【iPhoneでハイレゾ】必要なものはイヤホン・DAC・音源の3つ 機器の選び方から接続方法、おすすめサービスまで紹介

iPhone

高音質な「ハイレゾ」の音楽は、じつはiPhoneでも聴くことができます。この記事では、実際にiPhoneでのハイレゾ環境を整えたレポートとして、必要な機器の選び方や接続方法、音源入手におすすめのサブスクサービスなどを、実際に使ってみた感想とともに紹介します。

iPhoneでハイレゾを聴くために必要な機器

ハイレゾとは?

ハイレゾとは、従来のCD音源に比べて多くの情報量をもつ音のこと。具体的には、音域の高さを示す「サンプリング周波数」や、音の細かさを示す「量子化ビット数」がCDを超える音源が、ハイレゾと呼ばれています。スタジオやコンサート会場など、その音源を収録した場所で聴いた状態に近い音を再現でき、臨場感のある音楽を楽しむことができます。

iPhoneでハイレゾの音源を聴くには、「ハイレゾ対応のイヤホン/ヘッドホン」と「ポータブルDAC」、そして「ハイレゾ音源」の3つが必要になります。今回は、できるだけ低予算で環境を整えることを目指し、それぞれの機材を揃えました。

イヤホン/ヘッドホン

ハイレゾに対応したイヤホンやヘッドホンの多くには、対応製品であることを示すロゴが記載されています。店頭で探す場合は、それを目安にすると便利です。また、オンラインストアでは、検索条件に「ハイレゾ対応」を指定できる場合もあるので、活用すると探しやすくなります。

今回選んだのは、オーディオテクニカのイヤホン「ATH-CKS550XiS」。Amazonで3000円強で購入できました。

4色のカラバリから「シャンパンゴールド」を選択。上品で落ち着いた色。

耳にしっかり押し込んで使うカナル型のイヤホンで、ケーブル部分にマイクとリモコンが搭載されています。マイクを搭載しないモデルのほうが価格は少し安かったのですが、普段の通話などにも使えるようにこちらを選びました。

iPhone純正イヤホンと同様に、マイクとボリューム調整リモコンが付いている。

DACを接続

「DAC」とは、「Digital to Analog Converter」の略で、デジタル信号をアナログ音声信号に変換するための機器。スマホなどの再生機器とイヤホン/ヘッドホンの間にDACをつなぐことで、ハイレゾをはじめとした高音質の音を楽しめるようになります。

iPhoneで利用する場合は、「ポータブルアンプ」とよばれる商品のうち、「Lightning端子」との接続に対応したものを選ぶのがもっとも手軽です。

今回購入したのは、FiiOの「FIO-Q3 Q3」という約2万円の製品。本体とスマホをつなぐケーブルが2種類同梱されており、iPhoneのほか、USB Type C端子を搭載したAndroidスマホでも使うことができます。

これをiPhoneに接続することで、ハイレゾ音源を聴くことが可能になる。

音源はどこで入手できる?

気軽に楽しむならサブスクがおすすめ

ハイレゾ音源は、専用の配信サイトから入手できます。さまざまな配信サービスが存在し、曲単位やアルバム単位で購入する形式のものもありますが、初心者が気軽に楽しむなら、月額料金を支払うことで聞き放題になるサブスクリプション(サブスク)型がおすすめです。ここでは、サブスク型のハイレゾ音源配信サービスをいくつかご紹介します。

mora qualitas

mora qualitasは、ソニーミュージックが運営する配信サービス。月額2178円で、ハイレゾ音源およびCD音質の音楽を楽しむことができます。30日間の無料体験がついています。

初めて利用するときは、ウェブサイトからアカウントを登録し、クレジットカード払いでプランの支払いを行います。その後、スマホアプリから登録したアカウントでログインすれば、曲を再生やダウンロードが可能になります。

Amazon MUSIC HD

現在、「Amazon Music Prime」や「Amazon Music Unlimited」を使っている方なら、上位プランの「Amazon MUSIC HD」にアップグレードすることでハイレゾ音源が楽しめるようになります。現在、90日間の無料体験が提供されています。

月額料金は1980円、Amazonプライム会員の場合は1780円。現在Unlimitedを利用している人なら、そこに1000円プラスするだけでハイレゾが聴けるかたちです。

なお、Amazon Musicの場合、アプリ内での表記が「ハイレゾ」ではなく「URTLA HD」となります。曲名やアルバム名の下にラベルが表示されているので、そこから見分けることが可能です。

アルバム名や曲名の下に「URTLA HD」のラベルがついたものがハイレゾだ。

6月からはApple Musicでも!

そしてApple Musicでも、6月からハイレゾを含む高音質音源の配信が開始されることが発表されました。

ハイレゾ音源を含む高音質な「ロスレスオーディオ」に加えて、立体的な音を楽しめる「ドルビーアトモス空間オーディオ」にも対応。Apple Musicを利用している人なら追加料金なしで利用できます。

すでにApple Musicを使っている人なら、追加費用なしでハイレゾなどを楽しめる(画像はAppleプレスリリースより)。

実際にハイレゾ音源を聞いてみた

先述のイヤホンおよびDACと、mora qualitasを利用して、iPhone 12Proでハイレゾ音源を聴く環境をセッティングしてみました。まず、DACにUSB Type C-Lightningケーブルを取り付け、iPhoneのLightning端子とつなぎます。

まずはiPhoneとDACを接続。

イヤホンは、iPhoneを接続したUSB Type C端子とは逆の側に搭載されている、イヤホン端子に接続。右端のダイヤルを回すと、ランプがついてスイッチが入ります。

DACのイヤホン端子にイヤホンを差し込んでスイッチを入れる。

続いて、mora qualitasでハイレゾの楽曲を選びます。検索画面のジャンル選択で「ハイレゾ」を選べば、ハイレゾ楽曲だけを集めたプレイリストを探すことが可能です。

ハイレゾ音源はファイルサイズが大きいので、聴きたいプレイリストやアルバムを選んだら、Wi-Fiの使える場所でダウンロードしておくのがおすすめ。外出先でも、毎回ネット接続することなく聴けるようになります。

ハイレゾ曲だけを絞り込んで探すと早い。

これでiPhoneでハイレゾ音源を聴けるようになりました。高音質オーディオの環境構築はハードルが高いイメージがあったのですが、思っていたよりコストも手間もかからずに環境を整えることができると感じました。

イヤホンを装着してハイレゾの曲を再生してみると、普段聴いていたCD音質のものよりきれいで立体感のある音。これまで「とりあえず聴ければいい」という認識でいましたが、やはり、音質が良いとより気分よく音楽を楽しめます。

これでいつでもハイレゾの音楽を楽しめる。

まとめ

iPhoneでハイレゾ音源を聴くには、「ハイレゾ対応のイヤホン/ヘッドホン」「ポータブルDAC」「ハイレゾ音源」の3つが必要。イヤホンやDACは初心者でも手を出しやすい価格帯からあり、音源はサブスクサービスを利用できるので、以外と手軽に導入できます。ハイレゾに興味はあるもののハードルが高いと感じていた方や、オーディオ初心者だけれど今より良い音で音楽を聴きたいという方にも、ちょうどいいのではないでしょうか。

文◆酒井麻里子(ITライター)
スマホ、PC、ガジェットなどのデジタル製品レビューや、アプリ・サービスの解説記事などを執筆。Twitter(@sakaicat)では、デジタル関連の気になる話題や、ちょっと役立つ小ネタを発信。

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