国民生活センターには、「光回線の件で~」という勧誘に関する相談が、毎年1万件以上寄せられているという。トラブル防止には、事業者や契約内容の確認が基本だが、勧誘は一切断るのも一つの手。
最近、光回線の営業電話が多くて困るんだけど…。
▶勧誘は、一切断るのも一つの手
「光回線の件で~」とかかってきた勧誘電話。大手電話会社を名乗るので了承したら、勝手に光コラボの契約に変えられたというトラブルが多発している。実はこれは、大手をかたった販売代理店からの勧誘が多い。意図的に誤認させる悪質代理店もあるため、十分な注意が必要だ。
国民生活センターには、この種の勧誘に関する相談が、毎年1万件以上寄せられているという。トラブル防止には、事業者や契約内容の確認が基本だが、勧誘は一切断るのも一つの手。光コラボに興味がある場合でも、プロバイダーの公式サイトから直接申し込んだほうが無難だ。
●国民生活センターも注意を呼びかけ
悪質な回線業者・代理店の営業電話については、国民生活センターも注意喚起を促している。
光回線の契約はクーリングオフできる?
▶「初期契約解除制度」により可能
光回線などの固定通信はクーリングオフの対象外だが、電気通信事業法令の「初期契約解除制度」により契約解除が可能だ。契約書面を受け取った日から8日間以内であれば、業者の合意がなくても契約を解除できる。電話勧誘や訪問販売だけでなく、通信販売など販売形態にかかわらず適用されるのが特徴だ。
ただし、契約解除までに利用したサービス料や工事費用、事務手数料などは、ユーザーに支払い義務がある。いずれにしても、契約前には料金やサービス内容、契約期間などをきちんと確認しておくのが肝心だ。
●「初期契約解除制度」のポイント
クーリングオフは適用されなくても、救済される可能性はある
▶契約書面を受け取った日から起算して 8日以内ではあれば契約解除が可能
▶ネット通販、電話勧誘販売、店舗販売など、すべての販売形態が対象
▶契約解除による違約金は発生しない。ただし、解除までに利用したサービス料金や工事費、事務手数料は支払いが必要
▶契約解除の方法は、ハガキなどの書面を業者に送付するのが原則
▶初期契約解除の手順は、契約書に記載
光回線の固定電話って本当に必要?
▶特に支障がなければ解約してもOK
光回線では、有料オプションとして固定電話サービスを付けることもできる。しかし、スマートフォン全盛の昨今、ほとんど固定電話は使わないという人も多いだろう。電話はあくまでもオプションなので、使う予定がないならあえて付ける必要はない。契約後でも電話オプションのみ解約できるので、そのぶん出費も抑えられる。ただし、友人や親族など電話番号を知っている相手には、解約した旨を周知しておくようにしよう。また、会員制サイトや公的書類に電話番号を登録していた場合は、代替電話番号への変更も忘れずに行おう。
●主な固定電話オプション
電話サービス | 月額料金 |
ひかり電話 (フレッツ光) |
550円 |
auひかり電話サービス (auひかり) |
550円 |
NURO光でんわ (NURO光) |
北海道・関東/550円 東海・関西・九州/330円 |
eo光電話 (eo光) |
0円 (電話アダプター 利用料314円) |
コミュファ光電話 (コミュファ光) |
330円 |
BBIQ光電話 (BBIQ光) |
550円 |
※価格は記事作成当時のものです。
●解説/宮下由多加(ITライター)