【食べる瞑想とは】レーズンをじっくり味わうマインドフルネス 五感を使って心を落ち着かせるメソッドを紹介

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今回は、レーズンを使って行う「食べる瞑想(レーズンメディテーション)」をご紹介します。忙しい日々のなかでは、「食事」がおざなりになりがちです。テレビやスマホを見ながら食べたり、短い時間にかき込んだり、時間だからといって機械的に口に運んだり……。今回ご紹介するメソッドは、「食べる」という行為を、五感を使ってじっくり再確認していくものです。心が落ち着き、暴飲暴食の抑制や消化不良の改善にもつながります。ぜひ一度取り組んでみてください。

「食べる」という行為を大切にしよう

ストレスが脳を暴食に走らせる

皆さんは、空腹ではないのにたくさん食べてしまったり、駄目だとわかっていても食べだすと止まらなくなったり、ということはありませんか?もしくは、食べることで罪悪感を覚えたり、食べることがストレスになったり……。このように、食事を適切にとれない状況は、心と体のバランスが崩れているサインです。

たくさん食べてしまうのは、心と体のバランスの乱れが原因かも(写真はイメージ/Pixabay)

忙しい毎日を送っていると、私たちは多くのストレスを抱えることになり、それが自律神経やホルモンバランスの乱れを誘発します。そうすると、脳はストレスを解消しようとして、おなかも空いていないのに食べ物を欲しがります。

かといって、食べた後にストレスが消えるかというと、そうでもないでしょう。暴食の後に残るのは、「ああ、食べてしまった」という後悔だったり、食べ過ぎによる胸やけだったり、もしくは、「ちゃんとした食事をしなければ」というプレッシャーだったりしませんか。

食べる瞑想=五感を使って食べる

そんな時に実践してほしいのが、今回ご紹介する「食べる瞑想(レーズンメディテーション)」です。

「瞑想は座禅を組んで静かに行うもの」という認識の方にとっては、「食べる瞑想」という言葉には違和感があるかもしれません。でも実は、「今、その瞬間に集中している」状態であれば、どんな姿勢でも、何をしていても、「瞑想」と定義することができるのです。

「食べる瞑想」では、五感を最大限に活用して、「食べる」という行為をゆっくりと意識的に行うことで、「食べる」ことを再認知していきます。

準備するものは、レーズンだけです。高級なものである必要はありません。お近くのスーパーやコンビニで購入できるもので十分です。メーカーや粒の色なども、お好きなもので構いません。

「食べる瞑想」で期待できる効果

食べる瞑想を実践すると、様々な気づきと効果があります。以下、簡単にまとめました。

・自分の食事中の癖やパターンに気づく。
・量や素材ではなく、食事の質に注目することで、満足感が増す。
・気持ちを落ち着かせることができる。
・暴飲暴食を止めるきっかけになる。
・食べすぎや消化不良を改善する。

食べる瞑想は、忙しい現代人が見落としている小さな幸せに気づき、日常生活での問題を解決するきっかけになります。概要が分かったこところで、早速実践に入っていきましょう!

食べる瞑想の基本は5ステップ

ステップ1:「視覚」を使ってレーズンを観察する

まずは、袋の中から2~3個のレーズンを取り出して、手のひらに乗せて観察しましょう。ここでは、レーズンの外観に注目します。普段はじっと見ることがないレーズン。どのように目に映りますか?

例: 表面がしわになっている。透明感がある。黒い。サイズがバラバラ。色も異なる。

ステップ2:「触覚」を使ってレーズンを感じる

次に、それらのレーズンを軽く手のひらの上で転がしてみましょう。どのような発見がありますか?正解・不正解はないので、自由に感じ取っていきましょう。

例: 少しべたつきがある。表面のしわの凹凸を感じる。硬い。レーズンによって転がり方が違う。

動きを止め、2~3個のレーズンの中から、あなたのお気に入りの1粒をピックアップしてください。それを反対の人差し指と親指でつまみ上げ、観察を深めていきます。なぜその1粒を選びましたか?何か理由があるはずです。

例: キラキラと輝いていたから。大きかったから。小さかったから。丸々と太っていたから。手の真ん中にあったから。おいしそうだったから。

その1粒を選んだ理由が明確になったら、それをつまんだ指で押してみましょう。どのような感覚がありますか?その感覚は、手のひらに乗せていた時のものと同じですか?それとも異なりますか?

例: ねっとりしている。力を加えると少し凹む。弾力がある。思ったより柔らかい。

ステップ3:「聴覚」を使ってレーズンを聞く

あなたの選んだ1粒のレーズンを耳元へと近づけ、レーズンを軽く押してみましょう。聞こえてくる音に集中します。どのような音が聞こえますか?

例: 小さくキューという音が聞こえる。ニチャッという音がする。何も聞こえない。

ステップ4:「嗅覚」を使ってレーズンを嗅ぐ

鼻の近くにレーズンを移動させ、匂いを観察しましょう。集中しやすいように目を閉じても構いません。どんな匂いがしますか?

例: 甘い匂い。乾物の匂い。懐かしい匂い。

ステップ5:味覚を使ってレーズンを味わう

それでは、指でつまんでいるレーズンを口の中へ運びます。まずは、舌先や口の中でレーズンを感じましょう。手よりも口の中の方が感覚が鋭いので、新しい発見があるかもしれません。手のひらで感じたことを、再度感じる形でも問題ありません。どんな感じがしますか?

例: 外側の皮が硬い。噛まなくても味がする。香りが鼻に抜ける。だんだん柔らかくなってくる。

舌ざわりを十分に味わったら、ゆっくり噛んでください。咀嚼しながら、レーズンから感じることがあるでしょう。どんなことに気づきますか?

例:歯にくっつく。甘い。ジューシー。香りが口の中に広がる。

最後に、手のひらに乗せている残りのレーズンも、口の中に入れてゆっくりと味わいましょう。1粒だけを食べた時と比べて、何か違いはありますか?また、どのような気持ちになりましたか?

例: 香りや甘みをより強く感じる。満足度が高まる。

まとめ

「食べる」という行為はとても原始的です。それゆえに、私たちの心と体に深くかかわっています。食事をないがしろにしていると、私たちが本来持っている五感(視覚・触覚・聴覚・嗅覚・味覚)というすばらしい能力が使われず、さびついてしまいます。ぜひ、レーズンという身近な食べ物を使って、五感を研ぎ澄ましてみてください。食事がよりおいしく感じられ、適正な量で満足できるようになり、体の求める食材がわかるようになるでしょう。

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Yoko(ヨガインストラクター)

日英バイリンガルのヨガインストラクター。イギリスの大学で国際開発を学んだ後、ジェンダーや格差問題を解決する仕事に従事していたが、自身の入院をきっかけにキャリアチェンジを決意。ヨガ講師の資格を取得し、ヨガインストラクターに転身。米マサチューセッツ大学公認のマインドフルネスコースも修了。ヨガや瞑想を始め、アーユルヴェーダや整体についての知識も保有する。現在、フリーランスとして自主開催のクラスやオンラインにてレッスンを提供している。

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