本記事では鋸山(のこぎりやま)の見どころをピックアップし、おすすめ観光スポットをご紹介します。鋸山は、千葉県の富津市と鋸南町の境にある標高329mの低山です。江戸時代から昭和60年まで鋸山は石材の産地だったため、岩肌は他の自然の山では見ることができない幻想的な景色となっており、鋸山の名物である「地獄のぞき」はSNS映えするスポットとして人気を集めています。また、山頂付近に位置する日本寺には、奈良県の大仏よりも大きい日本一の大仏や、百尺もの高さを誇る「百尺観音」など多くの観光スポットが点在しています。
鋸山へのアクセス
鋸山へは、電車や車など、さまざまな方法でアクセスすることができます。ここでは鋸山へのアクセス方法をご紹介します。
電車を利用する場合
電車で鋸山へ向かう場合は、JR内房線の「浜金谷(はまかなや)駅」を目指しましょう。浜金谷駅を出たらすぐに十字路となりますが、登山道へ向かう場合は、左に曲がりましょう。3分ほど道なりに進むと鋸山観光案内所に到着します。登山道はその先ですが、ここで地図の確認などを行うといいでしょう。
登山道は「車力道(しゃりきどう)コース」と「関東ふれあいの道コース」があります。関東ふれあいの道は階段が多く、最初がかなり疲れます。観光スポットも車力道コースの方が多いので、特にこだわりがない場合は車力道コースを進みましょう。
車を利用する場合
車で鋸山へ向かう場合、富津館山道富津金谷ICで高速道路をおりましょう。その後は国道127号線を通っていきますが、鋸山への車でのアクセス方法は2つあります。
1つ目が鋸山登山自動車道を使うルートです。こちらの道を使った場合、交通料がかかりますが景色が良く、道沿いにはヤシの木が植えられており南国気分を味わいながらドライブできます。ヘアピンカーブからの景色も良いので、路肩に車を停めて景色を眺める人もいます。
もう1つのアクセス方法は、鋸山観光道路を使う方法です。
こちらの道は鋸山登山自動車道に比べて遠回りとなり、景色もあまりよくありません。また、国道127号線からの入り口がわかりにくく、初めての方には見つけづらいですが、通行料をかけずに東口管理所までアクセスできます。
駐車場は無料なので、なるべくお金をかけずに鋸山を楽しみたいという方は、こちらの道がおすすめです。
日本寺
鋸山の山頂付近には、725年に聖武天皇の勅令に従い、行基によって開山された日本寺(にほんじ)があります。ここでは、日本寺のおすすめ観光スポットを紹介します。
日本一の大仏「薬師瑠璃光如来」
大仏というと奈良や鎌倉のイメージが強いかもしれませんが、ここ日本寺にある薬師瑠璃光如来(やくしるりこうにょらい)は、高さが31mもあるといわれています。座像の石仏としては約18mの奈良の大仏、約13mの鎌倉の大仏を差し置いて日本において最大の磨崖仏(まがいぶつ)となっています。
岩を削ってできた薬師瑠璃光如来は、近くで見るとかなり迫力があります。ぜひ鋸山へ行った際は日本一の大仏を見に行ってください。
百尺観音
鋸山での文化財で、薬師瑠璃光如来と並んで人気を集めているのが「百尺観音(ひゃくしゃくかんのん)」です。1尺は約30.3cmにあたり、百尺観音は、百尺(約30.3m)の高さがある観音様です。
薬師瑠璃光如来は台座がかなり大きいのですぐ真下には行けませんが、百尺観音は台座などがないのですぐ真下から見上げることができます。足元まで行くとやはり圧巻の大きさです。百尺観音があるところは岩に囲まれた広場となっており、神秘的な雰囲気もあります。
地獄のぞき
日本寺の頂上部分にあるのが、鋸山で一番の人気スポットである「地獄のぞき」です。石材を切り出したことによってできた切り立った崖は、横から見るとまさに地獄に突き出ているような光景です。
この切り立った崖は展望台になっているので、もちろんこの崖の上に立つこともできます。展望台に立つとまさに地獄のような断崖絶壁からの景色となりますが、ふと顔をあげると東京湾を見渡すことができる絶景が広がっています。
この展望台には大人数は入ることができないため、天気が良い週末には15分ほど並ぶ場合もあるので、週末に行く場合は早い時間帯に行きましょう。
SNS映えのスポット!
鋸山は石材が切り出された場所が多く、アニメの世界のような神秘的な雰囲気満載の場所がいくつか点在します。ここではSNS映え必至のおすすめスポットを紹介します。
ラピュタの壁
ラピュタの壁は名前の通りジブリの「天空の城ラピュタ」のような景色だと話題になっているスポットです。石材を切り出した道は左右を断崖絶壁の岩壁に囲まれており、蔦(つた)が絡まっている光景はまさにラピュタの世界に入ってしまったような神秘的な光景です。
観音洞窟
車力道コースの登山道を進み、ラピュタの壁を過ぎたところにあるのが「観音洞窟」です。石を切り出した後の不規則な形をした光景はとても神秘的な空気感があります。筆者は鋸山の中では1番ここが神秘的なスポットだと感じます。また、ここには名前の由来となった小さな観音様が壁に刻み込まれています。ぜひ目を凝らして刻み込まれた観音様を見つけて見てください。
まとめ
鋸山は、東京湾を一望できる絶景やまるでアニメの世界に入ってしまったような神秘的な岩肌、歴史ある寺院と文化財を一度に楽しめるスポットです。アクアラインを使えば都心から1時間半以内で着いてしまいますし、横須賀からはフェリーも出ており房総半島の中ではかなりアクセスが良い場所なので、ぜひ鋸山に遊びに行ってください。