GBASE-Tに対応した製品を選ぶといいだろう。
アイ・オー・データ
WN-DAX3600XR
実売価格例:2万7280円
最大速度 | 最大速度 | ストリーム | 有線LAN |
2402 Mbps (5GHz) |
1150 Mbps (2.4GHz) |
4×4 | 10G bps |
10GbpsのLAN端子を2基搭載した高機能モデル
5Gヘルツ帯の送受信アンテナを4本備え、最大通信速度2402MbpsのWi-Fi 6ルーター。高速光回線での使用を考慮して、INTERNET端子と有線LAN端子に一つずつ10GBASE-Tの端子を採用している。MU-MIMOやビームフォーミングといった高級機に必要な機能も完備している。IPv6通信に必須な「IPoE」接続の各方式にも対応している。
バッファロー
WXR-5700AX7S
実売価格例:2万7890円
最大速度 | 最大速度 | ストリーム | 有線LAN |
4803 Mbps (5GHz) |
860 Mbps (2.4GHz) |
4×4 | 10G bps |
4803Mbpsの高速Wi-Fiと10Gbpsの高速LANに両対応
4本の外付け大型アンテナを装備したWi-Fi 6ルーター。バンド幅160Mヘルツに対応しており、Wi-Fi 6の最大通信速度は4803Mbpsとなる。実行通信速度が1Gbpsを超える高速光回線に対応するため、INTERNET端子には10GBASE-Tが採用されている。MU-MIMO、バンドステアリング、ビームフォーミングなど、機能も充実している。
ASUS
RT-AX92U
実売価格例:3万5530円
最大速度 | 最大速度 | ストリーム | 有線LAN |
4804 Mbps (5GHz) |
400 Mbps (2.4GHz) |
4×4 | 1G bps |
4804Mbpsの高速とトライバンドを小型ボディに組み込んだ意欲作
約15センチ四方の小型筐体ながら、5Gヘルツ帯は4804MbpsのWi-Fi 6と867MbpsのWi-Fi 5の2系統、400Mbpsの2.4Gヘルツを1系統の合計3系統を持つトライバンド機である。ゲーム用途で遅延を減らす機能や、同社独自のメッシュに対応した機能など、盛りだくさんの内容となっている。
NEC
Aterm WX6000HP
実売価格例:3万1680円
最大速度 | 最大速度 | ストリーム | 有線LAN |
4804 Mbps (5GHz) |
1147 Mbps (2.4GHz) |
8×8 | 10G bps(※) |
TP-Link
Archer AX20
実売価格例:9680円
最大速度 | 最大速度 | ストリーム | 有線LAN |
1201 Mbps (5GHz) |
574 Mbps (2.4GHz) |
2×2 | 1G bps |
最大速度 | 最大速度 | ストリーム | 有線LAN |
1201 Mbps (5GHz) |
574 Mbps (2.4GHz) |
2×2 | 1G bps |
最大通信速度を1201Mbpsに抑え、1万円切りの価格を実現!
2ストリームの1201Mbpsに対応したエントリーモデル。最新スマホと同じスペックなので、必要十分といえる。ビームフォーミングや、周囲の電波状況に合わせて5Gヘルツ帯と2.4Gヘルツ帯を自動的に使い分ける「スマートコネクト」といった、安定性に貢献する機能も豊富に搭載されている。
ネットギア
AX5400 NIGHTHAWK RAX50
実売価格例:2万1780円
最大速度 | 最大速度 | ストリーム | 有線LAN |
4804 Mbps (5GHz) |
574 Mbps (2.4GHz) |
4×4 | 1G bps |
4804Mbpsの高速で4K動画もバッチリ! 家庭内の機器も保護
5Gヘルツ帯4×4ストリームで最大通信速度は4804MbpsとなるWi-Fi 6ルーター。2.4Gヘルツ帯の最大通信速度は574Mbpsと控えめなぶん、価格を抑えている。Wi-Fiルーターだけでなく、家庭内のデジタル機器を総合的に保護する「NETGEAR Armor」を装備しており、セキュリティ面でも万全。
■解説/福多利夫(フリーライター)
家中つながる!メッシュシステム
メッシュシステムとは、Wi-Fiルーターと専用の中継機(「サテライト」など呼び方はさまざま)を組み合わせて、Wi-Fiが利用できるエリアを広くする仕組み。単体のWi-Fiルーターと汎用の中継機を組み合わせるより高速かつ途切れのない通信が可能。最近では、Wi-Fi 6対応モデルも登場し、ますますラインアップが充実してきた。以下、各社の注目モデルを紹介しよう。
