写真を撮ることは、子どもとコミュニケーションを取る大切な手段の一つになります。みんなと共有できるのも写真の魅力です。日常の写真でも家族にとっては特別な、思い出に残したい瞬間です。私は、撮影に一眼レフのCanon「EOS 6D Mark II」を使用していますが、大事なのは被写体への愛。子どもを愛する親だからこそ撮れる写真に、道具や技術は敵いません。そして、たくさん撮ることも大切。幸せを感じた瞬間を切り取り続けましょう。撮るほどに上達し、カメラの設定法も自然に身に付きます。【解説】きなこ(インスタグラマー)
著者のプロフィール
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きなこ
夫と息子との3人暮らし。“無理せず、子どもと過ごす日常を一緒に楽しむ”をモットーに、子育てや暮らしのアイディアをSNSやブログで発信している。フォトグラファーとして家族写真の撮影会を開く他、ライターとしても活躍。インスタグラムでは16万人以上のフォロワーを持つ。「3年育児日記」やオリジナルランドセルなど、育児関連グッズのプロデュースも数多い。本書が初の著書となる。
▼つづる(暮らしと育児のブログ)
▼kinako_710(Instagram)
本稿は『こどもとあそぶくらす 親子でつくる楽しい「おうち時間」』(KADOKAWA)から一部を抜粋して掲載しています。
記念写真ではない「日常」を撮る理由
何気ない毎日を特別な思い出に変えてくれる家族写真
もともと好きだった写真を撮ること。カメラは、私の育児を何十倍も楽しいものにしてくれています。
成長が目まぐるしい0歳からの一年間には、しぐさ・表情・寝返りなど、たくさんの「はじめて」がありました。もの言わぬ息子にカメラを向け、話しかけながら撮影していると、まるで会話でもしているよう。ファインダー越しに声をかけると、息子は笑顔を返してくれたり、「あー」「うー」と返事をしてくれたり。
写真を撮ることは、私にとって息子とコミュニケーションを取る大切な手段の一つに。日々成長し、変化していく表情や仕草に、敏感に気付くことができました。そんな幸せな「気付き」を夫や祖父母と共有できるのも、写真の魅力です。
育児をしていると、悩み、落ち込むことも多々あります。そんな時、撮影してみることで、一呼吸置けたり、その場を客観的に見て笑えたり。後になって見返すと、面白くてかわいい思い出の一ページになるものです。
私が撮る家族写真は、ちゃんとした記念写真ではなく、息子と夫が朝そっくりな顔で眠っているところ、こたつで一緒にくつろいでいるところなど、なんでもない日常の写真が大半。そんななんでもない光景が、家族にとっては特別であり幸せな、思い出に残したい瞬間です。
私たち夫婦が息子を心から大切に思っている気持ちを一枚一枚に込め、いつか息子が大きくなって見返した時、その気持ちが優しく伝わればいいなと思うのです。
困ったことも楽しい思い出に、何気ない毎日も特別にしてくれる写真。いつか「もう撮らんといて〜」と言われるその日まで、たくさん撮らせてね。
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生まれてすぐ、まだ新生児の小さな息子。赤ちゃんのいる、この優しくて愛おしい空気感も一緒に残したくて、シャッターを切りました。
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夢の世界へいってらっしゃい。今日1日を振り返りながら、また明日もいっぱい笑顔で過ごせますようにとの思いを込めて、パシャリ。
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カメラを向けると、「どう? この足!」と言わんばかりのポーズを決めてくれました。思わずメロメロになりましたが、撮影はバッチリ。
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スマホでも可愛く撮れる方法
▼我が子の“かわいい!”を上手に撮る10のコツ
私は、撮影に一眼レフのCanon「EOS 6D Mark II」を使用していますが、大事なのは被写体への愛。子どもを愛する親だからこそ撮れる写真に、道具や技術は敵いません。そして、たくさん撮ることも大切。幸せを感じた瞬間を切り取り続けましょう。撮るほどに上達し、カメラの設定法も自然に身に付きます。
綺麗な写真を残すには、簡単な編集作業もポイント。スマートフォンの編集機能や「VSCO」「Adobe Photoshop Fix」などの編集アプリを使い、「明るさ」で最大限明るくし、「水平」で上下左右の位置を整えます。フィルターを使えば雰囲気のアレンジも。
(1)自然光で撮る
きめ細かい肌の質感や柔らかい雰囲気を出すには、自然光で撮るのがベスト。明るい日中にレースカーテン1枚を閉じ、柔らかな光を取り込んで撮影します。カメラの露出補正機能を使って明るめに撮ると、さらに綺麗に。
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(2)水平を意識する
カメラをまっすぐ構え、上下左右の水平をしっかりとって撮影。真上から撮る「真俯瞰」写真の場合は、左右の水平を意識し、地面と水平に構えます。一方、あえてカメラを斜めに構えて撮ると、躍動感のある写真に。
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(3)明るい場所で撮る
