定番のGoogle検索もどんどん進化中だ。「あの格言って誰がいったんだっけ?」など、少し長い文章に関して調べたいときも、「フレーズ検索」という手法を利用しよう。ここでは、子どもや家族と一緒にスマホやパソコンを使う場面で、アダルトコンテンツの表示を避ける方法なども解説する。
特定の単語や文章が含まれているページだけを検索する
「あの格言って誰がいったんだっけ?」など、少し長い文章に関して調べたいときがある。しかし、通常の検索方法で長い文章を検索すると、一部分だけを含むウェブページも結果に表示されてしまう。これでは、意図するページを見つけることが難しい。
そこで利用したいのが「フレーズ検索」という手法だ。指定した語句や文章に完全一致したウェブページだけを表示できるので、調べ物の際にはかなり重宝する。
検索方法は、調べたい語句を「” “」(二重引用符)で囲むだけ。そのまま検索を実行すれば、フレーズを含むウェブページだけがヒットする。格言やことわざはもちろん、歌詞やセリフなどを調べたいときにも便利だ。
●フレーズに完全一致するものだけを表示させる
フレーズ検索は、調べたい語句や文章を「“ ”」のダブル引用符で囲んで検索を実行する。
検索結果には、そのフレーズ全体を含んだウェブページだけが表示される。
検索結果にアダルトコンテンツを表示したくない
子供や家族と一緒にスマホやパソコンを使う場面で、検索結果にアダルトコンテンツが表示されるのは避けたい。露骨なキーワードでなくても、うっかりアダルト作品のタイトルなどがヒットすることもあるため、気をつけるべきだ。
そこで便利なのが、セーフサーチ機能。これを有効に設定するだけで、検索結果から露骨な表現を含むコンテンツを高い精度で除外できる。設定は、Google検索のトップページ下の「設定」→「検索設定」から行えばいい。
なお、セーフサーチは、Googleの検索結果表示のみに機能する。アドレスを直接入力してアクセスするような場合、アダルトコンテンツの表示を防止できるわけではないので注意してほしい。
●「セーフサーチ」でアダルト情報を除外する
Googleトップページの下の「設定」をタップし、「検索設定」をタップする。
「不適切な検索結果を非表示にする」を選択し、ページ最下部にある「保存」をタップする。
キーボードを使わずに検索することはできる?
音声検索を使えば、簡単に検索できる。パソコンの場合は、Googleの検索欄にあるマイクのアイコンをクリックし、キーワードを発声すればいい。
スマホの場合は、Androidなら同様の手順でOK。iPhoneの場合は「Google」アプリか「Chrome」を使うのがおすすめだ。こちらも手順としては、マイクアイコンをタップし、キーワードをいえばOK。
なお、複数キーワードを組み合わせたい場合は、一つめのキーワードに続いて、すぐに二つめを発声しよう。間があくと、一つめだけで検索されてしまう。また、「?」などの一部記号はスマホなら音声で入れられるが、パソコンの場合は対応していない。
●音声検索でキー入力不要で検索する
(1)iPhoneではGoogleアプリをインストールし、起動後にマイクアイコンをタップして利用する。
(2)パソコンやAndroidは、Googleのトップページで、検索欄右のアイコンをタップすればいい。また、ブラウザーが「Chrome」であれば、AndroidでもiPhoneでもアドレス欄から利用できる。
(3)マイクアイコンをタップすると、音声認識用の画面に切り替わる。ここでキーワードを発声すればいい。
意図しない検索結果がたくさん出てきた。絞り込みのコツは?
単純なキーワードだと、検索結果が多すぎて目的の情報にたどり着くのに苦労する。Googleでは、「画像」「ニュース」「ショッピング」など、情報の種類を指定することで検索結果をフィルタリングできる。
ここから、さらに結果を絞り込みたい場合は、「検索ツール」を活用しよう。ウエブページの更新日時、関連度などによる絞り込みが可能だ。特に画像の場合は、画像の色、ライセンス種別などのフィルターで詳細に指定できる。
なお、検索ツールで表示されるフィルターは、検索内容と検索結果の種類、デバイスの種類によっても異なる。検索結果が大量にヒットしてしまう場合は、これらのフィルターを賢く使いこなそう。
●検索ツールで検索結果を絞り込む
(1)「Chrome」で検索結果のカテゴリ表示を左へスワイプし、右端にある「検索ツール」をタップ。フィルターをタップして絞り込み対象を選択する。
(2)使えるフィルターは、検索結果の内容などにより異なる。例えば「ニュース」を選ぶと、関連度順や日付順での並べ替えが可能。
(3)最も詳細に絞り込めるのが「画像」の検索。スマホでは左端のフィルターアイコンをタップすると、色などで絞り込める。
写真に写っている物について調べたい!