エレコム
WMC-2LX-B
実売価格例:2万2880円
最大速度 | 最大速度 | ストリーム | 有線LAN |
1201 Mbps (5GHz) |
574 Mbps (2.4GHz) |
2×2 | 1G bps |
Wi-Fi 6とメッシュに対応したお手軽セットモデル
独自のメッシュシステム「e-Mesh」を採用したWi-Fi 6ルーター1台と中継機1台のセットで、最大通信速度は1201Mbpsとなる。電源を入れると自動的にメッシュネットワークを構築する機能を搭載しており、めんどうな設定は不要なのがうれしい。ルーター、中継機ともに2基のLAN端子を備える。トレンドマイクロの総合セキュリティ機能も付加されている。
ネットギア
Orbi WiFi 6 Mini RBK752
実売価格例:6万5780円
最大速度 | 最大速度 | ストリーム | 有線LAN |
2402 Mbps (5GHz) |
574 Mbps (2.4GHz) |
4×4 | 1G bps |
メッシュ+Wi-Fi 6+トライバンドの全部入りモデル
ッシュシステムの先駆者である、ネットギアのWi-Fi 6対応モデル。ルーターと中継機の通信に使われる5Gヘルツ帯2402Mbpsを1系統、スマホなどの端末が使う5Gヘルツ帯1201Mbpsと2.4Gヘルツ帯574Mbpsを1系統ずつ採用するトライバンドに対応。MU-MIMOとビームフォーミングを搭載。ルーターに三つ、中継機に二つのLAN端子も備える。
バッファロー
WTR-M2133HS/E2
実売価格例:
最大速度 | 最大速度 | ストリーム | 有線LAN |
866 Mbps (5GHz) |
400 Mbps (2.4GHz) |
2×2 | 1G bps |
子機2台セット&トライバンド対応で3階建てでもバッチリつながる!
トライバンドのWi-Fiルーターと、デュアルバンドの中継機をセットにしたWi-Fi 5のメッシュシステム。同社独自のメッシュ機能により、中継機を介した通信でも速度が低下しにくい。ウイルスなどの不正通信を検知する「ネット驚異ブロッカーPremiu
m」が搭載され、1年間は無料で利用できる。
ASUS
ZenWiFi CT8
実売価格例:2万8600円
最大速度 | 最大速度 | ストリーム | 有線LAN |
1733 Mbps (5GHz) |
400 Mbps (2.4GHz) |
4×4 | 1G bps |
トライバンド&最大1733Mbpsの高速Wi-Fi 5で家中が快適通信
Wi-Fi 5のメッシュシステムだが、同社のWi-Fi 6対応機種より価格がこなれている。5Gヘルツ×2系統、2.4Gヘルツ×1系統のトライバンドで、1733Mbpsの5Gヘルツ帯をルーターと中継機の通信用として占有。独自技術の「AiMesh」とトライバンドの組み合わせで、家中どこでも高速通信が可能だ。
TP-Link
Deco X20
実売価格例:2万1480円
最大速度 | 最大速度 | ストリーム | 有線LAN |
1201 Mbps (5GHz) |
574 Mbps (2.4GHz) |
2×2 | 1G bps |
リーズナブルな価格でWi-Fi 6に対応したコンパクトモデル
ルーター、中継機ともに5Gヘルツ帯2ストリームのWi-Fi 6対応メッシュシステム。最大通信速度は1201Mbpsだが、コンパクトな筐体と、手ごろな価格で気軽にメッシュシステムを導入できる。初期設定は専用のスマホアプリから簡単に行える。デザインもシンプルでインテリアになじみやすい。
アイ・オー・データ
WN-DX1167GREX
実売価格例:1万1800円
最大速度 | 最大速度 | ストリーム | 有線LAN |
867 Mbps (5GHz) |
400 Mbps (2.4GHz) |
2×2 | 1G bps |
コンセント直付けの中継機とセットで買ってすぐに使える買い得モデル
メッシュ対応のWi-Fi 5ルーターとコンセント直付けタイプの中継機のセット。ペアリング済みで出荷されるため、特別な設定は不要。ネット回線もルーターに回線をつなぐだけで自動設定されるため、買ってすぐにWi-Fiを使うことができる。スペックは低いが、1万円そこそこで入手できる買い得機だ。
コスパ抜群!Wi-Fi5対応ルーター
