「遺すべきデータ以外は見ないで」と頼むのが現実的だが、あらかじめ設定をしてデータを自動削除するツールを使う方法もある。外付けストレージに保管しておき、そのまま処分(破壊など)を頼むのもシンプルでわかりやすい。
■取材協力
伊勢田篤史(いせだ・あつし)さん
日本デジタル終活協会 代表理事。「相続で苦しめられる人を0に」という理念を掲げ、終活弁護士として活動している。近著に「社長が突然死んだら?」。
[別記事:【デジタル終活のやり方】デジタル遺産を引き継ぐ方法は?ネット銀行の口座や仕事データ、SNSアカウントまで事前準備が大事→]
隠したいデータはすべて遺すべきデータから隔離しておく
見られたくないものは明確に伝え、また、わかりやすい場所には置かないこと。
家族には隠しておきたい趣味の写真やイラスト、文書など、見せたくない「隠すべきデータ」はどうするか。
これは、「遺すべきデータ」を明確に指示したうえで、まったく別のフォルダーに保存しておき、「遺すべきデータ以外は見ないで」と頼むのが現実的だ。
本気で隠したいなら、「まもーれe」(https://www.mamowle.com/)のような、あらかじめ設定をしてデータを自動削除するツールを使う方法もあるが、遺したいものと隠したいものをはっきりと伝えれば、家族も意思を尊重してくれるだろう。
また、絶対に知られたくないSNSアカウントやブログが存在するなら、履歴の残らない、いわゆるシークレットモードで使うなど、ふだんから情報の隔離を心がけておこう。
見せたくないデータは外付けストレージに保管しておき、そのまま処分(破壊など)を頼むのもシンプルでわかりやすい。
スマホの写真も、同様に処分してもらうのが現実的だが、絶対に見られたくない写真は、スマホには入れないようにしよう。
●履歴が残らないモードを活用
●隠す写真を選んで非表示にする
●非表示アルバムを一覧に出さない
■解説/大坪知樹(フリーライター)