パソコンの起動が遅い、作成したファイルがどこにあるか不明などのイライラは、ちょっとした設定の変更や使い方で解消できる。ここでは、サインインするときやアップデートしたら調子が悪くなってしまったときの対処法をわかりやすく解説する。
パソコン操作術サインインするときに毎回パスワードを入力するのは手間
一般的に、Windows10パソコンにサインインするときに入力するのは、Microsoftアカウントのパスワードとなりますが、これは「設定」→「アカウント→「サインインオプション」で別の手段に変更できます。誰にでもできて手軽なのは、Windows Hello(ウィンドウズ ハロー)の暗証番号(PIN、ピン)にすること。4桁の数字入力でサインインができるようになります。
より手軽にしたい場合は、Windows Hello対応の指紋センサーを購入し、生体認証にする方法もあります。パソコンのUSB端子に指紋センサーを接続すれば、センサーの上で指をスッと滑らせるだけでサインインできます。また、最近は、本体だけで指紋認証や顔認証に対応しているノートパソコンもあり、これなら、手間いらずでサインインできます。
●4桁のPINに変えたり、生体認証にしたりする
まずはサインインオプションで、数字4桁のPINを設定する。キャッシュカードなどで使用していない番号を設定すること。
顔認証に対応したモバイルノートの製品!
Windows Helloの顔認証に対応しているNEC「ラヴィ PC-PM550BAG」オンライン会議をスムーズに行える「ミーティング機能」も搭載した13.3型画面のモバイルノートだ。
NEC
ラヴィ PC-PM550BAG
実売価格例:19万8780円
パソコン操作術何をするにもパソコンの動きが重くて、スムーズじゃない!
これは、パソコンのスペックを上げるのが根本的解決になります。メインメモリーを8G~16Gバイトに増量する、HDDをSSDに換装するなどが効果的。現状のハードウエアのまま対応するなら、まず、何の処理に手間取っているのかを「タスクマネージャー」でチェック。セキュリティアプリが常時監視やウイルスチェックを頻繁に行っているなら、アンインストールしてもいいです(セキュリティはWindows10の純正機能に任せればOK)。
Windows10のキャッシュが増えていたり、HDDやSSDの空き容量が少なかったりするのも動作に影響を与えます。この場合は、「設定」→「システム」→「記憶域」で「一時ファイル」をクリックし、中身をすべて削除することで、スムーズな動きを取り戻すことができるでしょう。
●不要なアプリやキャッシュを削除する
「スタート」右クリック→「タスクマネージャー」を起動。詳細表示の「プロセス」で無駄に働いているアプリがあれば削除を検討する。
HDD内の不要なファイルは「記憶域」の項目で削除できる。上のほうにある「ストレージセンサー」をオンにすれば、自動的に空き容量が確保される。
パソコン操作術Windowsをアップデートしたら調子が悪い
メジャーアップデートの直後なら、「設定」→「更新とセキュリティ」→「回復」で以前のWindowsのバージョンに戻すことが可能です。
マイナーアップデート後の場合は、Microsoftから不具合情報が発表されていないかを同社のウエブサイトでチェックし、対処方法があれば、それに従います。どの更新プログラムが原因かわかっている場合は、「スタートメニュー」→「Windowsシステムツール」→「コントロールパネル」の「プログラムと機能」で、個別削除が可能です。
●どの更新プログラムが原因なのかが わかれば、個別に削除できる
不調の原因となった更新プログラムがわかっている場合は、「コントロールパネル」の「プログラムと機能」から、個別削除も可能。
パソコン操作術キー入力やマウス操作を受け付けない
稼動中のアプリがキー入力やマウス操作を受け付けない場合は「スタート」を右クリック→「タスクマネージャー」を起動して、「応答なし」のアプリを見つけ、「タスクの終了」をクリックすれば強制終了させることができます。
Windows10自体が動かない場合は、キーボードで[Alt]+[F4]を押してシャットダウンメニューが出れば、そのままシャットダウンか再起動を試しみましょう。
まったく操作を受け付けないなら、最後の手段として電源ボタンを長押しし、強制終了させます。
●キーボードが使える場合と使えない場合で対応が異なる
キーボード操作が可能なら、[Ait]+[F4]で、シャットダウンメニューを表示させる。
Windows10自体が、マウス操作にもキーボード操作にも反応しない場合は、電源ボタンを長押しすることで強制的に電源をオフにする。
◆解説/福多利夫(フリーライター)
◆イラスト/太中トシヤ