Wi-Fi 5は、一世代前の規格であるが実力的にはまだまだ現役。特に、自宅の光回線がさほど高速ではない(実効速度が200Mbps程度まで)場合、Wi-Fi 5のルーターがボトルネックになって速度低下するということはない。何よりWi-Fi 5のWi-Fiルーターは、価格がお手ごろ。しかも、現在でも機能が充実した新製品が発売されるほど熱いジャンルである。
NEC
Aterm WG2600HP4
実売価格例:1万970円
最大速度 | 最大速度 | ストリーム | 有線LAN |
1733 Mbps (5GHz) |
800 Mbps (2.4GHz) |
4×4 | 1G bps |
Atermで初めてメッシュに対応したハイエンドモデル
2020年10月に発売になった最新モデルで、同社で初めてメッシュに対応した4ストリームWi-Fi 5ルーター。最大通信速度は1733Mbps。搭載されるアンテナは、単体で全方位に安定した電波を飛ばす「ワイドレンジアンテナPLUS」を採用している。同社のメッシュ対応中継機(または中継機能付きのルーター)を別途用意すれば、最大9台の中継機でネットワークが組める。
バッファロー
WSR-2533DHPL2
実売価格例:8330円
最大速度 | 最大速度 | ストリーム | 有線LAN |
1733 Mbps (5GHz) |
800 Mbps (2.4GHz) |
4×4 | 1G bps |
1733Mbpsの高速ながら、1万円以下の高コスパモデル
最大通信速度1733MbpsとなるWi-Fi 5ルーター。従来機の改良型で、フレッツ光のIPoE接続サービス「v6プラス」などに対応している。アンテナは送受信とも4本で、MU-MIMOとビームフォーミングEXに対応している。既存のWi-Fiルーターから設定を引き継ぐ「無線引っ越し機能」やQRコードで初期設定が行える「かんたんQRセットアップ」など、親切設計を採用。
ASUS
RT-AC59U
実売価格例:4980円
最大速度 | 最大速度 | ストリーム | 有線LAN |
867 Mbps (5GHz) |
600 Mbps (2.4GHz) |
2×2 | 1G bps |
外部アンテナ搭載で安定通信!2.4Gヘルツが速い買い得モデル
5Gヘルツ帯が2ストリームで理論値867Mbps、2.4Gヘルツ帯が4ストリームで600Mbpsと、比較的2.4Gヘルツの性能が重視されたWi-Fi 5ルーター。大型の外部アンテナを4本装備しており、通信強度の調整が可能かつ安定性が高い。子供のネット利用時間を制限する機能が搭載されている。
アイ・オー・データ
WN-DX1200GR
実売価格例:4520円
最大速度 | 最大速度 | ストリーム | 有線LAN |
867 Mbps (5GHz) |
300 Mbps (2.4GHz) |
2×2 | 1G bps |
独自の「360コネクト」技術搭載で電波が遠くまで届く高機能モデル
上下左右奥行きの360度全方向に電波を飛ばす平面アンテナ技術「360コネクト」を採用。5Gヘルツで2×2の867MbpsとなるWi-Fi 5ルーターだ。MU-MIMOやビームフォーミングにも対応。IPoEの接続にも対応しており、ケーブルを差し込んだネット回線の種別を自動判別/自動設定してくれる。
TP-Link
Archer A6
実売価格例:3360円
最大速度 | 最大速度 | ストリーム | 有線LAN |
867 Mbps (5GHz) |
300 Mbps (2.4GHz) |
2×2 | 1G bps |
IPoE対応&外部アンテナ搭載で3000円台の激安価格を実現!
5Gヘルツ帯867Mbps、2.4Gヘルツ帯300MbpsのWi-Fi 5ルーター。4本の大きな外部アンテナで安定した通信が可能だ。超お手軽価格ながら、MU-MIMOとビームフォーミング、最新暗号化規格の「WPA3」にも対応。さらに、フレッツ光のIPoE IPv6オプション(v6プラスなど)にも対応している。
エレコム
WRC-1167GS2
実売価格例:4530円
最大速度 | 最大速度 | ストリーム | 有線LAN |
867 Mbps (5GHz) |
300 Mbps (2.4GHz) |
2×2 | 1G bps |
ハイパワーアンテナで効率的な通信を実現したお手ごろモデル
最大通信速度867MbpsとなるWi-Fi 5ルーター。IPoE接続に幅広く対応しており、これから導入しても安心して使える。内蔵するハイパワーアンテナはDXアンテナと協業したもの。ビームフォーミングZやMU-MIMO、設定引っ越しや回線種別自動判定など、必要な機能はすべて搭載されている。
より快適なネット通信を可能にする中継機や子機のおすすめ機はこれ!