明るい場所で撮影することで、ぶれずにピントの合った、綺麗な写真に。カメラやスマートフォンをしっかり手で支え、動かないようにすることも大切。
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(4)いろんなアングルで撮る
真上・頭側・足側・斜めから、抱っこをしている状態で…と角度を変えてみると、写真の雰囲気が激変。子どもの視点に合わせて寝転がり、しゃがんで撮るのも◎。子ども視点の世界を表現できます。
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(5)背景にこだわって撮る
白い壁などの無の背景や、お花畑などの美しい背景で撮ると、被写体を際立たせることができます。逆に、おでかけ先やイベント時の賑やかな様子を背景にすると、その時の感情や空気感を思い出せる1枚になります。
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(6)構図を意識して撮る
画面の中央に写すだけではなく、あえて子どもを端に寄せて余白を作ると、絵になる写真になることも。スマートフォンで撮影する時は、縦長よりスクエアで撮影する方が、水平や構図を意識しやすいのでおすすめ。
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(7)小物を使って撮る
子どものお気に入りのぬいぐるみやおもちゃと一緒に撮ると、後で見返した時に懐かしくなります。撮影小ものとしては、シャボン玉に注目。生き生きとした表情、幻想的な雰囲気が相まって、かわいい写真が撮れます。
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(8)子どもに話しかけながら撮る
笑顔を引き出すためには、ファインダーやモニター画面をのぞかず、子どもの顔を見たままシャッターを切ること。話しかけながらリラックスさせます。赤ちゃんの場合、いつもより高い・低いなど声色を変えるのも効果あり。
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(9)動きの止まる一瞬を狙う
ハイハイ・つかまり立ちなどの動きが出ると、写真はより楽しいものに。カメラの連写機能を使い、動きが止まる一瞬を狙って撮るのがポイント。名前を呼ぶなどして、こちらを見た瞬間に撮るのもよし。
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(10)自分がすばやく動く
どの位置に立ってカメラを向けたら良い写真が撮れるかを瞬時に考え、すばやく動き、先回りしながら撮ります。
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二度と見られない「一瞬の姿」が成長記録に
多彩な表情を切り取ってかけがえのない思い出を残す
子どもは、日々できることがどんどん増えていきます。それと同時に、いつの間にか消えてしまう仕草や表情も増えていきます。全力で泣く顔、歯のない口や生えかけの口、離乳食でまわりがドロドロになった口…、成長すると二度と見られない一瞬の姿を残して、貴重な成長記録にしてあげてください。
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「子どもにグッと寄ってアップ」「少し離れた距離から遠目に」「手や足などのパーツだけ」など撮影のバリエーションを増やし、その時だけの「かわいい」を集めましょう。
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抱っこ中や授乳中のママ目線の写真は、見返した時に愛おしさがあふれます。新生児の沐浴シーンや赤ちゃんのオムツ姿など、赤ちゃんの時限定の小さな裸の写真も記念になります。
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笑顔の写真だけでなく、怒った顔・泣き顔・変顔・変なポーズをしている写真もあると楽しいです。絵を描いている時、ブロックを組み立ててあそんでいる時など、カメラ目線ではない集中している顔も素敵♪
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子どもだけの写真が多くなりがちですが、両親・祖父母と一緒に写った写真もたくさん残しましょう。見返した時、たくさんの人から愛されていたことが分かるし、「かーちゃんが若い!」なんて、みんなで盛り上がるのも一興。
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0歳の間、生後1ヵ月・2ヵ月・3ヵ月…と毎月赤ちゃんを撮影する“マンスリーフォト”に挑戦。布団の上に寝ている赤ちゃんの隣に、月齢の数字を書いた紙や黒板を置いたり、お花や積み木などで数字を作って撮影したり、工夫するとかわいいです。同じ角度で撮り続けることで、成長がよく分かります。同じ服やアイテムで撮影するのも◎。
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なお、本稿は『こどもとあそぶくらす 親子でつくる楽しい「おうち時間」』(KADOKAWA)から一部を抜粋して掲載しています。詳しくは下記のリンクからご覧ください。