新型コロナウイルス感染症対策にともなう営業自粛で、いま飲食業界が窮地に立たされています。もちろん、飲食店側もコロナ禍に対して無策ではありません。密を回避しつつ売上を上げようと、さまざまな営業努力をしています。その一つがテイクアウトメニューの拡充です。なかでも筆者のおすすめは、イタリアンレストランチェーン「サイゼリヤ」のテイクアウト。今回は、そんなサイゼリヤのテイクアウトの魅力をたっぷりとご紹介します。
サイゼリヤの魅力とは?
新型コロナウイルス感染拡大防止のために、2021年1月、「緊急事態宣言」が再発令。西村経済再生担当大臣の「昼間もできる限り不要不急の外出自粛を」という発言に対し、サイゼリヤの堀埜一成社長が「ふざけんなよ」と不満を表したことで話題となりました。詳しくは関連記事をご覧ください。
関連記事▶【ランチ自粛ふざけんなよ】怒りのサイゼリヤ、テイクアウト「フルコース1460円」に創業精神の真髄を見た
そこで、あらためてサイゼリヤについて調べ、たくさんの魅力を発見しました。
とにかく安い!
看板メニューの「ミラノ風ドリア」は290円、「グラスワイン」は1杯100円…と、1980年からメイン価格帯は変わっていません。お客様が「注文したくなる価格」にこだわり、商品開発から食材の生産・加工、配送まで一貫して行う「製造直販業」体制を構築。世界有数の牛肉と生乳の生産国であるオーストラリアにも自社工場を設けています。
健康志向でおいしい
イタリア料理は、素材の味を活かして食べることが基本です。いい素材を選び、シンプルな調理で、毎日でも飽きずに食べられるおいしさを提供することが、サイゼリヤのこだわり。最小限の味付けと油の使用を極力控え、食べた後で胃にもたれない「体にいい健康的な食」を目指しています。
組み合わせを楽しめる
一品一品の料理を「多すぎず、少なすぎない」量に設定。そのときのお腹の空き具合、時間帯、体調に合わせて、前菜からメイン、デザートまでを自由に組み合わせる“コーディネーション”を提案しています。
サイゼリヤのクーポン・割引・お得情報
テイクアウトは全品10円引き
「ミラノ風ドリア」は店内で食べると300円ですが、テイクアウトは290円。サラダなどの前菜は200円が190円。一番低価格のパン類も150円が140円と全メニューが10円引き。10品テイクアウトすれば100円お得なのです!
Amazonギフト券でお釣りを受け取ると2%増額
飲食代金のお釣りを現金ではなく、「Amazonギフト券」で受け取ると、お釣り金額が2%増額されます。例えば、「ミラノ風ドリア290円(テイクアウト)」を1万円札で支払うと、通常、お釣りは9710円ですが、9710円の2%増額で9904円分の「Amazonギフト券」をゲット。194円分お得で、「ミラノ風ドリア」が実質100円以下でテイクアウトできるのです!詳しい利用方法は公式サイトをご確認ください。
サイゼリヤのテイクアウトメニュー
サイゼリヤでは全店でテイクアウトを行っているので、▼サイゼリヤ店舗検索で、まずは最寄りの店舗を調べてみましょう。
注文は「電話予約」と「直接店舗で注文」の2種類があります。
(1)事前に電話予約をする
サイゼリヤの公式サイト内「▼おうちdeサイゼ!」で、テイクアウトメニューを見ることができます。事前に最寄りの店舗に電話で注文すれば、お店で待つことなく商品を受け取れます。
(2)直接店舗で注文する
店舗に足を運んで、その場で注文もできます。私は、ある日曜日の17時過ぎに直接店舗に行ってみました。ちなみに、出前館でもサイゼリヤのテイクアウトに対応しています。
店員さんに「テイクアウトを注文したい」と伝えて『テイクアウト注文票』をもらいます。テイクアウト可能なメニューと価格がすべて書かれているので、メニュー名の横に必要な数を書き、名前、電話番号を記入します。レジ脇に設置されていた写真入りテイクアウトのパンフレットを見ながらメニューを選びました。
15品で約4000円分の注文を書いて店員さんに渡すと「出来上がり時間を確認します」と厨房へ。「30分以上かかります」と言われたので、テーブル席で待たせてもらいました。ちなみに外出もOKです。
約40分後、18時前に商品を受け取りました。持ちやすいようにビニール袋に小分けして、プラスチック製スプーンやフォーク、お手拭きなどもすべて入っていました。注文票を見ながら一つひとつ商品を確認したのち、会計を済ませます。
テイクアウト商品の包装は?
すべての商品を並べてみるとテーブルがいっぱいに!これだけのボリュームで約4000円とは驚きの安さです!ドリアやパスタ、ハンバーグは、電子レンジで加熱可能な容器に入っているので、そのままレンチンしたら熱々をいただけます。
テイクアウトのおすすめ「セットメニュー」はコレ!
