「モバイルシェーバー」をご存知でしょうか? 普段、日常、どこへでも、持ち歩いて使うシェーバーのことです。「普通のシェーバーでも携帯できるのでは?」しかし、実際、どうでしょうか? 大きすぎませんか? 女の子が持ち歩く化粧道具。実に上手いサイズバランスです。他人に不意に見られることもあり、どこにでも持ち歩くものは、厳選されています。モバイルシェーバーはその要素が加えられた特別なシェーバーなのです。2021年ブラウンは、モバイルシェーバーとしてBRAUN miniを投入します。ちなみに2021年はブラウン創業100周年。力が入る節目の年の新製品「BRAUN mini」、どんなシェーバーなのでしょうか?
ブラウン「BRAUN mini」をレビュー
まるでiPhoneのようなパッケージ
製品の箱を開けた瞬間思ったのは、「iPhone(アイフォン)か?」ということです。パッケージングが同じ。iPhoneは独特の様式を持っています。パッケージもブレません。薄いトレイの中央に、iPhoneが鎮座する。そのまま店頭の目立つところに、陳列展示できるレベル。大枚叩いて買ったものですから、ちょっとうれしい。オレはこれを買ったんだ、いいものを買ったんだという感じに浸れます。
さて、BRAUN miniです。白い包みを開けると「ウォ」っと声がでました。久しぶりに、かっこいいものを見た感じです。ワイヤレス イヤホンを手にした時より衝撃的でした。
男の小物は、ほとんどが黒。ハードであり、悪目立ちしない、都会的などなど。いろいろな意味があると思います。が、見慣れてしまい、あまりにもありきたりでもあります。ファッションでも黒は多用されます。オシャレ下手な人でも外さないからです。しかし、本当にオシャレな人は、黒を使いこなします。素材、濃度で、雰囲気の異なる黒を作り、メリハリを付けます。BRAUN miniのデザインは、それに似ます。形は、シンプルは箱型。62年発売の銘機「シックスタント」のリバイバルデザインです。色は、黒一色ですが、フタと本体の黒を変えています。これが実にカッコいい。
ブラウンのデザイン哲学は、シンプル、実用的、普遍的の3つですが、今回は、その要素を見事に消化させ、それを大きく超えたという感じです。人は自分に近ければ、近いほど、デザイン満足度の高いモノが欲しくなります。見事にそれをクリアしている。それほどのデキです。
小さいのにパワフルなBRAUN mini
モバイルシェーバー市場が動きだす予感!
さて、フタをとると、シリーズ9(ブラウンの最高峰シェーバー)にも搭載されている、「トリマー刃」と「ディープキャッチ網刃」をみることができます。
実はこの「モバイルシェーバー」の市場、今回 BRAUN miniが出るまで、まる10年新モデルが導入されなかったカテゴリー。このため、2010年の技術で止まっています。しかも、このカテゴリー、メインシェーバーではありませんので、安価であることが求められます。このため、一枚刃のシンプル構成です。5枚刃、6枚刃など、形状の異なる刃のコンビネーションで、肌に負担なく深剃りができる令和のシェーバーとは違います。要するに、最近の技術が盛り込まれていません。それははだけではなく、充電池、モーターも同じです。今回の新モデル導入で、このカテゴリーが一気に動き出す可能性があります。
それにしてもBRAUN miniはいいです。しっかり剃れることもそうですが、「完全防水」です。またフル充電で40分稼働します。しかし、一回だけでいい場合は、ものの5分もあれば充電できます。
しかし残念なのは、ここがコンセントから充電する必要があること。USBではダメなことです。もう一つは、充電中は稼働できないことですね。
それ以外は、すごくいいです。
1月1日に発売した韓国での評価は?
BRAUN miniは、日本に上陸する前、韓国で2021年1月1日に発売されました。この手のモデルに飛び付くのは、感度の良い面々。全ユーザーの3%程度です。
モノはもう売り切れ。それでもネットにプラス情報が飛びかっているそうです。レビューは、5点満点中の4.7。これは中々ありません。
まとめ
さて、このBRAUN mini、市場導入推定価格は、5,980円(税抜)。2つめのシェーバーとして、いい感じの価格です。
朝剃ったのに、剃り残しがあるのはよくある話です。今はコロナ禍。グルーミング意識は低くなっています。そんな時、マスクで誤魔化すことはできないわけではありませんが、マスクをとる瞬間もあるでしょう。やはり、そんな時は恥ずかしい。そんな時に、鞄の中にBRAUN miniあるとどうでしょうか。ドーンと来い!と力が湧きませんか?
常に自分に自信を持たせてくれるBRAUN mini。ひとつ欲しいモデルです。
◆多賀一晃(生活家電.com主宰)
企画とユーザーをつなぐ商品企画コンサルティング ポップ-アップ・プランニング・オフィス代表。また米・食味鑑定士の資格を所有。オーディオ・ビデオ関連の開発経験があり、理論的だけでなく、官能評価も得意。趣味は、東京散歩とラーメンの食べ歩き。