自宅ですぐにできるコーヒー染めにチャレンジしてみました。プチDIYともいえるコーヒー染めは、素材にアンティーク感と味わいをプラスしてくれます。材料もお湯とインスタントコーヒーさえあればできるため、費用もかかりません。インテリアや手持ちの品に奥深さを加えたい人は、ぜひ、チャレンジしてみてください。
コーヒー染めとは
コーヒー染めとは、その名の通りコーヒーを染料とした染め物のことを指します。コーヒーの薄茶色が素材に染みることで、味わいのある雰囲気が生まれるのが特徴です。
Tシャツやレースといったファブリック製品に用いることが多い技法ですが、紙や化学繊維にも色をつけることができます。アイテムにクラシカルでアンティークな印象をプラスしたい際に、おすすめのテクニックです。
100均材料+コーヒー染めでアンティーク作品づくり
コーヒー染めはコーヒーと染めたいアイテムさえあれば、すぐにできるのが魅力。わが家でも、早速チャレンジしてみました。
ダイソーで購入したもの
コーヒー染めでアンティーク調をプラスするのであれば、やはり素材もそれらしいデザインのものが良いでしょう。ダイソーでアンティークな雰囲気が出そうなアイテムを探した結果、上記の3つを購入しました。
左からレースペーパー(紙)、フラワーガーランド(ポリエステル)、ファブリックポスター(布)と素材を分けたため、それぞれの染まり具合もチェックしたいと思います。
1Lのお湯に大さじ5杯のインスタントコーヒーを入れる
コーヒー染めで使うコーヒーは、普段飲んでいるコーヒーよりもかなり濃く作ります。
筆者は1Lのお湯に大さじ5杯のインスタントコーヒーを入れました。舐めてみましたがとても苦く、このままでは飲めそうもありません。
しかし染め液としてはちょうど良い濃さで、紙も布も化学繊維も理想通りに染めることができる濃さでした。
まずはA4コピー用紙で練習から
早速コーヒー染めにチャレンジしてみます。最初は少し不安だったため、A4のコピー用紙で試してみました。
紙にシワをつけてコーヒー鍋の中に落とし、菜箸でつついて色をつけます。
コピー紙を雑に染めたらゴミができた
5分ほど置いてから紙を取り出し、軽く水気を絞ります。
その後、慎重に紙を開いてみると……
どう見てもただのゴミにしか見えません。開く&絞る際に失敗すると、コーヒー液を吸った紙屑ができあがります。
再度、ていねいな扱いでチャレンジしてみたところ、それなりの仕上がりに。
乾くまでは天日干しをします。
ていねいに扱ったものの、干している姿はやはりみすぼらしさを感じます……。
ポリエステルのバラ&ファブリックポスターをコーヒー染め
続いて、ポリエステルのバラとファブリックポスターにチャレンジ。
この2つは紙と違って破れることはないため、扱いやすいです。
そのため多少雑に扱っても大丈夫。2つ一緒に鍋に放り込みましょう。
ポリエステルはなかなか染まらないため、2時間ほどコーヒーにつけておきます。
布を染める場合はひと工夫で味わいを出す
一方で布はコーヒーの染み込むスピードが早いです。コーヒー液につけた瞬間からファブリックポスターはみるみる色を変えていきました。
とはいえ、ただ均等に茶色く染まっただけの布では面白みに欠けるため、工夫をプラスしてみましょう。ポスターの端部分だけ濃いめに色をつけるために画像のように菜箸を橋にして、裾部分だけコーヒー液に浸かるようにします。
このまま、バラと同じく2時間放置をします。
レースペーパーをコーヒー染め
レースペーパーもコピー用紙と同じく紙素材です。そのため、うまく扱わないとボロボロになってしまいます。
紙類がコーヒー染めでボロボロになる理由は、紙が薄すぎるのが原因のひとつです。そこでレースペーパーは2枚重ねた状態で染めてみました。
紙に厚みをだすことで、絞ってもコピー用紙のように悲惨な姿になることはありません。
紙類はアイロンをかける
紙類は乾いた後にアイロンをかけるのがおすすめです。熱で伸ばされることで、紙本来のパリッとした手触りと見た目が取り戻せます。
「紙にアイロンなんて燃えてしまうのでは?」と不安になるかもしれませんが、紙に火がつく温度はおよそ300度とされています。アイロンではそこまでの温度に達さないため、火傷にだけ気をつけてアイロンがけをしましょう。
完成!
すべてのコーヒー染めが乾燥まで完了しました。まずはバラからチェックしてみましょう。
真っ白なバラにほんのり茶色がプラスされて、ドライフラワーのような印象です。アンティーク感が増し、木材のインテリアとよく合うようになりました。
こちらが染める前と染めた後との比較画像です。
比べてみると、純白のバラにくすみがプラスされ、優しいイメージが生まれているのがわかります。
ファブリックポスターも、年代を感じる仕上がりに。
アンティークというよりも、男前風な「ヴィンテージ」というイメージのほうが、より強いかもしれません。
裾部分だけキレイに濃く染まっており、自然な年季を演出できています。
紙類はアイロンをかけることで、年月を経過した風合いが生まれました。
コピー用紙には茶色のインクでステンシルをプラスすることで、アンティークなポスターが作れそうです。
レースペーパーはこのまま額縁に入れて飾ってもサマになるでしょう。
コーヒー染めは素材に味わいを手軽に加えられることが、わかりました。
まとめ
ほんの少しの工程で、素材に奥深さをプラスできるのがコーヒー染めの魅力です。新品のアイテムも、年代を重ねてきたような味わいが生まれます。
ぜひ、手持ちの品にアンティーク感をプラスしたいときは、コーヒー染めを取り入れてみてくださいね。