今の家電は、主電源ボタンで電源をオフにするかリモコンで切るか、どちらがいいか?という読者からの疑問に専門家がわかりやすく解説。テレビやビデオといったAV家電の多くは、リモコンで電源を切っても、機器内にさまざまな電力を供給しているので、常時電力消費している。これを『待機電力』という。

家電は主電源を切るのを続けると壊れる?

読者からの質問

「主電源のオン/オフを繰り返すと、電源基板がすぐ壊れる」という記事をネット上で見ました。私は昔から、節電のために、家電はリモコンでなく主電源ボタンでオン/オフしています。しかし、その記事には「テレビ本体の主電源を切ると節電になるというのは30年前の情報」とあり、心配になりました。今の家電は、主電源ボタンで電源をオフにするかリモコンで切るか、どっちがいいですか?(O.Aさん 大阪府 37歳)

編集部:

フリーライターの福多利夫さんに聞きましょう。このネット情報、知ってましたか?

専門家の回答

専門家:

「筆者もこのネット情報は見ていました。読んでみた感想としては、最近の家電は主電源を日常的に使うことを前提にしていないから、設計が甘い場合、こういうこともありうるだろうなと思いました。

まず、主電源を切ると節電になるという説から解説しますね。テレビやビデオといったAV家電の多くは、リモコンで電源を切っても、機器内にさまざまな電力を供給しているので、常時電力消費をしています。これを『待機電力』といいます。主電源を切ると、この待機電力も消費しなくなるので節電になるという説です。30年前のテレビは待機電力が10ワット前後ある機種も珍しくなかったので、主電源を切ると節電になるのは事実だったわけです。

ところが、待機電力の大きさが一般的にも知られるようになり、一種の社会問題化したため、家電メーカー各社が努力して、待機電力を大幅に小さくしました」

編集部:

今は、主電源を切っても、大して節電にはならないんですね。

専門家:

「それだけではありません。30年前と現在では『主電源』の意味も若干違うんです。例えば、パナソニックの4K有機ELテレビ、TH-65HZ1800のスペック表を見ると、待機電力として『本体電源「切」時:約0.2ワット』『リモコン電源「切」時:約0.3ワット』となっています。本体電源というのがいわゆる『主電源』ですが、これを切っても、待機電力は発生しているわけです。

近年のテレビは、電源が切れている状態でも、番組表を取得するなど、さまざまな機能が稼動しています。つまり、テレビで待機電力を0ワットにしようと思ったらコンセントから抜く以外に方法はないわけです。コンセントから抜いて長時間放置すると、各種初期設定がやり直しになる可能性もありますし、ネット記事のように故障の原因になりますから、これはやってはいけません。

主電源(本体電源)を切っても待機電力が発生しており、かつリモコンで電源を切ったときの、待機電力の差が0.1ワット程度の機種ならば、毎回主電源を切っても、それが原因でテレビが壊れるということはないと思います。ただし、リモコンで電源を切ることは、故障原因にはまずならないので、0.1ワットぐらいの差ならばリモコンを使ったほうが便利で安心だと思いますね」

編集部:
最近のテレビは主電源を切っても電力を消費しているんですね。ありがとうございました!

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