被写体について知りたいときは、「Google画像検索」を使えば、関連情報や類似画像を調べられる。例えば、猫の写真で検索すれば、その猫の種類や餌などの情報がわかる。
利用手順は、パソコンの場合はGoogle画像検索のページから画像をアップロードするかURLを指定して検索する。スマホの場合は、Googleアプリを通じて、端末内の画像やウエブ上の画像を検索できる。
●oogle画像検索で被写体の情報を調べる
スマホの場合は「Google」アプリを起動し、カメラアイコンをタップ。そのあとの画面で写真アイコンをタップし、端末内の画像を選ぶと検索できる。
スマホで画像を検索するには、「Google」アプリでキーワード検索後に画像を表示し、長押しメニューから「Googleレンズで検索」をタップする。
新型コロナウイルスの情報を効率的に検索したい
なかなか収束の気配が見えない新型コロナウイルス。感染者数などが気になるところだが、個別に情報を検索するのは効率的とはいえない。詳しく調べたいときは「COVID-19」と検索してみよう。感染者の統計情報はもちろん、関連ニュースなどもまとめて表示できる。
また、位置情報と連係し、行政機関が発信した関連ツイートなども表示されるので、多角的な情報収集が可能となっている。
●新型コロナの関連情報を網羅して表示
「COVID-19」と入力して検索すると、画面上部に新型コロナウイルスの関連項目がまとめて表示される。
位置情報とも連係しており、自治体別の感染者数やワクチン情報もすばやく表示できる。
有名人を検索すると、本人が質問に回答してくれる!?
Google検索が昨年5月から提供を始めたのが、著名人が動画で質問に回答してくれる機能。例えば、NBA選手の「八村塁」で検索すると、「よくある質問」が表示され、質問に対する回答動画を視聴できる。
質問内容は、これまでGoogleで検索された人気の質問やトレンドなどから生成。ほかにも、サッカーの長友佑都、タレントのローラなど、数十人の著名人動画を公開している。
●アスリートや芸能人が自ら動画で回答
動画に対応した著名人の名前で検索すると、下部に「よくある質問」が表示されるので、見たい回答の動画を選択しよう。
まるで自分だけに語りかけてくれるように感じるのが動画の特性だ。ふだんの姿とは異なるスターの素顔に出会えた感じがする。
PDFやエクセルなど、特定のファイルをピンポイントで検索
ネット上で公開されている資料を探したいときに覚えておきたいのが、ファイル形式を指定して検索するテクニックだ。
例えば、PDF文書を探す場合、キーワードのあとに「filetype:pdf」を加えて検索すると、PDFだけがピンポイントでヒット。同様に、エクセルのファイルを検索したいなら、拡張子部分を「xlsx」に、ワードのファイルなら「docx」に変更すればいい。
●拡張子を指定してファイルを検索
例えば、経済統計に関するPDFファイルを探すなら、「経済統計 filetype:pdf」と入力して検索を実行すればいい。
検索結果にキーワードに関するPDFが表示される。各ページの横に、「PDF」というタグが付いているのがわかる。
ニュースに出てくるよくわからない単位を調べたい
海外に関するニュースなどを見ていると、日本人にはなじみのない単位が頻繁に登場する。数値を聞いても、どれくらいの量になるのかイメージしにくいが、Google検索なら一般的な単位に換算できて便利だ。
例えば、「30ガロン」と検索すると、リットルで換算して表示してくれる。また、換算単位は必要に応じて変更も可能。単位に関する知識が身につくので、勉強や仕事にも役立つ。
●検索するだけで単位を換算できる
「30ガロン」のように、単位は日本語表記のままで検索OK。日本人におなじみの単位に換算して表示してくれる。
最初の検索でわかりにくい単位で換算された場合は、数値の下の単位部分をタップして好きな単位に変更できる。
AR機能にキティやガンダムなど日本の人気キャラが登場
Google検索でおもしろいのが、動物やキャラクターを実際の空間にバーチャル表示できるAR機能。この4月からは、新たにハローキティ、ガンダム、ウルトラマンなど、14種類の人気キャラが加わり、楽しみが広がった。
AR機能の利用は、スマホからキャラクター名を検索し、「3D表示」→「周囲のスペースに表示する」の順番でタップする。大好きなキャラを自分の部屋に登場させ、遊んでみよう。
●人気キャラを現実空間内にバーチャル表示
スマホからGoogle検索で「ウルトラマン」と検索し、結果内にある「3D表示」をタップする。
「周囲のスペースに表示する」をタップし、スマホをゆっくり回すと、部屋にウルトラマンが出現。キャラは拡大・縮小、回転が可能だ。
◆解説/宮下由多加(ITライター)
◆イラスト/太中トシヤ