Wi-Fiの到達距離を延ばしたい場合、メッシュほど大げさに考えるのではなく、中継機を使うことで、電波が届かない場所を解消できる場合もある。Wi-Fi6対応からコンパクトな電源コンセント直差しタイプまで幅広くそろっているので、検討しよう。
また、Wi-Fiルーターと通信する側の性能にも気を配る必要がある。Wi-Fiルーターと通信する代表的な端末は、スマホやパソコンだが、これらの性能が十分でないと速度は出ない。
特に気をつけたいのは、パソコン内蔵のWi-Fi機能。少し前の製品だとWi-Fi5より前のWi-Fi4(11n)が採用されていたりする。その場合、USB接続のWi-Fi5子機を使えば、通信速度を上げることができる。
エレコム
WTC-1167US
実売価格例:5320円
最大通信速度:867Mbps
中継機
モバイルバッテリーとつないで使える超スリムモデル
手持ちのUSB電源アダプターなどとつなげられるWi-Fi 5中継機。サイズに似合わずバンドステアリングやビームフォーミングZ、MU-MIMOといった機能を搭載。親機の電波の強さも、LEDの光り方で判別できる。
ネットギア
AX1800 EAX20
実売価格例:1万2830円
最大通信速度:1201Mbps
中継機
Wi-Fi6&メッシュ対応の高性能モデル
Wi-Fi 6&メッシュ対応の中継機。最大通信速度は1201Mbpsで、複数の端末をつないでも速度低下しにくい。同社のルーターと組み合わせるのが理想だが、他社ルーターとも中継機として利用できる。
アイ・オー・データ
WN-AC1300UA
実売価格例:6710円
最大通信速度:867Mbps
子機
1300Mbpsの通信でデスクトップも高速化
4本の大型アンテナが特徴的なWi-Fi 5のUSB接続子機。5Gヘルツ帯は1300Mbpsのハイスペックを実現。USB3.1 Gen1でパソコンと接続した場合、実効速度は1Gbpsを超えて、有線LAN以上の性能となる。据え置きのデスクトップパソコンに最適。
TP-Link
Archer T2U V3
実売価格例:1580円
最大通信速度:867Mbps
子機
ノートパソコンの通信をスッキリ高速化するUSB子機
5Gヘルツ帯433Mbpsの速度に対応したUSB接続のWi-Fi 5子機。USBメモリーより小型の本体だが、デュアルバンドで通信速度と安定性は十分。2.4Mbps帯にしか対応していないパソコンをアップグレードできる。
コンバーター、ケーブル、ハブなどにもしっかり気を配るべし!
Wi-Fiを充実させるには、脇役的な機器にも気を配りたい。
例えば、有線LANしか装備していない機器を無線LAN(Wi-Fi)に接続するコンバーターの場合、5Gヘルツ帯と2.4Gヘルツ帯に両対応した製品を使うと、速度低下を招きにくい。
TP-Link
RE505X
実売価格例:7590円
コンバーター
Wi-Fi 6対応で1201Mbpsの高速接続が可能!
コンバーター機能も備えたWi-Fi 6の中継機。コンセント直差しタイプで本体側面にGビットの有線LAN端子が1口装備されている。最大通信速度は5Gヘルツ帯で1201Mbpsとなっている。
バッファロー
WEX-1166DHPS
実売価格例:5430円
コンバーター
コンセント直差しで気軽に有線LANを無線化!
Wi-Fi 5に対応したコンバーター機能搭載の中継機。最大通信速度867Mbpsで、5Gヘルツ帯と2.4Gヘルツ帯対応により通信速度の低下を防ぐ。コンセント直差しなので、テレビの近くなどにも設置しやすい。
Wi-Fiルーターの有線LAN端子の数が足りないときなどに使うのが、スイッチングハブ。現在はギガビット(1Gbps)対応がほとんどだが、将来を見据えると、10Gビット対応の機器も検討するといいだろう。
バッファロー
LXW-10G2/2G4
実売価格例:2万6960円
スイッチングハブ
10Gbpsなどの1Gbps超え通信に対応したハイスペックモデル
4基のポートすべてが高速光回線に対応の10Gbps(10GBASE-T)や5Gbps/2.5Gbpsの「マルチギガ」に対応したスイッチングハブ。10Gbpsの超高速回線をロスなくパソコンに分配するには、このクラスのスイッチングハブが必要となる。
最後に注意したいのが、有線LANのケーブル。これはLANの速度規格に合わせて、使うケーブルのランクが決められている。最低でも「CAT6A」、できれば「7」を用意しておきたい。
サンワサプライ
KB-FL7
実売価格例:1370円(5m)
LANケーブル
超高速通信対応で扱いやすいフラットケーブル
10Gbpsのデータ通信(10GBASE-T)に完全対応したカテゴリー7(CAT7)のLANケーブル。家庭内でケーブル敷設するのに適した薄さ2.2ミリのフラットタイプ。爪折れ防止カバーが付いているので、多少ラフに扱っても壊れない。
※価格は記事作成時のものです。
■解説/篠原義夫(ガジェットライター)