サイゼリヤの魅力は、前菜や肉料理、ライス・パンなどを自由に組み合わせる“コーディネーション”を楽しめること。今回は「ドリア」「ハンバーグ」「パスタ」に前菜や肉料理などを組み合わせたおすすめメニューを紹介します。
おすすめ(1)「ドリアセット 770円」
サイゼリヤといえば「ミラノ風ドリア(290円)」。なんとドリア1食分のホワイトソースには、約500mlの生乳を使用しています。オーストラリアの自社工場で牛乳をじっくりと煮詰めてミルクのコクと甘み、風味を凝縮したソースとチーズ、ターメリックライスの組み合わせは、いつ食べても絶品です。ドリアセットは770円。ちなみにドリアを「エビクリームグラタン(390円)」に代えると870円になります。
前菜は「ほうれん草のソテー(190円)」をチョイス。ほうれん草はエグみがなく、柔らかな葉がおいしい。イタリア産パンチェッタ(豚バラ肉)ともよく合います。
そして「辛味チキン(290円)」をプラスしました。肉付きのよい手羽中が5つで食べやすいサイズ。辛さは思ったより控えめです。
おすすめ(2)「ハンバーグセット 870円」
つなぎを最小限にして牛100%のおいしさを追求したハンバーグは、肉々しい食感で食べ応えがあり。しっかりと噛みしめながら、お肉本来の味を楽しみたい人におすすめです。ハンバーグは、マッシュルームがたっぷりと入った優しい味わいの「デミグラソースのハンバーグ(490円)」と自家製野菜ソースであっさりといただく「ディアポラ風ハンバーグ(390円)」の2種類。ポテトフライとコーン、温玉が付いています(上の写真、温玉を添えるのを忘れました!)。ハンバーグに「ターメリックライス(190円)」と「ほうれん草のソテー(190円)」を組み合わせました。
おすすめ(3)「パスタセット 870円・770円」
パスタは4種類あります。「ミートソースボロニア風(390円)」「タラコソースシシリー風(390円)」「パルマ風スパゲッティ(390円)」「ペペロンチーノ(290円)」と味のバリエーションが豊富。とにかく麺のボリュームがたっぷりで一皿でも十分にお腹が満たされます。今回は、ジューシーな牛肉の旨みを活かした特製ソースがたっぷりのミートソースをセレクト。懐かしくて優しい味わいは、子どもの頃を思い出します。パスタには「柔らか青豆の温サラダ(190円)」と「ポップコーンシュリンプ(290円)」を組み合わせました。ちなみにペペロンチーノは290円なので770円になります。
柔らか青豆の温サラダは、厳選した最高グレードの青豆(グリーンピース)が自然な甘味で皮が柔らかく、プチプチとした食感がたまりません。サイゼリヤのスタッフにもファンが多いそうです。
ポップコーンシュリンプは、ぷりっとしたエビとサクサクの衣のシュリンプに、オーロラソースをつけて。おつまみとしても最高で、手が止まらずにあっという前になくなってしまいます。
ちなみにペペロンチーノのようなシンプルなパスタは、時間が経っても麺はもちもち食感ですが、ソースが具だくさんのミートソースは早めに食べる方がおいしいです。
パン&パスタの足し算メニュー
サイゼリヤをこよなく愛する筆者のおすすめは「パン+前菜」「パスタ+前菜」の足し算メニュー。素材本来の味を活かし、最小限の味付けとシンプルな調理にこだわるサイゼリヤだから楽しめる食べ方です。
「熟成ミラノサラミ+ミニフィセル 390円」
ミニフィセルは「表面はカリッ、中はもっちり」とした香り豊かなミニフランスパン。このパンの真ん中に切れ目を入れて、熟成された濃厚な味わいのサラミとレタスをサンド。パンをトースターで温めるとサラミの脂身がとろけて、さらにおいしくいただけます。
「ポップコーンシュリンプ+ミニフィセル 430円」
真ん中に切れ目を入れたミニフィセルにレタスを敷き、オーロラソースを和えたポップコーンシュリンプを盛り付けます。争奪戦になるくらいにおいしく、テーブルに並べたら数秒でなくなりました!
「柔らか青豆の温サラダ+ペペロンチーノ 480円」
にんにくと唐辛子、オイルのシンプルな味わいのペペロンチーノに、柔らか青豆の温サラダを加え、温玉を崩してよーく混ぜていただきます。とろり温玉とプチプチ食感の青豆、もちもちのパスタの相性は抜群。ペペロンチーノ初体験のお子さんも食べられるくらいマイルドな味です。
まとめ
今回はサイゼリヤのテイクアウトを、よりリーズナブルに、おいしく楽しめる、様々なコーディネーションを紹介しました。ぜひ、好きなメニューを組み合わせて、オリジナルメニューを開発してみてください。ちなみに「ポップコーンシュリンプ+ミニフィセル」は、直前にひらめいて試してみました。想像以上においしく、子どもたちが争奪戦になったイチ押しのメニューです。コロナ禍の自粛生活が続くなか、みなさんもテイクアウトを積極的に利用して、飲食業界を応援しましょう。
文・撮影◆藤田美佐子
京都市在住。フリーランスの編集兼ライターとして観光、食、求人、医療、ブライダルなど幅広い取材・執筆活動を行う。1児の母。趣味はマラソン、おいしいものを食べたり、つくることが大好きな食いしん坊。